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“謹慎”石川遼(30)、5ヵ月21日ぶりにツアー復帰へ。選手会理事職は継続!

国内開幕戦「東建」で5ヵ月21日ぶりにツアー復帰する石川遼。久々注目が集まります(提供:JGTO)

すっかり話題から遠ざかっていた石川遼(30)が、今週国内開幕の「東建ホームメイト杯」(3・31~4・3)でツアーに戻ってきます! 昨年10月、米国下部ツアーへの出場資格獲得を目指して渡米、予選会(QT)を終えて帰国した際、自主隔離期間中にゴルフ場で知人との複数のラウンドや飲食、飲酒を行ったことが発覚。日本ゴルフツアー機構(JGTO)から1ヵ月の出場停止処分を受けていました。残りツアー4試合も欠場してシーズンを終了。JGTOの副会長職と選手会副会長職を辞任。12月末には新型コロナウイルスに感染して自宅療養を余儀なくされるなど、昨年はさんざんなシーズン終盤を過ごした石川遼でした。今回のツアー復帰は、昨季10月の「ブリヂストン・オープン」以来5ヵ月21日ぶり。不死身の立ち直りをみせるかどうか、復活・遼のゴルフが注視されます。

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昨年10月、米国から帰国後、自主隔離違反が発覚し国内ツアー出場停止処分を受けていた石川遼。昨季終盤以来“謹慎生活”を
続けていたが、ようやく今週ファンの前に姿を見せる。

男子ツアーのツアー出場締め切り日は「前週月曜日」。今季もアジアツアーとの共催「SMBCシンガポール・オープン」(1・20~23)が開幕戦でしたが、石川はこの試合は出場を見送り、3月31日国内開幕の「東建」にエントリーしました。昨年10月上旬の「ブリヂストン」以来、半年近く遠ざかっていた実戦です。かつて5年間戦った米ツアーでもついに優勝の栄冠を手にすることなく撤退した遼クン。それでも米ツアーの魅力は捨てきれず、昨年は下部ツアーからの“出直し”を決意しての予選会挑戦(10月末)でした。しかし、現実は厳しいものです。2次予選会で通算4アンダーの35位。最終予選会に進めるのは通算9アンダー、13位タイまでの19人。これに入れず石川は敗退でした。「これが今の実力。それを正面から受け止めて、また1年後成長できているようしっかりと向き合っていきたい」と、くちびるをかみしめ米ツアーへの思いを残したコメントをしたものです。

全身をフル回転させて打つ“遼ショット”が楽しみ!

その帰国後に、しかもゴルフ場に合宿していて犯した自主隔離違反。なんともやりきれないシーズンの幕切れでした。謹慎処分を受けた石川は「重い社会的責任を負うJGTO副会長、ツアーメンバーとしても軽率でした。真摯(しんし)に受け入れ、今後こんなことがないようにつとめます」と謝罪。11月下旬には、自らが所属契約を結ぶ「カシオワ-ルド・オープン」の会場(高知・Kochi黒潮CC)には直接出向き、涙の謝罪会見まで行った経緯があります。

19年12月の「ゴルフ日本シリーズJT杯」以来の遼クンの優勝が待ち遠しい。

暮れの12月28日にはコロナウイルスに取りつかれて発熱、埼玉の自宅で療養を強いられるアクシデント。昨年は最後までツキのない年末を過ごしましたが、22年が明けてからは黙々と練習に打ち込み万全を期して立つ再起のスタートラインです。選手会も、副会長は辞任しましたが、1月6日に行われた選手会理事会で強い要請を受け、引き続き今年度も「選手会理事職」は継続することが決定しました。「東建」の方は、昨年は予選落ちでしたが、18年には11アンダーで1打差2位に入っている大会。国内開幕戦は昨季賞金王のチャン・キム(米)や賞金ランク3位の木下稜介ら上位陣がずらりエントリーしています。昨年優勝の金谷拓実は、米テキサス州で行われていた世界選手権シリーズ「WGCマッチプレー」に出場しており、欠場です。昨年9月には30歳を迎えた遼クン。約半年ぶりに見る心機一転のショットがどんなものか、楽しみでもあります。最後の優勝は2019年12月の「ゴルフ日本シリーズJT杯」(ツアー17勝)です。

(了)