小平智(32)、「全米OP」切符、カナダ最終予選で突破・取得!腰痛が気がかりも日本勢 7人が最高峰に挑戦!

カナダでの「全米オープン」最終予選を2位で通過した小平智。“USGA”のフラッグを手に喜びの表情。

ゴルフ界世界最高峰の「全米オープン」の最終予選会を、小平智(32)がカナダ大会で通過する快挙を演じました。世界各国で予選会を行ってきた「全米オープン」も、最後の会場となったのが6月6日の米国8ヵ所、カナダ1ヵ所。そのうち「カナダ」(ラトルスネークポイントGC)で挑戦した小平智が、36ホールストローク競技を68、65の9アンダー、2位タイで通過。25人が3枠をかけて戦ったシビアな舞台で見事に本戦切符を獲得したのです。小平のメジャー出場は、2019年「全米プロ」以来。全米オープンは2018年大会(ニューヨーク・シネコックヒルズGC=予選落ち)に続く3度目となります。本戦は6月16日から4日間、米マサチューセッツ州ザ・カントリークラブで開催。 これで日本勢は、別枠の松山英樹、アマチュアの中島啓太のほか、日本予選から杉山知靖、出水田大二郎。米国地区予選を通過した星野陸也、香妻陣一朗の6人に、小平智が加わって計7人の本戦出場が決まりました。世界の檜舞台を驚かす、一発ヒーローの出現に期待がかかります。

 

 

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“NO1”ショットメーカーを自他ともに許す小平智。米ツアーへのシード復帰へ懸命の日々だ。

2018年から米ツアーを主戦場とし戦ってきた小平智。その1年目には早々と「RBCヘリテージ」で米ツアー1勝した実績も光っています。カナダのゴルフ事情も知り尽くしている小平です。米国でも8会場で行われた最終予選会に目もくれず、1会場のみの「カナダ」ラトルスネークポイントGCを選んだのが大当たりでした。カナダ会場の“本戦出場枠”は3人。25選手が1日36ホールの過酷な戦いでした。
「最近ショットがマジでよくなってきてる。この感覚をどうしても生かしたい」と、自信のほどを漏らしていたという小平。試合ではまさに予言通りの圧巻ショットの連発でした。第1ラウンドを「68」で回ると、第2ラウンドはボギーなしの6バーディーと会心のゴルフで「65」。通算9アンダーで首位と1打差の2位タイに食い込んだのですから、小平の実力はさすがです。

日本ツアーでは7勝している小平智。その最後の優勝は18年、オフに米国から戻って出場した国内最終戦「日本シリーズJT杯」。石川遼、ハン・ジュンゴン(韓)をプレーオフで下して
日本7勝目を挙げた(18年日本シリーズ=東京よみうりCC)

日本ツアーでの小平智は「日本オープン」(2015年)はじめ「日本ツアー選手権宍戸ヒルズ=現森ビル杯」(2013年)、「日本シリーズJT杯」(2018年)など、日本タイトル3冠を達成した“NO1”ショットメーカー。18年の米ツアーでは「マスターズ」にも出場して28位。直後の「RBCヘリテージ」で優勝。それを機に憧れの米ツアーに本格参戦し4年間を戦いました。しかし、20~21年シーズン終了とともにシード権を喪失。今季は1月開幕の米下部ツアー(コーンフェリーツアー)を主戦場として、シード返り咲きへ懸命な日々です。主戦場の下部ツアーと並行して米ツアーにも10試合出場。5試合で予選を通過。5月12日~15日の米ツアー「AT&Tバイロン・ネルソン」に急きょ補欠からの出場が決まったときは、同週開催の下部ツアーにいたテネシー州の会場から、「上のツアーの方に出たい」と約1200km離れたテキサス州・TPCクレイグランチまでかけつけてぎりぎり参戦したこともあったという。そして今回、6月9日からの「RBCカナダ・オープン」にも挑戦。予選会突破の直後だけに期待がかかった今季10戦目でしたが、初日「73」で106位と出遅れ、2日目は8ホールプレーした後、腰痛が激しくなり棄権するハプニングが起きました。全米オープン本戦は1週間後の6月16日開幕ですから、少し心配です。

今年の「全米オープン」、日本勢は別枠の“親分格”松山英樹以下、7人が予選会等を通過して出場する。

カナダでの最終予選会を突破した翌日、小平は自身のインスタグラムを更新。「最終予選、2位タイで通過することができました。斎藤キャディー、岩波マネジャー、2ラウンドの長丁場、ありがとう!。本戦も暴れるぞ~!」と、喜びと意気込みをファンに向けても爆発させたばかりでした。
シードを失くした小平に、突然浮上してきたビッグチャンス。これをみすみす逃がすわけにはいかないでしょう。現在、小平の米ツアーフェデックスカップ・ポイントランクは168位。125位までに与えられる来季のシード復帰へあと一息のところにいます。「全米オープン」のメジャーで、活躍次第ではポイントも上がるし、さまざまな特典が与えられます。
憎い腰痛!古閑美保夫人(17年結婚)ともども、全快を祈るばかりです。

(了)