松山英樹や畑岡奈紗も愛用する人気クラブ、ダンロップスポーツの「スリクソンZシリーズ」が一躍脚光を浴びています。9月10日に新発売されたニューモデルは「Z565」「Z765」「Z765リミテッド」の3タイプ。この新モデルは、飛びと弾道を追及したもので、思い切り振りぬいても上下左右に球がばらつかない安定した弾道を実現してくれると評判です。段差をつけた波型ソールでソール全体を大きくたわませ、インパクトの瞬間に″波動〝を起こして飛ばす従来にはない新技術。スリクソン史上最高の飛距離性能と方向性を生み出しました。「波動で飛ばせ!」をキャッチコピーにするこの話題の新兵器を検証しました。
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米ツアー3勝目を挙げ、日本オープンにも初優勝した松山英樹(24)。アマチュアながら日本女子オープンを制したシンデレラ・畑岡奈紗(17)は、このZシリーズ(モデルは旧型)を使用して快挙を成し遂げました。数々の素晴らしいゴルフシーンをみせつけたのは記憶に新しいところですが、さらに塚田陽亮(ようすけ=31)が、日本ゴルフツアー選手権(6月)でプロ9年目の嬉しい初Vを果たしたのも新型の「Z565」でした。このほかにも酒井美紀、青木瀬令奈、金田久美子ら多くの女子プロも愛用していいるのがZシリーズです。
「スリクソンZシリーズ」、中でもドライバーの特徴は、反発エリアの拡大と低重心化に重点が置かれています。段差をつけた「波型ソール」と、巻き込み幅を広げフェース全体の反発エリアを拡大した「ストレッチフレックス・カップフェース」の搭載。そしてクラウンの薄肉化で余剰重量を配置でき、ヘッドの慣性モーメントが大きくなって方向性が向上しました。特にソールを複数の段差をつけた波型にすることで、従来大きくたわませることが困難だったフェース下部を大きくたわませられるようになり、高反発エリアを広げ飛距離をアップさせたのが″売り〝です。 ソール面を大きく広くしたデザインも、スリクソンらしい力強さ、精悍さを感じさせます。
こうしたヘッド部分の新開発に加え、鬼に金棒となっているのが「Miyazaki Kaula(カウラ)」のニューシャフトです。従来モデルより手元側、先端側をしなやかにして「しなり」と「走り」を強く感じさせるシャフト。思い切り振りぬける性能が織り込まれています。この「Miyazaki Kaula」シャフトには4種類。フレックス・重量別で計36通りのシャフトが用意されています。
スリクソンZシリーズの「ZR-30」(旧型)のドライバーを愛用。数々の名場面を創り出してきた松山英樹は、米ツアーに戻っての新シーズン、WGC-HSBCチャンピオンズ(上海)でも圧倒的なゴルフをみせて早くも新シーズン1勝目(通算3勝目)。17年度への期待は一段と高まっています。松山は、新Zシリーズのドライバーなどにも関心を示しており「米ツアーではもう何度かテスト使用しているし、目下試打を重ねています」(ダンロップスポーツ・安達広報部長)とのこと。また、日本女子OPで勝った畑岡は、スリクソン「Z545」(旧型)を使ってきましたが、こちらもニューZシリーズをテスト中で、先のスタンレーレディス(静岡・東名CC)では練習場でかなり打ち込んでいたようです。畑岡はダンロップの契約選手ではなく、プロになって各社の用具争奪戦が展開されていますが、使用メーカーはまだ決定していません。
≪新Zシリーズの主なスペック≫
「Z565」=ヘッド体積460。シリーズ中最大ヘッド容積。全体的に丸みを帯びた安心感のある形状。
「Z765」=ヘッド体積445。よりしっかり叩けるヘッド形状。安定した中弾道。
「Z765リミテッド・モデル1」=ヘッド体積440。小ぶりなヘッドと、ディープなフェース形状。操作性が高く、風に負けない強弾道でハードヒッター向けモデル。
ドライバに準じてフェアウェイウッド、ハイブリッド(UT)も用意され、アイアンは「Z565」=キャビティー。
「Z765」=ハーフキャビティー。
「Z965」=マッスルバックの3種。
このアイアンは、好評の軟鉄鍛造の心地いい打感が「マイルド熱処理加工」されて、さらに進化。快感が得られる感触になっています。一度は打ってみたい衝動にかられる新兵器です。
≪価格≫
★ドライバー(Miyazaki Kaulaシャフト) 68,000円(税別)
★アイアン(Miyazaki Kaulaシャフト)6本セット(#5~9、PW=カーボンシャフト)120,000円(税別)
(了)