マスターズ「16位以内」に入れるか?藤田寛之、2年ぶり2度目の夢舞台

今年は自宅でなく事務所にとどいて「電話しながら開封してもらった」というマスターズからのうれしい招待状を掲げる藤田寛之(22日=東京銀座・ヤマハホール)
今年は自宅でなく事務所にとどいて「電話しながら開封してもらった」というマスターズからのうれしい招待状を掲げる藤田寛之(22日=東京銀座・ヤマハホール)

 2年ぶり2度目のマスターズ出場がかなった藤田寛之(43)が、夢の舞台挑戦への決意を語る会が、22日催されました。その場所は東京・銀座7丁目にあるヤマハホール。ひな壇になった客席に大勢の報道陣、その中央にはカメラ陣が横一線で陣取る高ぶった雰囲気。舞台の中央に、指揮者ならぬプロゴルファーの藤田寛之がさっそうと登場して報道陣の質問に答えました。昨年賞金王になった藤田をサポートする企業はまた増えてざっと15社。その企業名をしるしたボードを背に「今度こそは4日間ゴルフをしてきたい。それが僕を支えてくれる人たちへの恩返し」と、落ち着いた中にも強い決意を披露していました。藤田は23日、ハワイへ飛んでスポンサーとのプロアマゴルフをこなしたあと、師匠の芹澤信雄らとハワイキャンプを張って最後の仕上げに入ります。

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また増えたサポート企業名を連ねたボードを背に、2度目のマスターズ!を語る藤田寛之(東京銀座・ヤマハホール)
また増えたサポート企業名を連ねたボードを背に、2度目のマスターズ!を語る藤田寛之(東京銀座・ヤマハホール)

 壇上スポットライトを浴びて登場した藤田は、2年ぶりにまた訪れることができるジョージア州オーガスタに早くも夢をはせているようでした。
「2年前の最初のときは、オーガスタってどんなところだろう?というわくわくした気持ちだった。なのに2日間しかプレーできずに帰ってきた(予選落ち)。あのすばらしいオーガスタの余韻がまだ残っています。今年で44歳になる(6月16日)僕はもう選手としては晩年を迎えていると思うんです。最後の力をふり絞って挑戦してくるつもり」

夢舞台への43歳の挑戦を熱く語る藤田寛之(東京銀座・ヤマハホール)
夢舞台への43歳の挑戦を熱く語る藤田寛之(東京銀座・ヤマハホール)

 2年前のマスターズ。初日は2アンダーの14位と好スタートでした。13番(パー5)の名物ホールでは、2打目を無理せずにグリーン手前のクリークの前に刻み、残り36ヤードをSWで直接放り込むイーグルで大観衆の喝采を浴びました。2日目は鬼門の11番で初日に続くダブルボギーをたたくなどして79。14位から一気に奈落の底に落ちて予選落ちでした。2日間ともダブルボギーにして予選落ちの原因になった悔しい11番を「今度はどうしても征服したい」と、“最も要注意のホール”に指定しました。
 逆に13番でイーグルを奪った記念には「ティファニー製のグラスが送られてきた。イーグル賞ですね」と、明かしました。マスターズとはそういう大会なのです。

「オーガスタは長くて難しい。海外のメジャーにも何度がいきましたが、マスターズのオーガスタが一番難しい」とおしゃる藤田プロ。2度目の挑戦にあたって、前回の反省の中で今回は3つの戦略ポイントを作ったそうです。

①ドライバーは遠くへ正確に。
 そのために契約を結んでいるヤマハの各種ドライバーをすべてテストして最高の武器を選定します。それとは別に、体のコンディションを最高にもっていくこと。スイングはムダを省いて精度を上げることに専念して飛距離アップを目指します。
②アプローチの見直し。
 オーガスタのグリーンには強いアンジュレーションがあって、グリーンは大きくてもボールを落とすエリアは限られています。高い球でターゲットへ落としていくアプローチが必要になります。そんなショットが打てるよう“アプローチ力”をつけたいそうです。スピンのかかるマッスルバックアイアンが2月に完成するのも楽しみにしています。薄っぺらいライからでもしっかりスピンのきいた球が打ちたいのです。SWも58.5度から59度とロフトの多いものを用意するそうです。
③難解グリーンの征服。
 前回、初日はよかったのですが、2日目になってグリーンで恐怖感が出てきたのです。藤田は「自分はショートはしないのに、2日目は打てなくなってショートばかりしていた」と、大反省です。これを生かせるショートしないパッティングができるでしょうか。

 前回と違うところは、今回は日本の賞金王というビッグタイトルを背負ってオーガスタに出向くことです。1月8日からトーレーニングを始動。ウエートトレーニングでつけた筋肉を“動かせる筋肉”に変え、それをゴルフにつなげていくようにトレーナーと二人三脚で励んでいます。23日にはハワイへ飛び、ウエア契約しているPEARLY GATESのプロアマコンペに参加したあと、チーム・芹澤でハワイキャンプを行って仕上げるスケジュールです。

独特のハイフィニッシュで正確なドライバーを飛ばす藤田寛之(昨年12月のツアー最終戦・日本シリーズJT杯)
独特のハイフィニッシュで正確なドライバーを飛ばす藤田寛之(昨年12月のツアー最終戦・日本シリーズJT杯)

 マスターズ前の米ツアーにも小手調べをします。2月21日WGCアクセンチュアマッチプレー(アリゾナ州リッツカールトンGC)を第1戦に、1週休んでWGCキャデラック選手権(フロリダ州TPCブルーモンスター・アット・ドラル)、2週休んでアーノルド・パーマー招待(フロリダ州ベイヒルC&ロッジ=予定)そして2週おいて4月11日~14日がマスターズ(ジョージア州オーガスタナショナルGC)となります。
 今回も2ヵ月を超える長期遠征です。海外試合の経験も結構豊富な藤田ですから、とまどうようなことはないでしょうが、次々と新しい若きスターが台頭してくる底辺の広い米ツアーで、ベテランの味をどこまで出してくれるのでしょうか?特別招待で出場する石川遼と、日本からは2人だけのマスターズはちょっと寂しいですが、何か面白くなりそうな今季メジャー第1戦です! 師匠の芹澤信雄プロもTBSのレポーターで今年もオーガスタ入りします。「来年の出場権を得られる16位以内に入ること!!」師匠からも強いハッパをかけられている、このラインが藤田自身も最終目標にしています。