
23歳のレフティー細野勇策、今年5月の「日本プロ」に続き「日本オープン」の2冠に輝き、男子ツアー“日本一”の称号をつかみ取りました。今年から採用されているポイントランキングでは625ポイントをゲットしてトップを独走。初代年間王者へ向けて加速しています。レフティーによるナショナルオープン制覇は、1981年大会の羽川豊以来45年ぶりの快挙。今大会は滋賀・タラオCC西コース(7411ヤ―ド、パー70)でタフなメジャーコース設定で行われ、最終日1打差トップで出た細野勇策が「70」のパープレーに終ったものの冷静なプレーを続け通算13アンダーで逃げ切りました。優勝賞金は4200万円。来季の「マスターズ」と「全英オープン」の出場権が優勝者に付与されました。
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滋賀県信楽町・多羅尾の標高600㍍に広がる36ホール。特に西コースはゆったりとした敷地に合計11個の大きな池がからみ、水のプレシャーが戦略性を高めました。しかも天候次第では厄介な風が吹き抜け、ゴルフプレーにはてごわいワナとなります。かつて「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」や「日本シニアオープン」が開催された実績のコース。今回の「日本オープン」ではラフの長さはさほどではありませんが、硬く締まったグリーンには複雑な傾斜が広がり、200ヤードを超えるパー3や400ヤードをオーバーするパー4など、選手には手厳しい舞台が展開していました。
最終日の決戦。若いパワーでガンガン攻めてくる坂本雄介、平本世中、岡田晃平、河本力、米澤蓮ら。これに日本オープン24年の勝者、オールラウンダーの今平周吾が最終組で細野と同組。油断もスキも許されない決戦でした。スコアの出やすいアウトコースで伸ばした細野の作戦。8番ではグリーンを外しながら10㍍余をピンに当ててカップインさせ、11~12番では連続バーディーで突き放しました。終盤17番のパー3でバンカーに入れてスコアを落とし、2打差までに追い込まれましたが、細野の冷静沈着さは揺るぎませんでした。最終18番、ややのぼりの504ヤード、パー4は最難関。右のクロスバンカーに入れた細野は、慌てずフェアウェイに出して3打目勝負。3オンでパーパットは外しましたが、大崩れはなし。追っていた坂本もこのホール3オンボギーとして細野の勝ち。2打差の余裕を残して逃げ切りでした。最後まで冷静な状況分析とゲームマネージメントを忘れず、一日の長を見せた細野の勝利でした。

『いつかは世界で勝負したい』と胸に秘めているという細野。さまざまな経験を積んでそのトキが近づいたといえそうです。今回の勝利で来季は「マスターズ」と「全英オープン」の海外メジャーに挑戦するチャンスが実現します。日本のレフティーが“世界のレフティーへ”その実力をみせる日がやってきます。「自分はどんな試合でも、変わらず全力でプレーするだけです。どんなときでも“同じ試合の一つ”という考え方しかしていない」とおっしゃる細野サン。階段をまた一つ上がる来季は、どんなプレーを見せてくれるのでしょうかー。
