衣料品通販大手「ZOZO」の創業者であり、日本人としては初の宇宙ステーションに滞在するなどした前澤友作氏(49)が、今度はゴルフ界へ参入で世間をアッといわせています。賞金総額4億円、優勝賞金史上最高の8000万円の新規大会。大会前10日間(毎日)のプロアマ戦。参加権は1日50組、1組100万円で販売するなど、異例の“2週間開催”で来年度の男子ツアーに殴り込みをかけます。大会名は『前澤杯 MAEZAWAカップ』。開幕2戦目の来年4月24(木)~27日(日)、千葉睦沢町、前澤氏所有のプライベートコース「MZ GOLF CLUB」(旧デイスターゴルフクラブ)で開催されます。低迷続きの男子ツアーに喝が入るかどうか。来季男子ツアー日程も発表され、4増4減で今季と同じ24大会。賞金総額33億1458万円。
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ビッグなトーナメント日程発表を演出したのは49歳の前澤友作氏でした。現在は(株)カブ&ピースの社長ですが、同社長の発案・企画はゴルフ界にとっては異例のもの。まずは国内初の“14日間の日程”。最大10日間のプロアマ戦が行われ、参加枠は1日につき最大50組で、参加費(1組)は100万円で販売。各組にプロが1人ずつ入りますからアマチュアは1日最大150人。参加者は同組でプレーしたい選手をオークション入札で指名できます。例えば人気の石川遼が10日間毎日オークション指名を受けたら、そのあとに控える本戦を考えれば“大変な2週間”になります。
選手に対する負担、不平等さを生む可能性は少なくないと思われますが、事前のミーティングで石川遼はじめ選手からは「大丈夫。やりましょう」と、了解を得ているという(倉本昌弘副会長談)。ただしこの高額賞金のプランも、プロと回りたいという出場希望者が少なければ成立しないし、その収益が選手が得る賞金に還元されるので賞金額も減ってしまいます。倉本昌弘副会長も「怖いところもありますが、やってみようということです。今の男子プロの世間に対する評価も分かります」と“勝負”をかけています。
トーナメント自体は通常通り4日間で行われますが、プロアマの興行収入を賞金に還元しようというのですからシビアです。海外メジャーの「マスターズ」では、パトロン(観客)の入場料、大会グッズ等の収入によって賞金額が決まるのも有名ですが、10日間のプロアマ大会をターゲットにした前澤杯方式は注目の的です。プロアマ戦、本戦ともに全組にラウンドガールがスコアボードを持って帯同するという。また開幕2戦目で「優勝賞金8000万円もとったら、賞金王が決まってしまうのでは?」という声。新方策には賛否さまざま分かれるところはありますが。前澤氏は《ZOZOチャンピオンシップ》6年間の日本開催のスポンサーとなり、成功させた男です。その手腕に期待です。
《前澤友作氏のコメント》
「私も何度かプロアマに参加させていただいてますが、プロの弾道。アイアンの音。グリーン周りの小技。間近で見るすべてに感動しています。ラウンド中にさりげなくいただくプロからのワンポイントもプロアマならではです。こうしたプロアマの感動をみなさまにもお届けしたい。そして仲間やカップルや家族で気楽に参加していただきたい。そんな想いから日本初となる最大10日間のプロアマ戦の開催と参加チケットの一般販売を本大会の目玉企画としました。プロアマの興行収入を賞金に還元したり、予選カットを廃止し、全選手に賞金が出るようにしたり「経済がしっかりと回る大会」を目指し、持続的に男子ツアーを盛り上げていく一役を担えればと思います」
(了)