Daily Archives: 2026 年 5 月 25 日

新ヒーローの名前を刻んだ細野勇策 35年ぶり、羽川豊以来2人目のレフティーV

V争いに何度も絡めるのは確かな腕前の証(JGTO提供)

プロツアー5年目の左利き・左打ちの細野勇策(23)が、やっと初勝利の美酒に恵まれました。レフティーのツアーVは1991年の羽川豊以来35年ぶり。メジャーVは81年日本シリーズの羽川以来45年ぶりの快挙。舞台は「日本プロ・センコーグループカップ」(滋賀・蒲生GC パ―72)。これまで何度優勝争いを演じたことか。今季の直近でも、3週前の「中日クラウンズ」では単独首位の最終日、堀川未来夢の猛追に屈して2位どまり。今回も最終組を首位で迎えながらの“逸勝”をしていれば5度目の“不運の男”になるところでした。しかし、裏返せば、優勝には恵まれなかったけれど、それほどにゴルフの腕は確かだったということです。勝ち運には見放されていた細野がよくぞ我慢を通したものです。優勝賞金:3000万円。獲得ポイント:625PT. 5年間シード。

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細野は山口県出身。生後2ヵ月で心臓を手術し激しい運動ができなかったため、父親や兄がやっていた野球選手になるのを諦めてゴルフを始めたのだという。左利きで最初から左打ち。米ツアー選手の動画などを見ながら父親とスイングの研究に務めたそうです。左打ちのクラブ種類が少なくて不便もしたそうだが、腕前の方はグングン伸ばし小学校6年生で「全国小学生大会」、中学3年では「山口県アマ」を制覇した。ルネサンス大阪高校を経て2021年にプロテスト合格。プロ2戦目の22年「ISPS HANDA欧州・日本」の2日目に「62」を出して脚光を浴びました。23年は初シードを獲得。24年は最終日、最終組が3回あるなど優勝争いの“常連”となりましたが、勝ち運には見放されました。25年は出場25試合中予選落ちは1回だけの抜群の安定感で「日本シリーズJT杯」では自己最高の2位。賞金ランキングは19位。パー5累計スコアはツアー1位でした。

激しい運動ができず、野球をあきらめゴルフの道に(JGTO提供)

今大会は3日目に通算13アンダーで1位タイに立ち、激しいトップ争いを演じたが負けませんでした。最終日、大詰めの15番(パ―4)では第1打を左に曲げて林に打ち込みましたが、木越にフェアウェイに戻し、アプローチを1㍍強に寄せて沈め、大きなピンチを乗り越えました。17番(パー4)でもクロスバンカー脇の足場の悪いラフからのショットをしぶとくこなしてここもパーセーブ。勝俣陵 、田中裕基、宋永漢(ソン・ヨンハン)らの追撃にも勝ち抜く力強い新ヒーローの誕生となりました。3000万円の優勝賞金もさることながら、ツアー“5年シード”のご褒美は格別でした。長い苦節を糧として、ウォーターシャワーに涙もなく「これからはどんどん勝っていきたい」と、一段と強くなったレフティー細野のこれからが見ものです。