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下部「エプソンツアー」最高額大会、最終日トリなどで51位と陥落、馬場咲希(さき)。米国で19歳の誕生日も苦戦続く!

 

チャリティーマッチでペアを組んだ蝉川泰果(右)と馬場咲希(左)。

馬場咲希(さき)が4月25日米国で19歳の誕生日を迎えました。アマチュアの“女王”だった馬場も今季は米下部ツアーの「エプソンツアー」を主戦場としてプロのスタートを切りましたが、慣れない異国生活は苦労の連続。「エプソン」今季直近の4日大会(3日間競技が多い)「カーライル・アリゾナ女子クラシック」(パー71)では予選をぎりぎりで通過。31位から勝負をかけた最終日は、トリプルボギーを喫するなどの大たたきで「74」。トータル1オーバーの51位タイで終わる洗礼を浴びました。「エプソン」は今季6戦目。予選は通過するものの優勝争いにはまだ参加できないハードな戦いを強いられている咲希です。シーズンは全20試合。これから中盤戦へと進みますが、「全米女子アマ」チャンピオンの馬場がプロとして“爆発”する日は来るのでしょうか。

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米下部ツアーを主戦場でプロ1年目を頑張る馬場咲希。

あれは22年8月でした。高2、17歳の馬場咲希は、初出場の「全米女子アマ選手権」(ワシントン州チェンバーズベイGC)で準決勝、決勝と連続大差をつけた圧勝で、37年ぶり日本勢2人目の偉業を達成しました。以来、大きな注目を集め続けた“アマの女王”も19歳になりました。自身のインスタグラムで「10代最後の1年がいまスタートしました。プロゴルファーとしての日々を送れることに感謝の気持ちでいっぱいです」と、喜びとプロ生活への決意。2年前、アマチュアの最高峰を戦ったアメリカの地で、いま再びプロとしてのシビアな歩みを切ったのです。昨年11月、国内のプロテストに一発合格したあと、12月には米女子ツアーの出場資格をかけた最終予選会にも挑戦。高みを目指した馬場でしたが、ツアー出場資格確保の「上位45位タイ」までに入れず(62位)、下部ツアー参戦からのスタートとなったのです。ここで年間ポイントランキング上位15位に入れば、LPGAのツアー出場権が手に入ります。

その夢に向かって戦う毎日。直近の下部6戦目「アリゾナ女子ゴルフクラシック」(TPCスコッツデール・チャンピオンズコース)は、今季最終戦を除くとエプソンツアー唯一となる4日間大会。賞金もシーズン最高40万ドル(約6200万円)、優勝賞金は6万ドル(約930万円)の“高額大会”で選手も力が入りました。馬場は初日1イーグル、6バーディー(4ボギー)の「67」で15位で飛び出しながら2日目「75」を叩いて通算イーブンに落ち、予選カットぎりぎりで薄氷の通過。が、3日目には再び60台(69)を出して31位に回復。最終日にかけたのですが、2バーディー、2ボギーのほかトリプルボギーで一気に51位に陥落。高ポイントの1戦をモノにすることができませんでした。

持ち前のロングドライブが米国でも威力を発揮するのは、いつ?馬場咲希。

さかのぼって、3月に始まった第1戦。ツアールーキーとして臨んだ開幕戦「フロリダ・ナチュラル・チャリティ・クラシック」では、「ミスが多かった」と嘆いた3日間の戦い。最終日は首位に4打差の12位からスタートしながら2バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの「73」と、3日間で初のオーバーパーをたたき、通算3アンダーの14位。出場6戦で最上位の成績ながら優勝にはほど遠い初戦となった。それに続く試合では「アトランティック・ビーチクラシック」16位(-1)、「IOA選手権」19位(-5)、「カジノデルソル・クラシック」48位(-2)、「アリゾナ女子クラシック」51位(+1)といった戦歴。馬場にとってまだまだ物足りないゴルフでしょう。

米下部ツアーは優勝賞金は3~5万ドルの試合が大半で、レギュラーツアーに比べれば雲泥の差があります。キャディーを雇わず、クラブ所属の従業員にバッグを担いでもらう選手も少なくありません。しかし、選手たちは厳しい練習を積み、試合では真剣なプレーを怠りません。

パットラインを真剣に読む馬場咲希。

すべては上のレギュラーツアーへ上がりたい一心からの行動。馬場もそうした環境のなかでもまれる日々であることは間違いありません。「ランキングを上げ、レギュラーに上がることで頭はいっぱい」と馬場。翌年のレギュラーツアーへのフル出場権は、ポイント上位10人。そのあとの上位5人には限定的な出場権がもらえます。下積みからの日々に耐えて日の当たる舞台へ這い上がってこられるかどうか。“アマの女王”の正念場です。日本勢2人が出場した“最高額大会”「アリゾナ女子」のもう一人の谷田侑里香(24)は、トータル1アンダーで36位でした。

(了)