
男子ゴルフ国内ツアーの新規大会「前澤杯 MAEZAWA CUP」が、開幕第2戦の4月24~27日、千葉・長生郡の「MZ GOLF CLUB」(前澤友作氏のプライベ-トコーズ)で開催されます。本戦前には最大10日間のプロアマ戦を行い、1組(最大3人)の参加券を100万円で一般販売。同組で回りたいプロには、出場100選手の中からオークション形式で指名。多ければ大会側が設定する上限である“即決価格”に達すると落札となります。ツアー20勝の石川遼と同組でプレーできる指名権(プロアマ最終日の4月23日分)チケットは、上限の「即決500万円」ですでに3月中に落札されたということです。23日に石川遼とプレーする組は最高入札額201万円と合わせて合計600万円を支払うことになります。他にも“即決価格”で落札された選手は続出しているようで、プロアマ戦の売り上げは大会のプロに与えられる賞金の原資になります。
賞金総額は最大4億円。優勝賞金は最大8000万円と設定されていますが、プロアマ参戦チケットは1日50組、1組100万円の新方式は、プロツアーを揺るがすうねりとなるかもしれません。10日間のプロアマ戦、4日間の本戦と、2週間に及ぶ大型大会の行方はどうなるやら。
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普通、プロとスポンサーらが一緒に回る“プロアマ”は1日で終わります。“10日間のプロアマ大会”とか“参加料1組100万円”などという新方式は、選手にもアマチュアにも受け入れられないのでは、との懸念も多かったです。JGTOの倉本昌弘副会長らも「不安はいっぱいです。でもまあやってみようという気持ち」と複雑な心境を語っていました。幕をあけてみると、どうしてどうして、プロアマ出場希望者は続出。低迷する男子ツアーの人気ばん回のためには「協力しようじゃないか」と後押しする声が、石川遼はじめ選手間にも広がってきました。

この前澤案で想定している賞金(総額4億円。優勝8000万円)はアマチュアのプロアマ参加料で賄われ、予定通りにいけば、1日5000万円、10日間で5億円が集まる計算になります。しかし、現実にはオークション形式による余剰金がすでに出ており、NO1人気の石川遼組ではプロアマ最終日の4月23日分のチケットは即決価格の「500万円」で落札されたと事務局から発表されています。さらに石川遼分の4月20日分、4月21日分は200万~300万円超の入札希望が出される事態となって事務局も大慌てでした。岩田寛、小平智、堀川未来夢(みきむ)、池田勇太、宮里優作、蝉川泰果ら即決価格で落札されて想定の金額を上回っているのが現状です。出場選手の中には、さきに菅沼菜々と女子で初めて日本ゴルフツアー機構ツアープレヤ―の権利を得た寺西飛香留の女子プロが主催者推薦でリストアップされ、女子プロと回りたいというアマチュアの入札が早くも出ており、注目度は上がっています。
「前澤杯」の本大会は、“10日間プロアマ”が終わった翌日の4月24日~27日の4日間。通常通りのトーナメントとして4日間72ホールで行われます。会場は千葉・長生郡の「MZ GOLF CULB」。旧「デイスター・ゴルフクラブ」で、大林組の子会社が運営していたが、2022年1月に前澤友作氏がこれを取得。プライベートコースとして一般には営業していません。今回の入札状況は「前澤杯PR事務局」が5日間分ごとに販売しており、4月19~23日分250枠を販売中ですでに150枠以上が入札されています。最高入札額は石川遼への201万円。“即決価格”も導入されているので4月分の状況は後日、事務局から発表されます。
前澤友作氏が想定していた賞金総額や優勝賞金は、楽にクリアするものと思われます。
(了)