松山英樹、早くも賞金１億円突破へ！！プロ転向後９試合での大台は、石川遼の２３試合を大幅に更新する最速男。長嶋茂雄招待セガサミーカップ(北海道・ザ・ノースカントリーＧＣ)で惜しくも優勝こそなりませんでしたが、４位タイに入り獲得賞金は９９４０万円（海外メジャー１試合を含む）となり、１億円は目前です。１年目から賞金王レースを突っ走る怪物ルーキーの勢いはとどまるところをしりません。世界的サングラスメーカーのオークリージャパンと４年間の用品使用契約（推定６０００万円）に続き、先週にはダンロップスポーツと９億円（３億×３年＝推定）の複数年用具使用契約と、シーズン中にも関わらず相次ぐスポンサーの出現で異常な“英樹ブーム”です。来週からは全英オープン（７月１８日開幕）を手始めに、米ツアーなど５試合前後の海外挑戦の旅に出ます。目指す先は、来季の米ツアーシード権獲得です。

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　プロ転向後初の予選落ちを喫したミズノオープンに続いて、今週（セガサミー）も４７位スタートとちょっぴりかげりをみせた松山です。しかし２日目から目を覚ましました。ショットがしり上がりに復調、左曲がりの５番（３１５ヤード、パー４）で池越えの１オンに成功。１１番では右の池に入れたものの１罰打を加えた第３打もピンを２０メートル近くオーバーしましたが、下って上がる超ロングパットを一発で沈めるスーパーパー。１６番（１９６ヤード、パー３）では、あと少しでホールインワンというピンそばへのショットと“スーパー”の連発。６７を出して９位に浮上してよみがえりました。「うまく修正できた。明日に向けて期待して」と英樹。３日目は好調を取り戻したショットにもパットに苦しみながらも６８と６０台で圏内に残りました。
　最終日は前半で６つのバーディーを量産するなど、一時はトップに立つほどでしたが後半で伸びきれずに“残念賞”の４位。しかし、来週からの全英オープン（ミュアフィールド）には大きな期待を残す試合でした。

　ダンロップが９億円を投じたルーキーだけのことはあります。ダンロップの松山との契約発表は、先週都内のホテル・ニューオータニ　ザ・メイン「芙蓉の間」で、ダンロップスポーツ野尻恭社長も出席、Ｕｓｔｒｅａｍで生中継される大がかりな記者会見でした。ブリヂストンスポーツ、ナイキ、テーラーメイドら熱心なオファーを受けた中から、「ジュニアのころから使ってきクラブへの愛着た」（松山）でダンロップのクラブを選びました。特に今年３月から使用しているアイアンがお気に入りで「すごくフィットする。これを使ってアイアンの精度が上がった。これから世界のツアーで戦っていくためのに最も信頼して使える道具」（松山）と、信頼度を高めています。契約内容は、ウエアだけを除くほぼすべてのゴルフ用品が対象。ウエアだけ外したのは気になりますが「いまはまだ学生（東北福祉大４年）ですから学校の関連のものを着ている」（阿部監督）という。来春大学卒業時には、ウエア契約でまた各社がしのぎを削るでしょう。今春４月のマスターズで優勝したアダム・スコット（豪）がシャツの左胸に「ＵＮＩＱＬＯ（ユニクロ）」のロゴをあしらったポロシャツ姿を披露。４月１日にユニクロはアダムスとスポンサー契約を結んだことが世界中に伝わり驚かせました。松山英樹もウエア契約を巡って来春ひと騒動ありそうですが、突然「ユニクロ」のシャツを着て登場したりして・・？？

　プロ転向国内８戦で早くも２勝。初出場した全米オープンでは１０位タイと大健闘した松山です。まだ国内１年目ですが、松山の思いはすでに米ツアーです。「できるだけ早く向こうへ行きたい。シード権がとれたら来年からでも行く」と米ツアー志向を鮮明に表明しています。全米オープンに続くメジャー第２戦目の全英オープンへの期待は高まります。アメリカと違って、強い風の吹く英国では、低い球、下が硬いフェアウェイでは転がしも有効に使わなければならない英国でのメジャーです。２１歳の若さながら日本のコースでもコースマネジメントができている英樹が初の英国でどんなゴルフをするか。見ものです。

　全英オープンのあとは、英国から直接米ツアーに飛んで、ＲＢＣカナディアンオープンの出場が決まりました。そのあとも同週開催のＷＧＣブリヂストン招待（ファイヤーストーンＣＣ）あるいはリノ・タホオープン（モントレーＧ＆ＣＣ）のどちらかに出場。続いて全米プロ（オークヒルＣＣ＝８月８日開幕）のメジャー出場も決まっています。メジャーでの獲得賞金は国内の賞金レースに加算されますから、全英オープン、全米プロの２試合は特に力の入る試合になります。８月中旬まで約１ヵ月の長期遠征です。