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ABEMA賞金王の“攪乱”!金谷拓実を脅かした21アンダー・2位。生源寺龍憲( 25)の秘めたる実力は?!

生源寺龍憲。「ABEMA」の王者がレギュラーツアーに昇格。開幕戦「東建」でいきなり2位に食い込んで驚かす。

昨季の「ABEMA」(下部ツアー)賞金王が今季のレギュラーツアー出場権をつかむと、開幕戦の「東建」でいきなり金谷拓実と優勝争い。2打差の21アンダーというビッグスコアで金谷を脅かす単独2位。ゴルフ界をアッと驚かせました。その名は生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり 25)。岡山県出身、作陽高では渋野日向子と同級生で腕を磨いた仲。国内だけではモノ足らず、この春アジアンツアーのQT(最終予選会)を受験、日本人最高の2位をつかむ目覚ましい成長で海外も目指すたくましい若者です。奇しくも金谷拓実とは同じ1998年5月生まれで、誕生日も8日しか離れていない好敵手。次戦は、来週4月17日開幕のアジアンツアー「サウジオープン」にも出場するという。国内男子にまた一人目を離せないニューフェースの出現です。

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レギュラー開幕戦の「東建ホームメイトカップ」。初日から「66」(7位)で飛び出した生源寺は連日60台を外さず優勝戦線に食い下がり、最終日は首位と2打差の3位からのスタート。ボギーなしの6バーディー「65」をマークして金谷に食い下がりました。同じ「65」とスコアを伸ばして譲らなかった金谷の強さはさすがですが、自己ツアー最高の2位を確保した生源寺の勝負強さは見上げたもの。「最後はイーグル、バーディーで上がってやっと追いつくかと思ってやっていた」という最終18番(パー5)は、7㍍に2オンさせたトライ。惜しくもこれは外して、2パットのバーディーフィニッシュ。「もう少し近くにつけたかったのだけど、集中したゴルフはできていた。まあ、開幕戦からいいゴルフができて満足。(金谷の活躍は)大きな刺激をもらっているので早く追いつきたいけど、なかなか簡単には・・」と真っすぐ前を見据えるこの男。どこまで強さを秘めているのか。

オフに鍛えた頑強な体で力強いショットを飛ばす生源寺龍憲。

今季アジアンツアーの出場権も得た生源寺。すでに2月以降、マレーシア、オマーン、ニュージーランド、マカオと4試合の海外にも挑戦。1線級が揃っていた「インターナショナルシリーズ・マカオ」では、予選ラウンドを8位で通過。21位でフィニッシュしています。このオフは体力面の強化にも力を入れ「最近ではフィジカル面が一番変化したところかな。成長のスピードが早まっているような気がする」と自ら進化の感触をつかんでいる。若いといっても、もう25歳。この5月15日には26歳を迎えるだけに、同年配の背中を追う目はシビアな生源寺です。

「生源寺(しょうげんじ)の名前の由来は、天台宗の開祖・最澄生誕の地といわれる滋賀県の生源寺とか。幼少のころはサッカーに夢中だったが、父親のゴルフ練習について行き、10歳からゴルフクラブを振っているという。岡山・作陽高でゴルフの腕を磨き、23年の下部ツアー「ジャパンクリエイトチャレンジin福岡雷山」でプロ初優勝。次戦の「南秋田CCみちのくチャレンジ」で2連勝。下部「ABEMAツアー」の賞金王⇒レギュラーツアー出場権、と急ピッチで階段をかけ上がってきました。

「国内でも勝ちたいけど、アジアのシード権をとりたい。将来はアジアとか海外でのツアーで優勝したいのでそこを目指しています」ー広く、高く世界をターゲットに据える生源寺。今年の日本男子ゴルフは活躍するプレーヤーが目覚ましく、2月に星野陸也が欧州ツアー(DPワールド)の「カタールマスターズ」に勝ち、松山英樹が米ツアー「ジェネシス招待」(2月)、幡地隆寛が豪州・アジアンツアー共催「ニュージーランド・オープン」(3月)、そして先週は中島啓太が欧州ツアー「ヒーローインデアン・オープン」(3月)にそれぞれ優勝しています。日本男子ゴルフのレベルアップは勢いづいています。その大きな波に乗ろうというもうひとり。何かをやりそうなユニークな25歳です。

(了)