Daily Archives: 2022 年 6 月 6 日

優勝賞金5億2000万円!ゴルフ界に衝撃の新ツアー開幕。 トライする日本3選手はどんなゴルフをしてくるのか?

サウジアラビア主導の新ツアー「リブ・ゴルフ」のCEOを務めるグレッグ・ノーマン氏(豪、67)。

グレッグ・ノーマン(豪)率いるサウジアラビア主導の新ツアー「リブ(LIV)・ゴルフ・インベストメント」が今週開幕しますが、初戦に日本勢から谷原秀人(43)、木下稜介(30)、香妻陣一朗(27)の3人がエントリーして注目です。オイルマネーを背景にサウジアラビア政府系ファンドの支援で誕生する超高額賞金の新ツアー。予選落ちのない個人戦と団体戦で行われ、賞金総額は個人戦が2000万ドル(約26億円)で優勝賞金は400万ドル(約5億2000万円)。団体戦の総額も500万ドル(約6億5000万円)に上ります。既存の米男子ツアーなどはこれに猛反発し、新ツアーへの参加選手は追放するなどと通告。DPワールドツアー(欧州男子ツアー)も参加選手の資格はく奪などの“引き抜き対抗策”を示唆しています。一方、日本ツアーは、新ツアーへの参戦も容認の意向で、日本勢3人の新ツアー出場申請も承認されました。新ツアー開幕戦に出場するのは48選手。中には元世界ランキング1位のダスティン・ジョンソン(米)はじめ、セルヒオ・ガルシア(スペイン)、リー・ウエストウッド(英)、イアン・ポールター(英)、マーティン・カイマー(独)、ケビン・ナ(米)、チャール・シュワーツェル(南ア)らメジャー覇者や著名選手が名を連ねています。新ツアーへの支持を表明していたフィル・ミケルソン(米)の名前は現時点であはりません。新ツアーの開幕は6月9日(英国・センチュリオンGC)。3日間54ホールストロークプレーの競技。団体戦は1組4人、12チームでの戦い。ツアーは年間8大会が予定されています。新ツアーの旗揚げには果たしてどんな火花が散るのか。世界のゴルフ界の“目”が注がれています。

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今年、男子ツアーの選手会長を務める谷原秀人(中央)。新ツアーに率先して参加を表明した。(国内ツアーの発表の席で。右は所属のISPS半田晴久会長)

新ツアーは今週6月9日、ロンドンでに開幕します。同じ週に米PGAツアーも、欧州ツアー(DPワールドツアー)も、また日本男子ツアーも試合が開催されます。米欧両ツアーは、ツアーメンバーの新ツアー参加申請は、すべて却下しました。既存の米欧ツアーの新ツアーへの反発は厳しいもので、米PGAのモナハン会長は、新ツアーへの参加選手には「米ツアーからの“追放”」までほのめかしています。これに対し日本ゴルフツアー機構(JGTO)の青木功会長は柔軟な姿勢。「いろんな経験をして選手本人が大きくなるなら、それでいいんじゃないか。気持ちよく送り出してあげたい」と、出場もすべて容認するコメントを公表しました。

世界ゴルフ殿堂入りの名プレーヤー、グレッグ・ノーマン(豪)をCEOの招いて立ち上げた新ツアーです。オイルマネーをバックに破格の資金を携えています。賞金総額は2500万ドル(約32億5000万円)。個人戦で優勝すれば実に5億2000万円(日本円換算)を手にすることができます。

「優勝したら5億円?!すごい試合だよね。出られる試合には出ていきたい」と、新ツアー参戦へ積極姿勢を見せる香妻陣一朗(提供:PGA)

★同週に国内である「ASO飯塚チャレンジド・トーナメント」を捨てて新ツアーにエントリーした香妻陣一朗。
「詳しいことは分からないけど、出場できると聞いたので、出たいなと。プロとして出られる試合は出たいから。世界のトップ選手も出てくるので魅力があって・・。それに優勝したら5億円?すごい試合ですよね」。

プロとしてビッグマネーがぶら下がったイベントに食指が動くのも、当然といえば当然でしょう。

 

 

昨年の国内賞金ランク3位の木下稜介。新ツアーに挑戦してその実力を試す(シンガポールOPで)

★国内賞金ランク3位の木下稜介。
「米ツアーが、新ツアーに参戦したら制裁を加えるなどと報道されてるので、迷いましたが、海外のトップ選手と戦えるのは楽しみで。自分のレベルアップにもつながるので貴重な機会と思って決めました」。

★今年1月から選手会長に就任した谷原秀人。過去、欧米ツアー参戦の経験豊富。日本ツアー16勝。
「新ツアーがどんなものか、見てみたい。よいものがあれば日本にも持って帰りたい。(全組が同時にスタートするショットガン方式)おもしろいじゃないですか。自分は欧州ツアーも米ツアーも知っている。新しいツアーは何をするんだろう。興味がありますね」。

3選手それぞれの思惑を語っていますが、どんな試合になるのか、既存の欧米ツアーがどんな反応をみせるのか? 日本選手が一体いくら稼いでくるのか? 今週、ロンドンからの報道は興味津々です。

(了)