プロになった勝みなみ(19)、下部ツアーで早々プロ1勝したが・・。 来季のツアー出場権は何でとる? 

プロになった勝みなみ、早々とステップアップ・ツアーで″プロ1勝〝だが・・。

プロになった勝みなみ、早々とステップアップ・ツアーで″プロ1勝〝だが・・。

3年前、女子高1年生でプロの試合に勝ったシンデレラ娘、勝みなみ(19)が、今度はプロテストに合格して1ヵ月、「プロ1勝目」をゲットしました。下部のステップアップツアー「山陰合同銀行Duoカードレディス」(鳥取・大山平原GC)での逆転優勝です。14年「KKTバンテリンレディス」で当時女子ツアー史上最年少、15歳293日での優勝を飾った際はプロ転向を見送り、アマでプロ2勝目を目指しましたが、プロの厚い壁に阻まれ続けました。7月末のプロテストで一発合格を果たすと、吹っ切れたように″勝みなみのゴルフ〝を取り戻しました。強心臓娘のレッテルをとり戻したみなみに、未来への扉が開かれたのでしょうか?!来季のツアー出場権は何でとる?

 

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キャディーとスタートを待つ勝みなみ(左)。

キャディーとスタートを待つ勝みなみ(左)。

下部のステップアップツアーとはいっても、ここはれっきとしたプロの舞台です。1ヵ月前、初めて臨んだプロテスト。最終105人が出場した4日間、勝はトップ通過は果たせませんでしたが、オーバーパーは1日も叩かず、通算5アンダーの9位で一発合格でした。鹿児島高1年でツアー優勝、資格がありながらプロ転向を見送り、以後アマチュアとして戦った3年は苦労続きでした。今季もプロテストまで12試合のツアーに出ましたが、トップ10入りは一度もなく3度の予選落ちと苦しみました。「精神的には成長できた」と、自らの足跡を振り返る勝ですが、満を持して臨んだプロテスト一発合格は大きな自信になったでしょう。
そしてプロ第1戦のNEC軽井沢72(8月11~13日)。2日目には68を出して5位に浮上しましたが、最終日にスコアを伸ばせず、通算6アンダーの17位。92万8000円の初賞金を得ました。

プロになって持ち前のパットの巧さも蘇った勝みなみ。

プロになって持ち前のパットの巧さも蘇った勝みなみ。

3年間の遠回りはしましたが、いよいよ始まった勝みなみのプロ生活。まだ全試合には出られないため、2戦目には下部のステップアップ・ツアーに挑戦。″強運のみなみ〝をさっそく発揮しました。首位に3打差の5位から出た最終日。スタートの1番(503ヤード、パー5)、残り200ヤードの第2打を4UTで5㍍に2オン。「2パットのバーディーでいいや」と打ったパットがズバリ決まってイーグル発進。7番パー3では、グリーン外から8ヤードを入れるチップインバーディー。前半を34で折り返すと10番、11番と連続バーディー。13番のパー3(161ヤード)も5㍍を沈める力強いゴルフを披露しました。
「16番の速報ボードで2打リードしているのを知って、″私の方が上なんだ〝と余計やる気が出ました。で、ショットが安定してきた。やっぱり気持ちが一番大事なのが分かりました。気持ちの変化でこんなにプレースタイルが変わるんだなって気づいきました」と、冷静に自分をみつめるみなみでした。
プレッシャーのかかる最終ホールもパーでまとめ、下部ツアーとはいえ、みなみのプロ初勝利は、尻上がりの強さをみせて、意義のある1勝になりました。

プロになって勝みなみの″勝つゴルフ〝が蘇るか?

プロになって勝みなみの″勝つゴルフ〝が蘇るか?

「すごい、すごい!協会も50周年の年。ステップアップも200試合目。節目の試合で私も勝てた。この1勝はすごい自信になりそう」と、メモリアルVには大粒のうれし涙を流しました。15歳でプロの試合に勝ったあとは、「昨年、一昨年とずっと勝てなくて苦しかった。自分の思ったプレーが出来なかった。結果だけを求めて自分にプレッシャーをかけてしまった」と振り返る。「2勝目を挙げたらプロに転向する」と言い続けてツアーに挑戦しましたが、やっと勝てたのはプロの肩書がついた直後でした。自分にかけていたプレッシャーはことのほか大きかったようです。ステップアップツアーで流した歓喜の涙は、縮こまっていた勝の扉をあけさせるでしょうか。

下部ツアーで優勝すると、どんなご褒美がもらえるのでしょう? 昨年までは優勝者には、レギュラーツアー4試合の出場権が与えれましたが、今季からそれは廃止となり、代わりに下部ツアーの最終賞金ランキング1位には、来季開幕から前半戦のツアー出場権がもらえます。

スタート前、喉をうるおす勝みなみ。

スタート前、喉をうるおす勝みなみ。

現在のステップアップ賞金ランキング1位は、谷河枝理子の1487万8250円(14試合出場)。いまのところ「山陰合同銀行ー」1試合しか出ていない勝のステップアップ賞金は360万円でランクは21位。1位に浮上するにはステップアップにさらに出場する必要があります。レギュラーツアーへの推薦出場で活躍し、ツアー賞金ランキング50位内のシード権を狙うのが近道ですが、少ない出場試合で賞金ランク50位に入るのも容易ではありません。あるいは年末のQT(ツアー出場予選会)受験で資格を得る道もあります。プロになっても、ツアーに出場できるシード権はなんらかの方策でとらなくてはなりません。
ステップアップツア―は本来、レギュラーツアーに出場資格のない選手、および新人を対象とし、試合経験を積ませることによる育成、レベルアップを目的として1991年から始まった制度です。新人の勝もこの範疇に入るルーキーですが・・。来季、勝はどんな方法でツアー出場への資格を取るでしょうか?1戦1戦、賞金が入ってくるプロになった勝の動向は注目です。

(了)