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「40代の星」から「50代の星」へ! 8年越しのタイトルをやっとつかんだ藤田寛之(53)。レギュラーとの掛け持ちゴルフ、“卒業”か?

独特のハイフィニッシュ。爽やかゴルフの藤田寛之のファンは多い。シニアならまだまだ“やれる!”(提供:PGA)

藤田寛之(53)が「スターツ・シニア」でシニア3年目の初優勝!レギュラーとシニア掛け持ち選手で通してきた藤田ですが、この1勝でシニア色が一気に強くなりそう!? 今季は23シーズン保持してきたレギュラーのシードも失い、「生涯獲得賞金25位以内」の権利を使ってレギュラーに固執してきましたが、10試合に出て6度の予選落ちと苦戦続き。獲得賞金も143万9485円(6月26日現在)と寂しい状況の中、シニア優勝で1400万円の“ビッグマネー”を手にしました。師匠の芹澤信雄プロと優勝カップを一緒に掲げる藤田の笑顔は弾けていました。「1400万円」は国内シニアでは高額賞金の部類ですが、シニアツアーもまだ今季残りは10試合。優勝賞金1000万円クラスの試合もいくつか残っています。レギュラーで予選落ちや下位に沈む連続よりは、元気な“藤田ゴルフ”を、シニアの舞台で見せてもらいたいものです。
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レギュラー時代の2014年に勝って以来、8年ぶりのタイトル。師匠の芹澤信雄プロ(左)と優勝カップを一緒に掲げた藤田寛之(右)=茨城・スターツ笠間GC(提供:PGA)

レギュラーツアー通算18勝、賞金王(12年)、マスターズ選手(13年)と長年トッププレーヤーとして君臨してきた藤田の「シニア1勝」は複雑な勝星でもありました。茨城・スターツ笠間GC(6932ヤード、パー72)。ここのところ「ショットが悪くて苦しんだのがウソのようにパーオンできるショットが蘇ったんです」という。長年師として仰ぐ芹澤信雄プロと久々に同じフィールドで顔を合わせ、ショットの診断をしてもらったのもよかったようです。「腰のターンを注意しろといわれました。クラブは腰につられれくるもの。クラブフェースは閉じてくるんだ、ともアドバイスを受けました。芹澤さんは師匠でもあり、恩人ですね。自分はネガティブで、芹澤さんは現実的なポジティブな人。10歳違いますが、20年来芹澤さんに引っ張られてきた。そうい師匠とまた同じ舞台で見てもらい、試合がやれるというのは嬉しい~」と、晴れやかな藤田の顔は久々でした。

3日間ボギーなしの通算18アンダー。2位を5打ぶっちぎった“藤田ゴルフ”は健在だった。

この大会の前日、6月16日は藤田の53歳の誕生日。同宿したホテルでその夜、芹澤プロからサプライズ・ケーキやコースメニューが用意されて、トレーナーと3人で祝宴を開いてもらったという。技術面もさることながら、こうしたメンタル面でのケアが、レギュラーツアーで若いパワーに押しつぶされそうになっていた藤田を蘇らせているのです。
初日からトップを走った「スターツシニア」。初日の最終18番(パー5)では、235ヤードの2打目を5Wで4㍍につけ、イーグルパットを決めてフィニッシュしました。この立ち上がりのナイスプレーに引っ張られ、3日間をノーボギーで通し、連日60台のゴルフで18アンダー。2位を5打引き離す藤田らしいスーパーゴルフで久々の快勝でした。
「ここ2~3年、自分のコンデイションがずっとよくない。芹澤さんには時々はチェックしてもらっていたけど、よくならずにきていたのが、今週に限ってはいい方向に動いたんですよ」という。「これをきっかけに自分でどう処理して自分のコンデイションをよくしていくかが大事」と自分に言い聞かせている藤田です。

藤田の勝星は、年間3勝を挙げた2014年9月以来、8年越しのタイトル。当時、45歳での快挙に「40代が年間3勝もするなんて」と若手選手への奮起を促す「40代の星」でもありました。その藤田も53歳。が、シニア世代としてはまだまだ“若い”方に入ります。熱い声援を送ってきた藤田ファンはいまも健在です。飛距離は落ちても爽やかな「藤田ゴルフ」はまだ見たい。レギュラーとの掛け持ちも一つのモチベーションにはなるでしょうが、設定もグリーンの速さも違うシニアの舞台が、シニア世代に向いているのも確かでしょう。どっちつかずだった中でやっと勝てたのはシニアの試合でした。藤田寛之の“シニア2勝目”は、いつ、どの試合でしょうか?

(了)