横峯さくら（３２）が国内男子下部ツアーに参戦することが決まり、話題を集めています。今季から名称を変更した下部ツアー「ＡｂｅｍａＴＶツアー」の開幕戦「Ｎｏｖｉｌカップ」（３月３０日～４月１日、徳島・ＪクラシックＧＣ＝賞金総額１５００万円、優勝２７０万円）に主催者推薦で出場することが日本ゴルフツアー機構（ＪＧＴＯ）から発表されました。日本で女子選手が男子ツアーに出場するのは過去６人（７度）。すべて予選落ちに終わっていますが、３２歳、円熟味を増した元賞金女王（０９年）さくらの挑戦はみもの。さくらは０５年、当時１９歳で全米プロゴルフ協会公認のローカル大会・ハワイ・パールオープン（３日間大会）に挑戦したことがあり、男子選手に交じって６アンダー、１７位に入る健闘をみせました。今回は国内男子ゴルフでの史上初、女子の予選突破の快挙が成るかどうか。この試合はＡｍｅｂａＴＶがインターネットで完全ナマ中継します。

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米ツアーでのシード権を昨季失い、国内ツアーのシードもないことから、さくらの試合出場は日本ツアーで規定の８試合の主催者推薦と、米ツアーで資格を有する数試合のスポット参戦のみ。今季、国内ツアーは開幕から３試合とも連続出場のチャンスをもらい、２戦目のヨコハマタイヤ・ＰＲＧＲレディスでは３位に入り復活への手応えをつかんだところです。そんなさくらには、″渡りに舟〝のツアーからの打診でした。さくらは０９年の賞金女王のほか、国内女子ツアー２３勝など数多くの実績を残しています。２０１５年からは米ツアーに主戦場を移し３年間戦いましたが、米国での優勝には恵まれませんでした。男子下部ツアーは、今季からインターネットテレビ局「ＡｂｅｍａＴＶ」と特別スポンサー契約を結び、下部ツアー１２試合が完全ナマ中継されます。試合はすべて３日間競技とし、賞金総額は各試合１５００万円以上とするグレードアップを断行。下部ツアーとはいえ、男子ゴルフの人気回復への力になるべく改革を進めているところでした。その開幕戦で知名度の高い横峯さくらの参戦プランは願ってもないアピールといえます。

女子ゴルファーの男子ツアー参戦は、これまで０５、０６年に米国のミシェル・ウィーが２年連続で「カシオ・ワールドＯＰ」に挑戦しましたが、男子の厚い壁は破れずに予選落ち。宮里藍も０５年のツアー開幕戦、アジア・ジャパン沖縄ＯＰに参戦も予選通過はならず、過去６人（７度）、すべて予選落ちの洗礼を受けています。

今回、女子には例をみない７０００ヤード超（徳島・Ｊクラシックは７２０６ヤード＝昨季大会）の長いコースや速いグリーンをさくらがどう征服しますか。飛ばし屋だったさくらも、３０歳を過ぎて飛距離も落ちていますが、定評のあった小技や勝負強さは健在です。ハワイの男子ローカル大会、パールオープンに１９歳で出場したときは、初日難しいコースで５バーディー、１ボギーの４アンダー６７で回り、予選突破どころか暫定５位の好位置スタート。３日間ともアンダーパーで回って通算６アンダー１７位はりっぱでした。同じく出場していた室田淳（２３位）、デービッド・イシイ（４４位＝所属プロ）らを大きく上回る″男まさり〝のゴルフを披露して脚光を浴びました。３０歳を過ぎ、挑戦していた米ツアーの出場権も失い、戻ってきた国内でもシード権のないさくらが、どこまで意地をみせるか。国内男子レギュラーツアーの開幕前、３０日～４月１日の「ＡｂｅｍａＴＶ」は見逃せません！！

★横峯さくらの意気込みは？

「男女を問わず、ゴルフ業界の活性化に繋がって貢献できればと思い、この要請を受けさせてもらいました。出るからには予選も通りたいですし、大会を盛り上げる一人になればと思っています。優勝目指して頑張ります」

（了）