1972年から50年にわたって開催してきた男子ゴルフツアー「ブリヂストン・オープン」が消滅します。男子国内ゴルフツアーの2022年度トーナメント日程が発表されました。調整中のものもあり、現時点では今年より1試合増の25試合。老舗ツアーのひとつ「ブリヂストン・オープン」が撤退する一方、新たに欧州ツアー(DPツアー)と共催の「ISPSハンダ欧州・日本トーナメント」(4月21日開幕、茨城・PGM石岡GC)が組み込まれました。男子ツアーの賞金総額は約32億円。女子ツアーの38戦、賞金総額42億9600万円とは来季も大きく遅れをとっています。
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来季の男子ツアー、コロナ禍で21年は中止していたアジアツアーと共催のSMBCシンガポール・オープンが、2年ぶりに復活して1月20日、開幕戦に戻ります。国内戦は東建ホームメイトカップ(3月31~4月3日、三重・東建多度CC名古屋)が初戦。例年米国メジャー第1戦「マスターズ」翌週に開幕する日本ツアーでしたが、22年度は1週前に変更されました。毎年話題をふりまくISPSハンダが、21年の「ガツーンと飛ばせ!」から、欧州ツアー(DPワールドツアー)と共催の「欧州・日本どっちが勝つか?」(茨城・PGM石岡GC)にグレードアップ。、賞金総額200万ドル(約2億3000万円)のビッグ大会となって国内3戦目(4月21~24日)に行われます。これに加え、「フォー・ザ・プレーヤーズ・バイ・ザ・プレーヤーズ」(5月5~8日、群馬・THE RAYSUM)賞金総額5000万円。「ASO飯塚チャレンジド」(6月9~12日、福岡・麻生飯塚GC)賞金総額1億円の計3試合が、新規トーナメントとして開催されます。
一方、中日クラウンズとともに50年余にわたって男子スポンサートーナメントを支えてきた老舗大会、ブリヂストン・オープンの消滅は、ゴルフ界に衝撃を与えています。コロナ禍や長引く不況による経営難などが理由とされていますが、男子ツアーの人気下降も微妙な影響を与えているといえるでしょう。同じブリヂストンがスポンサーの女子ツアー「中京テレビ・ブリヂストンレディス」は継続が決まっています。また14年から7度開催された「ダンロップ・スリクソン福島オープン」は、レギュラーツアーから2部ツアー(Abema ツアー)に移行する予定で「ダンロップフェニックス・トーナメント チャレンジ イン ふくしま」として現在調整中です。
米国から帰国した際、自主隔離期間中の違反行為でJGTOから1ヵ月の出場停止処分を受けた石川遼(30)。終盤4試合に出られないまま前シーズンを終えていますが、新しいシーズンのどの試合から復帰出場するかも注目の的。「カシオワールド・オープン」前の試合会場で謝罪会見を行ったあと“謹慎”が続いていますが、魅力的な選手の少ないいまの低迷・男子ツアー。まだまだ石川遼のゴルフは欠かせ一人でしょう。
男子メジャーでは「日本ゴルフツアー選手権・森ビルカップ」が6月2~5日、茨城・宍戸ヒルズ西。「日本プロ」は、日程を8月に移動、8・4~7日、静岡・グランフィールズCC。「日本オープン」は10月20~23日、兵庫・三甲ゴルフ倶楽部。「日本シリーズJTカップ」は、12月1~4」日、東京よみうりCCでそれぞれ行われます。
隆盛が続く女子ツアーの一方で、苦境に耐えている男子ツアーといった構図は変わりません。
2022年は、男子ツアー、再び勝負のシーズンといえるでしょう。
(了)