Daily Archives: 2019 年 6 月 24 日

「最後は気合でした!」POを制して2週連続Vの鈴木愛。2度目の賞金女王へ。女・25歳の心の強さ!

自身初の2週連続Vを果たした鈴木愛。大会2連覇の快挙も。

3年前の賞金女王・鈴木愛(25)が自身初の2週連続Vと大会2連覇。圧倒的な強さで賞金レーストップに踊り出ました。前週の4日間大会、宮里藍サントリーレディスを制した鈴木は、続く「ニチレイレディス」(千葉・袖ヶ浦CC新袖)でもプレーオフでルーキーの高橋彩華(20)を難なく下し2週連続。2週で計3240万円を稼ぎ今季の獲得賞金は6297万2000円。勢いを増している若い「黄金世代」へクサビを打ち込み、自身も4年連続年間1億円超えに大きく前進しました。いまや日本女子ツアーを支える″若き女王〝愛ちゃん、ツアー12勝目でした。

☆★    ☆★    ☆★

 

左足首痛に悩まされながらの鈴木愛。若い高橋彩華とのPOに負けなかった。

「最後はもう気合ですよ!」鈴木愛はプレーオフ1ホール目を完璧なバーディーで締めて誇らしげにいい放ちました。相手は昨年のプロテストに合格したばかりの20歳の高橋彩華。16年の日本女子アマを制した逸材ですが、さすがに初体験のPOにはコチコチでした。18番(パー5)での第1打。大きく左へ曲げて林へ。木に当たってラフへ落ちましたが、2打目はフェアウェイに出すだけ。
3オンではロングパットを残す苦しい展開でした。反して鈴木はドライバーをフェアウェイ真ん中へ放ち、残り200ヤードは7Wで楽々2オン。8㍍強のイーグルパットでしたが、カップのすぐ横に止まる絶妙の距離感をみせ、楽勝のバーディーででの決着でした。

 

最終日、9番(パー4)をダブルボギーにしながらバックナインで取り返した鈴木愛。

「2週連続優勝っていうのはいままでなかったから嬉しいですね」ー今季は3月のヨコハマタイヤ・プロギア、前週のサントリーに続いて3勝目。「今年の目標は年間5勝」とシーズン初めから高い目標を掲げてきた鈴木ですが、シーズン折り返し点にくる前に早くも3勝ですから、この先どこまで勝ち星を伸ばすかがみものです。
鈴木のパッティングの上手さには定評があります。練習グリーンで夕暮れが迫るまでボールを転がしているのはいつも鈴木愛です。例年平均パット数は上位にいますが、昨季は1.7414で1位をキープしました。(今季は現在6位)。今回の最終日、大詰の上り3ホール、10㍍(16番)、13㍍(17番)、12㍍(18番)と長いパットを残しましたが、張りつめた緊張感の中、すべてカップ近くまで寄せて危なげなし。スコアメイクの大きな原動力になっていました。 POでも2オンさせた18番(パー5)。約7㍍のロングパットを、あわやカップインかと思わせる素晴らしいタッチでウィニングバーディーにつなげました。柔軟な体を振り絞って繰り出すショットも愛ちゃんの魅力ですが、なんといっても安定したパットの巧さが鈴木愛のゴルフを支えています。

加えて、緊張の場面やピンチにも動じない強い精神力は女子プロの中でも5本の指に入ります。先週もサントリーの練習日に小林浩美会長から「苦しい時も笑顔を忘れずにいたらいいこともやってくる」と、アドバイスされたのが、心に響いたという。ゴルフにはどうしても必要なメンタル面の強化につながる一言だったようです。女子ゴルフ界は若い世代の台頭が目立つ最近ですが、鈴木は「若い選手は攻めの姿勢が凄くて大胆なゴルフをしてくる。でもそれも大事なことだと勉強になる」と、若者のよさを受け入れようとするところは、愛に進化を残している″心の強さ〝といっていいでしょう。

今季早くも3勝。「今季5勝」の目標へ突っ走る鈴木愛。

徳島県出身。2013年プロテスト合格のプロ7年目。最近3年の成長度は特筆もので、16年1億2493万9506円、17年1億4012万2631円、18年1億4023万4839円と3年連続で1億円超のプレーヤーにのし上がりました。25歳にして3年間で4億5000万円超の稼ぎは見上げたものです。
だれよりも練習に時間を割く頑張り屋。その代償?としてか、昨年は前半戦で4勝しながら後半戦は右手首痛で欠場試合も増えました。今年も4月からは膝や左足首の故障に悩まされているのは心配の種。国立スポーツ科学センターなどに足を運び故障個所のリハビリにも欠かすことなく戦場ではファスラーぶりを失っていません。前週のサントリーでは3Rが天候によるサスペンデッドとなり、最終日は28ホールをこなす強行軍にうちかっての優勝でした。
プロゴルファーは立ち止まってはいられません。国内の女子ツアーもこれからが正念場です。8月初旬には鈴木の今年の目標の一つでもある全英女子オープン。9月には日本女子プロコニカミノルタ杯。10月には日本女子オープン・・と、メジャーが目白押しで控えています。2年ぶりの賞金女王へ、体調維持にも時間を割きながら闘う鈴木愛の悲壮なゴルフ人生が見ものです。

(了)