3600万円のビッグマネーゲット!逆転娘・柏原明日架(23)、1ヵ月で2勝のスピードV!

苦節6年、一気にブレークして1ヵ月で2勝した柏原明日架。

女子ツアー最高賞金(タイ)のビッグプライス、3600万円をゲット!苦節6年、柏原明日架(23)にブレークのときがやってきました。「NOBUTAグループ・マスターズGCレディス」(兵庫・マスターズGC)。最終日6打差4位から出た柏原は、6バーディー、ノーボギー、この日ベストスコアの66で大逆転、通算14アンダーでツアー2勝目です。1ヵ月前、9月末のミヤギテレビ杯ダンロップでプロ6年目の初優勝で涙しましたが、今度は堂々たる2勝目。賞金ランクも9位(7337.3万円)に浮上する爆発で、一気に賞金女王も狙えるポジションに顔を出してきました。まさに大器晩成型、明日架の猛攻です。

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飛距離もあって大型選手だが、今季はパットの好調さも明日架を支えている。

あの時もそうでした。最終日、4位から出て7バーディー(3ボギー)を奪って68。上にいた比嘉真美子や畑岡奈紗らの実力者を振り払っての初優勝でした(ミヤギテレビ杯)。1ヵ月後、今回の逆転劇も6打差の4位から66を出す爆発。復活を目指すイ・ボミ(韓国)を1打差の2位に抑える18ホール。バーディースタートした1番パー5から始まり3番、4番。インにターンしても12、15番のパー5を着実にとり、大詰17番のパー3でも2㍍強をダメ押し、6個目のバーディーでまさに逆転の横綱相撲でした。

″2勝してホンモノ〝といわれるゴルフ界。柏原明日架はそれもクリアした。

★2勝とも逆転V。一気に波に乗ってきた柏原明日架の優勝コメント。

「初優勝のときも最終組の前で、状況があまりわからずにフル回転でやってました。今回もそうですね。微差で4~5人が争っていたのは初めての経験でした。でも今回は優勝した経験があったので、自信をもってやってました。15番(パー5)できょう一番のティーショットが打てて、2オンが狙えたのが大きかったです。ツアーのランキング選手がそろって出ている大会ですから、そういう試合で結果を出したいとずっと思っていました。嬉しいです」
。3600万円という女子では最高額の賞金をかっさらったのですから、それはうれしいでしょう。

 

復活を目指したイ・ボミ(韓国)。最終日、一時はトップに立ったが、柏原明日架の猛ラッシュに
1打差の2位と敗れた。

その明日架も、6年目の初優勝を果たした後は「苦しかった」という。日本女子オープン(35位)、スタンレー(予選落)、富士通(23位)と苦戦の連続。「2勝してホンモノ」との周囲からの声、声。ホステス大会(富士通)もあったりで、この1ヵ月の3試合は「気持ちばかりが先走った」と振り返ります。そうした中でテレサ・ルー、申ジエ、イ・ボミら強力な外国勢を追いやったこの1勝は、かけがえのないもので実力の証明でもありました。

昨季の賞金ランクは44位。今季はこれまで32試合に出場して平均パット数1位(28.7732)。ドライビングデスタンスは240.57ヤードの28位で飛ばし屋の部類に入りますが、いい成績を出しているのは絶好調のパットのせいでしょう。
宮崎・日章学園高時代から恵まれた体躯での大型ゴルフは″将来の大物〝との折り紙つきでした。遅まきながら″1ヵ月2勝〝のブレークをみせた柏原の未来は、洋々たるものです。いま女子ゴルフを席巻している98年生まれの″黄金世代〝よりはお姉さん格で96年生まれの23歳。若手の代表として女子プロ界の先頭に立ってもおかしくない本格派プロの登場ともいえそうです。

(了)