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 成人式前に“プロ9勝”!スーパールーキー桜井心那(ここな (19))&中島啓太(23)に「GTPAルーキー・オブ・ザ・イヤー」賞

日本ゴルフトーナメント振興協会(GTPA)が選ぶ今季のルーキー・オブ・ザ・イヤー(最優秀新人賞)は中島啓太(23)と桜井心那(ここな(19))に決まり、このほど東京・赤坂の「ANAインターコンチネンタルホテル東京」で表彰式が行われました。

米ツアー最終予選会参戦で渡米中の中島啓太は表彰式を欠席。動画で受賞の喜びが会場に流された(東京・赤坂)

ゴルフトーナメントのスポンサー企業、メディア、広告会社等が集まるGTPAは、トーナメントの活性化と若手選手の育成を目指し、将来性豊かな選手や話題の選手を表彰。ツアーを支える設立32周年の団体。今回は中島啓太が米ツア―予選会参戦のため欠席でしたが、昨年の受賞者、桂川有人、21年の受賞者、金谷拓実。また今季で日本ツアーを引退したイ・ボミ(35、韓国)と「ダンロップフェニックス」でアマチュア優勝した杉浦悠太(22、日大4年=アジアQT参戦で欠席)が特別賞を受賞しました。

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GTPA役員から最優秀新人賞のプレートを受ける桜井心那(右)=東京・赤坂ANAインターコンチネンタル東京=

今季の女子ツアーを騒がせた19歳は、桜井心那(ここな)。長崎日大高出身。21年11月にプロテスト合格。22年は下部のステップアップツアーで5勝して賞金ランク1位。今季からレギュラーツアーに参戦。5月の「資生堂レディス」で桑木志帆(20)をプレーオフで破ってツアー初勝利を挙げたと思ったら、7月「楽天スーパーレディス」、9月「ゴルフ5レディス」、10月「富士通レディス」と立て続けに4勝を挙げて賞金ランク6位。1億1230万7733円を稼いでポイントランキングは5位。誕生日は2004年の2月13日。来年1月の成人式前の19歳が、プロになって早や9勝(ステップアップ5勝、レギュラー4勝)1億円プレーヤーになったのだから驚きです。

美しいスイングをみせる桜井心那のドライバーショット。

クセのない綺麗なスイングで打ち出す桜井のゴルフは飛ばし屋さん。今季は平均飛距離258.59ヤードでランク3位(トップは神谷そらの260.82ヤード)。10代でツアー年間4勝は宮里藍、畑岡奈紗に続き史上3人目。今季4勝目となった「富士通」は最終ラウンドが悪天候で中止となり競技短縮。36ホールで優勝が転がり込みましたが「最終日は悪天候予報だったので、2日目に伸ばし切ろうという気持ちでやった。そこで首位に立てたのがよかった」(桜井)と2Rは一気にスコアを9つ縮める「63」を出して勝利に結びつける逆転劇でした。そんな勝負師ぶりも秘めている末恐ろしい19歳です。晴れがましい表彰式には黒のレースのワンピースで登場。新人賞の大きなプレートを抱えた桜井は「うれしいです。この賞をもらっている先輩たちは大活躍している方たち。私もこれからそこまで頑張れるかな。このオフは忙しくって、“売れたな”って感じです」と、現代っ子らしい表現で喜びを表していました。

満場一致で特別賞を受賞した日本ツアー引退のイ・ボミ(韓)=東京・赤坂

また、特別賞を満場一致で受賞したイ・ボミは日本では2度の賞金女王となり、多くの日本人ファンを得て愛されたゴルファー。海外選手として長きに渡る活躍と人気で日本ゴルフ界を盛り上げ支えた貢献を称えての受賞となりました。10月の引退後もイベントが相次ぎ多忙な毎日とか。「オーロラも見たいし、イタリアにも行ってみたい。赤ちゃんができる前には、遠いところに行ってみたい。日本での仕事も一生懸命頑張ります」と、35歳にしてまだまだチャーミングな表情で人気ものの一面をみせていました。

インタビューにこたえる昨年の受賞者・桂川有人(右)。今季は米ツアー下部に挑戦したが、来季は日本を本拠として戦うと宣言。中央は金谷拓実(ANAインターコンチネンタル東京)

 

男子で登場した桂川有人(25)は、昨年は国内1勝し、たびたび優勝争いに参加して賞金ランク5位。最優秀新人賞を獲得しましたが、今季は米下部ツアーを主戦場として海外へ。上位はなく苦戦続きの1年間でしたが、これをいい経験として来季は国内戦に復帰するそうです。「1年間苦労しましたが、いい経験でした。海外で得たものを糧に来年は日本に戻って戦います。日本オープンを目指して・・」と、意気込んでいました。海外志向の桂川ですが、日本での再スタートがみものです。

 

 

【中島啓太】昨年9月にプロ転向。今年はルーキーとして優勝3回。最終戦を待たずに賞金王に輝いた。ルーキーイヤーでの賞金王は松山英樹以来2人目の快挙。海外ツアーへの挑戦も表明して日本ツアーを代表する若手として実力、将来性も高く受賞となりました。

【杉浦悠太(日大4年のアマ)】6月のABEMAツアー(下部)「ダンロップフェニックスチャレンジinふくしま2023」にツアー史上8人目のアマチュア優勝。「ダンロップフェニックス」へ唯一のアマ選手として出場し、大会2日目からトップにたって、史上7人目となるアマチュア優勝を達成。有力海外選手も出場した50回記念大会を制しました。
(了)