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フェアウェイに敷き詰められた35億2000万円!16年は何人が1億円プレーヤーに?新年度日程発表。人気の女子は1試合増の38試合。4日間大会は9から11に。

大盛況が続く女子プロツアー。ティーグラウンドを囲むギャッリーも満タン。(順番を待つのは藤田光里)
大盛況が続く女子プロツアー。ティーグラウンドを囲むギャッリーも満タン。(順番を待つのは藤田光里)

日本男子ツアー、女子ツアーの来季2016年の日程が発表されました。男子が15年の25試合から1試合増の26試合。女子は15年の37試合からさらに1試合増の38試合。ステップアップツアー(下部ツアー)は4試合増の18試合になるなど、依然隆盛の続く女子ツアーです。試合のないのは7月の第1週のみ。3月3日の開幕から11月27日閉幕まで、ほかすべての週で試合が行われる大盛況ぶり。賞金総額も1億4650万5000円増(5年連続アップ)の35億2000万円で過去最高賞金額を更新しました。まさに賞金の洪水といったところで、女子プロ選手は笑いのとまらない現象です。

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女子ツアーはどの会場も大勢のギャラリーが集まる。
女子ツアーはどの会場も大勢のギャラリーが集まる。

まず、男子をみますと今季行われた25試合から1試合増えましたが、内訳は国内24試合と15年は発表されながら中止になった海外2試合が加わるものです。新規開催は3試合ともJGTO(日本ゴルフツアー機構)が推し進めるアジアンツアーとの共催。国内ではパナソニック・オープン(4月21~24日、千葉CC梅郷)。海外では開幕戦となる1月28日からのSMBCシンガポール・オープンと2月4日からのレオパレス21ミャンマー・オープンが2週連続で加わりました。15年度、発表されながら中止となったバスコリー・クラシック(マレーシア)などについてはまだ流動的で、開催されるかどうかは未定です。
国内で15年初開催だったミュゼプラチナム・オープンは開催へ向けて現在交渉中ですが、まだ契約には至っていません。従って今回発表された日程には含まれませんでした。「スポンサーと交渉中という試合はまだ1、2ある」(JGTO)ということで、いずれも新春2月ごろまでには最終結論を出すことになっています。現時点での来季日程では、5月、7月は各2試合 、8月は1試合しか試合がない″歯抜け日程〝は15年度と変わりがなく、盛況の女子ツアーとは大きく水をあけられています。

人気絶頂のイ・ボミ(韓国)。可愛いスマイルを絶やさずに7勝して、15年度の賞金女王に。
人気絶頂のイ・ボミ(韓国)。可愛いスマイルを絶やさずに7勝して、15年度の賞金女王に。

賞金総額では前年より約1億8066万円増の34億9000万円となりましたが、これも女子には遅れをとっており、スター不在の男子ツアーの氷河期は依然続いているといっていいでしょう。日程発表は一応年内に行いましたが、「現状ではまだまだ満足できるものではなく、なるべく早い将来には30試合になるよう努力しています」(JGTO)として、男子ツアーは新たな試合を求めて年があけてからも営業活動は続くことになります。
例年5月に開催される日本プロ選手権日清カップヌードル杯は、開催地が北海道クラシックとなるため7月開催に変更されました。

テレサ・ルー(台湾)のステデイなゴルフと独創的なゴルフファッションも人気の一つ。15年度は1億5千万円近くを稼いで賞金ランク2位に入った。
テレサ・ルー(台湾)のステデイなゴルフと独創的なゴルフファッションも人気の一つ。15年度は1億5千万円近くを稼いで賞金ランク2位に入った。

一方、女子ツアーは「わが世の春」を謳歌しています。ツアー競技ではニッポンハム・レディスが新設されて1試合増の38試合。15年は7月に2週間のオープンウイークがありましたが、そこへ新規のニッポンハムが入ってきて、開幕から閉幕まで空き週はもう7月第1週のみというラシュ状態。開幕戦のダイキンオーキッド・レディスと8月のニトリ・レディスが3日大会から4日間競技となり、4日間大会は9から11に増えました。就任以来「世界水準は女子も4日間競技。日本ツアーもそれに一つでも追いつきたい」と語ってきた小林浩美会長の思惑が、少しずつ実現してきました。それに伴い開幕戦のダイキン・オーキッドが2000万円増の賞金総額1億2000万円。ニトリ・レディスは2000万円増の総額1億円に増額。樋口久子Pontaレディスの冠が変わり、樋口久子三菱電機レディスと名称変更で1000万円増の総額8000万円にそれぞれアップされました。

氷河期の続く男子ツアー。15年最終戦の日本シリーズJT杯では、帰国した石川遼の優勝で湧いたが、 16年度の遼は、また米ツアーへ戻ってしまう。(15年12月、東京よみうりCC)
氷河期の続く男子ツアー。15年最終戦の日本シリーズJT杯では、帰国した石川遼の優勝で湧いたが、
16年度の遼は、また米ツアーへ戻ってしまう。(15年12月、東京よみうりCC)

女子はツアー競技が年間を通してほぼ飽和状態になっていることもあり、下部ツアーであるステップアップツアーまでが4試合増の恩恵?を受けています。16年は年間18試合も開催されるステップアップツアーは、レギュラー入りを目指す若手選手には大きな朗報。さらにステップアップは2日間大会が中心でしたが、3日間競技が3試合増で8試合とスケールアップしました。

年間35億2000万円ものビッグマネーがフェアウェイに敷き詰められている女子ツアーは、選手にとってもうれしいニュースです。15年、7勝した賞金女王、イ・ボミ(韓国)が2億円超を稼ぎ、獲得賞金新記録を樹立したのも、こうした多大な賞金が用意されてればこその快挙でした。選手のモチベーションは当然上がり好ゲームが期待されます。15年は6人いた1億円超の女子プレーヤーが、16年は何人になるでしょうか?

(了)