お久しぶり、馬場咲希(さき、19歳)が今季初めて国内ツアーに登場します。10月11日開幕の「富士通レディース」(千葉・東急セブンハンドレッドC)。昨年プロに転向した馬場は12月の米ツアー最終予選会で今季の出場権を得られず、来季の昇格を目指して米下部ツアーを主戦場にしてきました。来季米ツアーへの争いは大詰めを迎えていますが、それとは別に国内ツアー初出場でのプロデビュー戦が決まったものです。厳しい米下部ツアーで1年間戦ってきた咲希のプロとしての成長ぶりはいかに?
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米下部ツアー(エプソンツアー)は3月から10月までで今季は20試合。馬場はこれまでの時点で15試合に出場、13試合で予選を通過し、3回のトップ10入りがあります。最高位は6月「アイランドリゾート選手権」の2位タイ。優勝スコアに1打届かなかった悔しい実績が残っています。ポイントは優勝で500pt、2位で320pt、3位
で230ptなどと配分され、4日間大会の最終戦「エプソンツアー選手権」(10月3~6日)には1.3倍の付与ポイントが用意されています。最終戦まで残り1試合。ポイントランク10位までに翌年の米ツアー通年出場権。以降の上位5人に限定的な出場権が与えられます。その下部ツアー、10月6日で幕を閉じるポイントレース。馬場はきわどい位置にいて、最終結果が待たれます。
この夏、馬場は7月の下部ツアー「ハートフォード・ヘルスケア女子」では最終日、7バーディー、ボギーなしの「65」をマークし通算6アンダーで10位。続くニューヨーク州での「ツインブリッジズ選手権」では最終日16位から出て3バーディー、2ボギーの「70」で回り、通算1アンダー8位でフィニッシュ。2週連続で今季4度目のトップ10入り。ポイントレースも19位に上がる健闘をみせていました。最終戦前の「マーフィーUSAエルドラド・シュートアウト」(アーカンソー州)でも、馬場は最終日「70」でクリア。ト-タル2アンダー、11位タイで終えるなど、シビアな下部ツアーの戦いを切り抜けてきました。
馬場は2022年の全米女子アマで日本勢37年ぶり2人目の優勝を果たした飛ばし屋のスーパーレディー。23年度、日本女子プロ最終プロテストに一発合格するも、今季は国内ツアーを選ばず米ツアーを目標に下部ツアーで戦ってきました。今回の「富士通レディース」がプロ入り後、国内ツアー初出場でプロデビュー戦となります。馬場のほか、米女子ツアーに拠点を置き、今年はエビアン選手権でメジャー初制覇、米ツアー通算2勝の古江彩佳と吉田優利も出場することが決まりました。いっそう華やかな「富士通」となる大会が待たれます。
(了)