
国内女子ゴルフ開幕戦「ダイキン・オーキッド・レディス」が沖縄・琉球GC(パー72)でスタート。昨季と同じ全37試合。雨の中、気温14.4度・参加108人での初戦。若手の台頭で一層フレッシュなシーズンが期待できる今季ですが、昨季賞金ランク5位の岩井千怜(ちさと)が最終日7バーディー、1ボギーの「66」をマーク。トータル10アンダーで2位グループを逆転。ツアー通算8勝目を大会連覇で飾りました。しかし通算6アンダーで初優勝もちらついたツアー2年目、菅楓華(すが・ふうか 19歳)の奮闘は、10代の大器到来を思わせる幕開けでした。
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初日、ピンに絡めるショットを連発して“開幕首位”に立ったまま、3日目まで首位を譲らなかった「菅楓華」の名は新鮮でした。宮崎市出身。6歳からクラブを握っていた。日章学園高2年の22年。日本ジュニア2位。23年九州女子アマ優勝。同年プロテストを受けて一発合格。ツアー出場権をかけた最終予選会(QT)は5位に入ったが、過少申告で失格となった。その大ミスにもくじけず、プロ1年目の24年は22試合に出てトップテン、4度と健闘。「住友生命・東海クラシック」では首位と2打差の2位で最終日を迎えたが、8位と崩れて逸勝。「重圧で自分のプレーに集中できなかった」と悔いを残しました。このオフは心身ともにハードトレで鍛え抜いたという。体重は5㌔増えて球の強さや安定性が高まったとか。今回大会初日は強風がふいたが、それにも負けずパーオン率66%は全体の3位だったというから凄い。またソフトボールの上野由岐子さんとトレーニングを共にする機会があり「練習中から緊張感を持たないと試合ではできない」との助言をもらったのを大事にしているという。、
心身ともに鍛えぬいた「ふうか」の強さはいろいろな訓練によって階段を登ってきたのでしょう
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昨年メルセデスランク(ポイントランク)63位(賞金ランク64位)で約1729万円を稼ぎ出した。今季はQTランク20位に上がって試合にはそこそこ出られる位置にきて、その第1戦での惜敗でした。初日に68で首位に立つと2日目74で一息入れましたが、3日目69。最終日はまたアンダーパーで岩井千怜の爆発ゴルフに食い下がったのはお見事。メンタルにも強くなった菅楓華の初優勝の日は、遠くないでしょう。
「ダイキンはいい勉強になりました。自分のゴルフに生かしていきます」“ふうか”のことばでした!
(了)