女子プロゴルフ人気は一見不変です。日本女子プロゴルフ協会が2018年度のツアー日程を発表しました。レギュラーツアーは今年と同じ38試合。6月最終週に空きがあるだけで3月1日の開幕から11月22日~25日のLPGAツアー選手権まで38週、びっしりと試合が組まれています。賞金総額も493万円増の37億2500万円。6年連続で史上最高額を更新する好景気が続いていますが、気になるのは、最終戦のLPGAツアー選手権(公式戦)のメーンスポンサーを2002年から続けていた「リコー」が降りたことです。現時点では後続の新規スポンサーは不在で、小林浩美会長は「交渉中」と説明するにとどまっています。男子ツアーの日本プロ選手権も2010年から続いた日清食品(日清カップヌードル杯)との契約が終了して現時点では来季からの冠は未定。男女両公式戦のスポンサーはつくのでしょうか!?
☆★ ☆★ ☆★
女子ツアーの人気ぶりを証明する来季日程です。試合数は、今年の38試合のまま継続ですが、賞金総額でスタンレーレディスが1000万円増額で1億円大会になりました。日米共催のTOTOジャパンクラシックが為替の関係で507万円減となるため、増額分はは493万円。しかし総額では37億円超という史上最高額で記録を更新です。
小林浩美会長が提唱している4日間大会は、今季大東建託が加わった同じ12試合が来季も開催されます。また、下部ツアーのステップアップツアーの人気も相変わらずで、試合数は今年と同じ21試合。うち17試合は3日間大会にグレードアップされ、賞金総額は2000万円増の4億2500万円。女子ツアー両方に投じられる金額は、41億5000万円というビッグな景気をみせつけています。
ツアー日程では新規参入の大会はなく、開幕は例年通り沖縄で3月1日からダイキンオーキッド(琉球GC)。9月の国内メジャー第2戦、日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯(富山・小杉CC)が賞金総額2億円で最高額。日本女子オープン(9・27~30)は千葉・千葉CC野田コース。日米ツアー共催のTOTOジャパンクラシック(11・2~4)は今年の太平洋クラブ美野里から滋賀・瀬田GC北コースに移るなど、6大会で会場が変更されます。
最終戦のLPGAツアー選手権(宮崎)にどこの冠がつくか。もし、スポンサーが現れなければ女子プロ協会が自前で開催しなければならず、注目です。小林浩美会長は「女子プロは毎年内容のある試合を展開しているのがファンの方に支持されているのだと思う。今年の優勝者の平均年齢は23歳でしたが、18歳(畑岡奈紗)から41歳(カン・スー・ヨン=韓国)までが優勝するなど、幅広い年齢層が活躍しました。試合も最終日の最後ホールまで誰が勝つか分からない緊迫したトーナメントが多かった。ギャラリーも前年比11%アップでした。
関係者には感謝ですし、来季もまた白熱したトーナメントが展開できるようがんばります」と話しています。
日程ではありませんが、来季からリランキング制度が導入されます。シード選手以外への出場資格を与える制度で、シーズン途中に6月末のアース・モンダミンカップ終了時と9月末のミヤギTV杯ダンロップ終了時の2回、シード選手以外の選手を賞金ランク順に並び替えて翌々週から新たな順位で出場資格を付与するものです。選手間の競争を高め、トーナメントを活性化するのが狙いで、すでに男子ツアーなどには採用されています。
ゴルフ界では男子ツアーが今季も海外共催の2試合を入
れて26試合しかなく、女子ツアーとは大きな差をつけれています。男子の来季の日程は今週12月19日に発表されますが、日本プロ選手権に新たな冠がつくかどう
か。女子のLPGAツアー選手権のスポンサー問題ともども、ゴルフ界の人気がホンモノかどうかを占うバロメーターといっていいでしょう。
(了)