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好敵手、蝉川泰果に2連勝!国内メジャー制覇で5年シードも獲得・杉浦悠太の強い精神力!

国内メジャー「日本プロ」を制し、先輩、同僚から祝福のウォーターシャワーを浴びる杉浦悠太

ルーキー杉浦悠太(22)が、好敵手・蝉川泰果(23)を1打差に抑え、プロ転向12戦目で国内メジャーに初制覇を果たしました。「日本プロゴルフ選手権」は岐阜・富士カントリー可児コース志野で行われ、日大出身、ツアー本格参戦1年目の杉浦が最終日も72のパープレーにまとめて通算18アンダー。初日からのトップの座を守り抜きました。日大4年の昨年11月、「ダンロップフェニックス」で蝉川を2位に抑えてアマ優勝。即プロ転向。そして今回もライバル泰果を1打差2位に下したのは、杉浦悠太に大きな自信をもたらしました。アマ時代を含めて早くも通算2勝目。メジャーVによる複数年5年のシード権も得ました。

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日本タイトル3冠を目指した蝉川泰果だが・・勝負どころのパットが決まらず1打差2位。杉浦悠太に“2連敗”。

今週2位に泣いた蝉川泰果のこの1戦にかけた執念は異常なほどでした。22年、アマ時代圧倒的な強さで「日本オープン」を制してプロ転向。23年秋には「ゴルフ日本シリーズJT杯」にも勝ってメジャー2冠。今回は国内最古のメジャー「日本プロ」制覇へ、史上最年少での“日本タイトル3冠”が大きなターゲットでした。初日からトップタイに立ち、3日目は2位に後退したとはいえ2打差の2位で迎えた最終日。第3ラウンド以降パー4からパー5へ変更になった2番ホールでは残り223ヤードから2オン。6㍍のイーグルパットを決めて前半で4つ伸ばして追撃の手を緩めません。しかし、先を行く杉浦は冷静なゴルフでなかなか追いつけません。東北福祉大の蝉川と日大の杉浦。出身校は異なりますが、同世代の長年のライバル同士。JGAのナショナルチームにも所属してしのぎを削った仲でもあります。蝉川が「日本オープン」に勝ったときは最終日最終組で一緒に回り、蝉川の強烈なアマ優勝を目のあたりにし、杉浦自身は3位に涙をのみました。昨年11月「ダンロップフェニックス」では、まだアマだった杉浦が安定したゴルフのお返しで圧倒。すでにプロに転向していた蝉川は3打差2位に留まり「彼、うますぎる」と、杉浦のリベンジにシャッポを脱いだ一幕もありました。

安定したショットを放つ杉浦悠太。

そして今回、逃げる杉浦を追って最終日の蝉川は5バーディー、4ボギーの「71」と伸ばしましたが、いまひとつチャンスをモノにできません。14番で3㍍、16番で2㍍と終盤の勝負どころでの大事なパットが決まらず、好調を続けた杉浦の逃げ切りを許しました。これで昨秋の「ダンロップフェニックス」に続いて2試合続けて杉浦×蝉川の対決は杉浦悠太に軍配が上がったことになります。「ダンロップー」の試合後、即刻、蝉川を追うように「プロ宣言」をした杉浦クン。プロ1年目の今年はアジアンツアーからシーズンをスタートさせ、国内ツアーは開幕から5試合連続トップ10入りを果たしていました。ピンチでも常に冷静沈着。慌てない杉浦ゴルフは「ダンロップー」「日本プロ」と相次いだビッグゲームでも揺るぎませんでした。「緊張でテンパっていても、次に集中していい選択ができるように意識している」と、ご本人あくまでもフラットな姿勢で、強い精神力を感じさせます。ゴルフには大事な要素でしょう。

アマチュア時代の1勝にプロ初勝利が加わった杉浦悠太は笑顔がこぼれる。

愛知・高浜市出身。高校は福井工大福井高。高2の2018年に「日本ジュニア(15~17歳の部)」で優勝。日大へ進学。22年「日本オープン」3位。幼少時代は少年野球チームに入っていたが、当時石川遼の「カッコいいゴルフ」をみて憧れ、プロゴルファーを目指したという。石川遼が主宰するジュニア大会「石川遼インビテーショナル・ジャパンジュニアマスターズ」の初代王者。ショットやアプローチの精度を高めたオールラウンダー。将来は海外志向だというが、
、そのためにも“5年シード”は貴重なご褒美でした。派手さはないが、新しいタイプの強い男子ゴルファーが一人誕生しました。目を離せない男でしょう。

(了)