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金谷拓実、大西魁斗に厳しい洗礼!米ツアー2試合連続予選落ち! 海外本格参戦へ避けられぬハンデか!?

22年フジサンケイで国内初Vを挙げた大西魁斗のショット(提供:JGTO)

金谷拓実、大西魁斗の米ツアー参戦組にいきなり2試合連続予選落ちの強烈パンチです。米ツアーは開幕戦のハワイシリーズを終え、米本土へ移っての本格シーズン入り。日本から挑戦権を得て初のツアーライセンスをとった国内賞金王・金谷拓実(26)、下部ツアーから夢の昇格を果たした大西魁斗(25)。注目の2人にスタートから連続予選カットの洗礼が下されて笑顔が消えました。まだ先は長い戦いですが、これから注目の2人はどう戦うのでしょう。

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ハワイ2戦で今季の幕をあけた米男子ツアー。1月16日からは米本土へ戻り、カリフォルニアのパームスプリングス近郊に広がる『PGAウエスト』が第3戦「ザ・アメリカン・エキスプレス」の舞台でした。広大な敷地に「スタジアム・コース」(SC)、「ニクラウス・トーナメント・コース」(NT)、「ラキンタ・コース」(LQ)の3つのコースを持ち(いずれもパー72)、今大会は予選ラウンドが3日間行われ、各選手はこの3コースを1度ずつ回ります。ここで予選カットがあり、決勝ラウンドはスタジアム・コース18ホールで争われます。日本選手には慣れない試合方式にちょっと惑わされます。

米ツアー最終予選会3位で米ツアーライセンスを取得した金谷拓実(23年アジアンツアー・オマーンで海外初Vのとき)=提供:アジアンツアー

勝負の3日目、ニクラウスTCを2アンダーの「70」で回った金谷は、7アンダーの80位。大西はラキンタC、ニクラウスTCを初日、2日目とも「70」でクリア、通算4アンダー93位で3日目にのぞみましたが、逆に「74」と苦しみの1日で通算2アンダー、125位に沈み決勝進出は成りませんでした。2人ともこの程度のアンダーでは予選カットライン突破は遠すぎました。2年間下部ツアーでもまれてきた大西は、昨年念願の1勝を挙げ層の厚い下部ツアーで「ポイント上位30人」の狭き門を突破、今季からPGAツアーに昇格しました。「レギュラーツアーはギャラリーも多いし、楽しいのに力を発揮できない。獲れるバーディーがとれないのはもどかしい。距離感と、もう少しパターが入ってくれれば」(大西)と、参戦2試合、いきなりの予選落ちにはショックは隠せませんでした。

果敢に攻める久常涼のスイング。欧州ツアーの実績で今季から米ツアーへ=提供:JGTO

欧州ツアーで実績を残し、米ツアーへ“昇格”してきた星野陸也と久常涼は、苦戦しながらも決勝ラウンドに進んでいるのですから、海外ツアーの経験値の差といえるのかもしれません。金谷も23年にはアジアンツアーで1勝の実績があります。国内でもビッグゲームをいくつも制しているゴルフのうまさには定評のある選手です。勝手の違う米ツアーにも慣れが必要なのでしょう。

御大・松山英樹のもと、今季は5人の日本男子が米ツアーに拠点をおいて戦います。コースの芝生も日本とは違います。長距離の移動。天候の異変。言葉や食事の難しさ等々、日本選手が海外に出たケースは最初は悩まされるハンデです。大西も学生時代は米国で暮らしており、米ツアーに馴染むのもそう遠くはないでしょう。金谷も欧州、アジアを主にした海外遠征は少なくない選手です。時間を待ちましょう。1月22日からは「ファーマーズ・インシュアランス」(カリフォルニア・サンディエゴ)。1月30日からは「AT&Tぺブルビーチ・プロアマ」(カリフォルニア・ぺブルビーチ)。2月6日から「フェニックス・オープン」(アリゾナ・スコッツデール)・・と続きます。まだまだ山も谷もあります。米ツアーライセンスを取得した誇りをもって戦ってもらいたいものです。 (了)