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女子ツアー、2試合減の36試合。激震・女子プロ協会vsテレビ局の放映権騒動。まだまだ揺れる人気の女子ゴルフ界!

5期目が内定したLPGA小林浩美会長。放送権問題ではテレビ局と対立して今季2試合減のツアー日程となる。

日本女子プロゴルフツアーの19年度日程(12月発表)によると、女子プロ協会と大会主催者との放映権トラブルで、今季は昨季よりも2試合減の36試合。賞金総額も3336万円減の37億500万円と12年以来8年ぶりに減少することが明らかになりました。ツアーは資生堂アネッサレディス(7月)の新規1試合が加わり、KKTバンテリン・レディス(熊本)、中京テレビ・ブリヂストン・レディス(愛知)、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子(宮城)と、日本テレビ系の3試合が中止。同じく日本テレビが主催する伝統あるメジャー、ワールドレディス・サロンパス杯も放映権一括管理を主張する協会方針に合意しなかったことから、協会はこの週協会単独主催の「LPGAウィメンズ選手権」(仮称)として日程を発表しました。年明けになり中止が発表された3試合が、開催継続を目指して女子プロゴルフ協会と協議を再開するという新たな動きをみせているどたばた劇。今後中止を撤回して開催する可能性も見えてきましたが、揺れる女子ゴルフツアーを、発表された日程から探ってみるとー。

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賑あう女子プロツアー。

6年連続で賞金総額最高を更新してきた人気絶頂の女子プロゴルフ界に突然暗雲をもたらした放映権問題。問題の発端は昨年8月、女子プロ協会が「LPGAツアーの放映権は協会創立以来51年間もその所在が不明確まなまま月日が過ぎてしった」とした上で「女子プロツアーが初期のころからテレビ局の事業として試合が主導されてきたのがその起因。いま、女子プロ協会の財務基盤を確立し、組織力を強化してLPGAツアーの価値を向上させる必要に迫られた」と訴え、放映権の協会帰属を大会主催者に求めたのです。しかし、1967年のLPGA発足以降、中継局がスポンサーとなって、当時不人気で赤字続きだった女子ゴルフを長年サポートしてきたテレビ各局は協会提案に一斉に反発。「放送権は大会の金銭面での事業リスクを背負っている主催者に帰属するのが一般的」と協会に回答。この半年間交渉が続きましたが、12月13日の最終期限までに締結しなかったトーメントに、協会は今季開催の意思がないものとみなし″中止〝と発表しました。当初は協会が各放送局に求めた放映権料(1説には1試合1000万円とうわさされた)については「徴収できる権利はあるが、当分(2020年までとされる)は取るつもりはない。放映権を得るだけでいい」(小林浩美会長)と、方向転換をみせています。放映権の協会帰属に関連して協会が積極的に進めている今季からのネット配信(中継)、その他の権利等、全面解決へ問題をかかえたまま、LPGAは日程発表を強行しました。日本テレビだけでなく、TBS系、フジテレビ系の主催大会も協会の一方的なやり方に、締結締切間際まで態度を保留して抵抗したといわれています。

昨季、5勝を挙げ1億8000万円超を稼ぎ出して賞金女王になったアン・ソンジュ(韓国)

日程発表後、12月20日に開かれた女子プロ協会の任期満了に伴う役員改選では、選出された理事7人による互選で小林浩美会長の5選が内定しています。3月に開かれる総会で正式に承認される見通しですが、発表されたツアー日程では、協会との合意に至らなかった日テレ系の3試合が消滅したままです。また、スポンサーを降りるサイバーエージェントの週(5月3~5日)に、下部ツアーだったパナソニックオープン・レディス(千葉・浜野)が昇格。7月4~7日(神奈川・戸塚)には新規の資生堂・アネッサが加わる日程です。開幕は例年通りダイキン・オーキッド(沖縄・琉球)で3月7日から。日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯が9月12~15日(兵庫・チェリーヒルズ)。日本女子オープンは10月3~6日(三重・白山ヴィレッジ・クイーン)。最終戦は11月28~12月1日(宮崎・宮崎CC)の計36試合です。

日本選手では実力NO 1の鈴木愛。昨季4勝を挙げたが、手首の故障で戦列を離れるなど賞金ランク3位に終わる。

試合数が減るということは、プロの収入にも直接響いてくる問題です。不安を募らせる選手側からも協会に意見書を提出。スポンサーサイドとの密な話し合いを求めてきました。5期目会長職にとどまった小林浩美会長は、降ってわいた大ピンチを憂慮。スポンサーとのさらなる話し合いを模索。年明けになり、中止と発表されていた3ツアーが、協会側との再交渉に動きみせたのです。ミヤギテレビ杯ダンロップ女子を主催する宮城テレビ放送を先頭に、KKT杯バンテリン・レディスを主催する熊本県民テレビ。さらに中京テレビ・ブリヂストン・レディスの主催者・中京テレビ3社が日本女子プロゴルフ協会との協議を再開したことを明らかにしました。トーナメントの続行を求める地元ファンなどの強い声などに動かされたようです。

系列の3試合を撤退させ、メジャー大会のワールドレディス・サロンパス杯も主催してきた日本テレビは、ワールドレディスについても「放映権問題を十分議論されないまま、日程を発表されたことは甚だ遺憾」(日テレ関係者)との強硬な姿勢をみせながらも、試合開催の意思は捨てていません。「画期的な第一歩」とする小林浩美会長ですが、協会としても密接であるべきテレビ局との和解は避けることはできないでしょう。異例の事態を乗り切るには、両者のさらなる話し合いが待たれますが、その結果によってはすでに発表された今季のツアー日程も大幅に変更される事態も想定されます。開幕まで2ヵ月を切ったいま、女子プロ協会の納得できる処理が注目です。
(了)