男子ゴルフの世界アマチュアランク１位の中島啓太（２１＝日体大３年）に、２１年の「マーク・マコーマックメダル」の受賞が決まりました。同賞を制定した全英ゴルフ協会（Ｒ＆Ａ）から発表されました。昨年、東北福祉大４年だった金谷拓実（現在プロ）が、日本人初の同賞を受賞しており、２年連続日本勢の快挙。中島は今年の日本アマ選手権優勝はじめ、ここ数年、多くの勝利とパフォーマンスでＷＡＧＲポイント（世界アマランク）をゲットしたことによる栄冠です。将来の日本男子プロゴルフを担う大物として期待を一身に受けている“金の卵”に、また一つ大きな勲章です。ただ、世界の壁は高いと思わせるのは、先週行われたアマチュアゴルフの最高峰「全米アマ選手権」（８月１２～１５日、米ペンシルべニア州オークモントＣＣ）に挑戦した中島啓太は、６４人のマッチプレーラウンドには進めず、予選敗退したことです。

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世界ＮＯ１アマに与えられる「マーク・マコーマックメダル」。メダルの名前の由来となったマーク・マコーマック氏は、法律家でありスポーツエージェント、著述家。アーニー・エルスやジャック・ニクラウス、ゲーリー・プレーヤーなどのスター選手のエージェントとなってゴルフビジネスを拡大させた立役者です。ゴルフ界へ大きな貢献を残したことで世界ゴルフ殿堂入りもしています。松山英樹やテニスの錦織圭選手らのマネジメントを請け負っていることで有名な「ＩＭＧ」の創始者でもあります。英国のゴルフの殿堂「Ｒ＆Ａ」によって２００７年に制定されたこの賞は、例年、全米アマ等、その年の最後の大きな大会終了後に世界アマチュアランキング１位の選手に授与されています。今年の中島は、日本プロツアーの開幕戦「東建ホームメイトカップ」２位や７月の「日本アマ選手権」優勝などの好成績。近年では１８年のアジア大会では女子の笹生優花とそろって個人＆団体金メダル。１８年オーストラリアアマ優勝。同年アジア・パシフィックアマ２位などの実績を残し、昨年１１月に松山英樹、金谷拓実に次ぐ日本人３人目の世界アマランク１位に浮上していました。ドライバーの平均飛距離は２９０ヤードを超える長打力も秘めたまさに世界アマチュアＮＯ１の称号にふさわしい逸材です。

☆中島啓太のコメント

「マコーマックメダルを受賞できて素直に嬉しいです。大学に入学したときの目標が、世界アマランク１位になることでした。それを達成でしたのは、たくさんの方のサポートがあったおかげです。金谷拓実さんに続いて受賞できたこともとても光栄です。次の目標は、松山英樹さん、畑岡奈紗さん、金谷拓実さん、笹生優花さんのように、自信と自覚をもって世界の舞台で実力を発揮することです。ありがとうございました」

中島はこの受賞で２２年６月の全米オープンと７月の全英オープンのメジャー２大会の出場権も獲得しました（両大会開催時点でアマ資格を保持していることが条件）。

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中島啓太は、８月中旬、ナショナルチームの３人（杉原大河＝東北福祉大４年、２１。米澤蓮＝東北福祉大４年、２２）らとともに、アマゴルフの最高峰「第１２１回全米アマチュアゴルフ選手権」（米ピッツバーグ郊外オークモントＣＣ）に初挑戦しましたが、６４人のマッチプレーラウンドに進めず予選敗退の洗礼を受けました。オークモントは過去に全米オープンが９回行われた超名門の難コース。しかも全米アマは３１２人という大人数を２日間のストロークプレーでマッチプレーに進出する６４人に絞るタフな試合形式。マッチプレーは５日間におよび、決勝に進む２人は７日間、９ラウンドの長丁場になるハードな大会で有名です。日本からは３人のほか、過去最多の８人が参戦しましたが、ひとりもマッチプレーの６４人には進めませんでした。

★中島啓太のコメント。
「オークモントは間違いなく僕が今までプレーした中では一番タフなコースでした。難しい中でも耐えられる選手はいますし、耐えられるマネージメントもあったと思います。自分は準備不足というか、耐えられなかったのは力不足でした。こんな素晴らしいコースをプレーできたことに感動しています」
難関オークモントＣＣでの全米オープンは、最近では２０１６年にダスティン・ジョンソンが制していますが、今後は２０２５年の全米オープン開催が決まっています。プロを目指す中島啓太が、このオークモントに戻ってきて、今回の雪辱を晴らすことができるでしょうか？！
（了）