Daily Archives: 2023 年 5 月 15 日

『タイガとコウスケ』ー東北福祉大の同期生!蝉川泰果に負けない実力派・鈴木晃祐(22) に注目を!

東北福祉大で主将だった蝉川泰果(右)を支えて、副将を務めた鈴木晃祐(左)。仲良コンビだった(今春、東北福祉大卒業式で)

いま、男子プロツアーで注目を一身に受けている話題の男・蝉川泰果(せみかわ・たいが)。その“同期の桜”がじわじわと脚光を浴びています。東北福祉大をこの春ともに卒業したばかり。大学では主将をつとめた蝉川を、副将で支えたカゲの男・鈴木晃祐(こうすけ)です。一躍トップスターにのし上がった蝉川のあとを追ってQT(予選会)から這い上がり、ルーキーイヤーのこの春、下部ツアー(ABEMAツアー)でいきなり2連勝。ABEMAツアーの賞金ランキングでトップに躍り出たのです。特に目を引くのは、ホールインワンを記録したり、大会最終日に好スコアを出す試合が目立ち、“何か”を秘めている選手ではないか、ということ。「いつかは(蝉川に)必ず追いつきたい」と、遠くを見つめるコウスケの目は、異様な輝きを放っていますー。

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どの試合でも上位に食い込む安定したゴルフをみせる鈴木晃祐。

男子ゴルフ、下部ツアー(ABEMA)は今季3試合を消化しましたが、その3試合目「プレーヤーズチャンピオンシップ・チャレンジin福井」(福井・越前CC、パー70)は5月12日、3日間の競技を終え前日首位の鈴木晃祐が「69」で回り、通算9アンダーで優勝。4月の「iGolf Shaper チャレンジ in 筑紫ケ丘」(福岡・筑紫ケ丘GC)に続く、2試合連続優勝でした。ABEMA賞金ランキングでは東北福祉大の1年先輩・杉原大河を抜き1位に浮上したのです。「後半チャンスにつかなくなって苦しかったけど、1~2㍍を確実に決められたので、パットに助けられました」(鈴木)という通り、バックナインではパーオンできなかった5ホールをすべて1パットで凌いだのはお見事でした。

 

ABEMAツアー(下部ツアー)で2試合連続優勝、ABEMA賞金ランクトップに立った鈴木晃祐。

ファイナルQT30位の資格で出た4月のツアー「関西オープン」が鈴木晃祐のプロ初戦。このデビュー戦、最終日にホールインワンの快挙で飾り、3位に食い込みました。優勝した蝉川泰果の17アンダーに迫る5打差の12アンダーでした。直近10位以内に入ったことで、もともと出場権はなかった次戦の「中日クラウンズ」への出場が決まり、その前に行われた下部の「筑紫ケ丘」では優勝を勝ち取る朗報が続きました。「中日クラウンズ」では僚友・蝉川泰果と一緒に和合をラウンドして作戦を練る楽しいウイークでしたが、大会では予選落ち。しかし、鈴木には貴重な経験でした。5月に入ってABEMA「福井」では苦戦しながらも2試合連続となる2勝目をつかんだのです。

 

プロでは僚友・鈴木晃祐を一歩リードする蝉川泰果だが・・。

大学同期の蝉川が、アマ時代から「日本オープン」を含むツアー2勝を達成するなどの快挙でプロツアーを席巻。プロになった今季も「関西オープン」でプロ初優勝。「中日クラウンズ」は3位に入りすでにツアー通算3勝。トッププロの仲間入りをしています。アマ時代の鈴木は負けていませんでした。「日本オープン」では初出場の20年から3年連続で決勝ラウンドに進出。22年には3日目にホールインワンを出すなどで19位。その年5月の「アジアパシフィック・オープン」では最終日に「63」をマークして難コース茨城・大洗GCを攻略。優勝した今平周吾に1打差の2位で惜しい“逸勝”でした。「全米アマ」(同年8月)にも出場しています。

 

東北福祉大時代は主将をつとめた蝉川泰果を、副将の鈴木晃祐が支えた。

「蝉川は前から実力のある選手でしたが、去年くらいから3~4㍍は絶対といっていいほど外さない強さをみせている。技術も、飛距離も、気持ちもまだまだ彼が上。タイガを見ていると、自分の足りないところが見えてくる。いまは後ろからついていく感じですが、いつかは追いつけるように頑張りたいです」(鈴木晃祐)。

『タイガとコウスケ』一歩遅れはとっていても、コウスケはタイガに負けない実力を秘めています。同年の蝉川泰果や中島啓太(日体大出)らに鈴木晃祐が追いつく日は、そう遠くないでしょう。ABEMAツアーの優勝で「全英への道・ミズノオープン」(5月25~28日)、「日本プレーヤーズ・チャンピオンシップbyサトウ食品」(6月22~25日)のレギュラーツアー出場権を得ました。ABEMAツアーの賞金王になれば、来季のレギュラーツアー1年間の出場権もゲットできますが、現在のレギュラー賞金ランキングは20位(464万円)です。これからの夏の陣、『鈴木晃祐』の一挙一動を見守りましょう。

(了)