Daily Archives: 2023 年 5 月 29 日

待望、超名門「ロサンゼルスCC」での全米オープン出場を叶えた石川遼! 7度目の檜舞台へ。

6月15日開幕のゴルフ「全米オープン」日本予選“3人枠”を通過、出場権をゲットした右から石川遼、G・チャルングン(タイ)、永野竜太郎。

石川遼(31)が、憧れの「ロサンゼルスCC」での全米オープン出場を勝ちとりました!今年の全米オープン出場をかけた日本地区最終予選が、茨城・茨城GC西コース(7090ヤード、パー72)で行われ、石川は2年ぶり7度目の本戦出場権を獲得です。上位3人までの出場枠を巡り29人が1日36ホールストロークプレーで争い、64、72の通算8アンダーにつけた遼が3位に食い込みました。ロサンゼルスの中心地・ビバリーヒルズに展開する超100年の名門コースでの全米OP初開催。開催が決まった3年ほど前から「その舞台に立ちたい」と思いを秘めていた遼の夢が、遂に実現します。石川の全米オープンは、過去6度の出場で3度の予選通過。最高は2011年(コングレッショナルCC)の30位タイ。31歳と脂の乗り切る年代を迎えたいま、今季の石川はスイング改造の成果を顕著に見せ始めています。夢がかなった大舞台での本領発揮へ、期待が高まります。予選会1位はタイのガン・チャルングン(31)、2位は永野竜太郎(35)が選ばれました。

☆★      ☆★      ☆★

ゴルフ界最高峰の舞台「全米オープン」。今年は123回を迎えます。すでに出場権を持つ松山英樹

スイング改良の成果を上げ、今季好調の石川遼。憧れの「ロサンゼルスCC」でのメジャーに心躍らせている。

は別として、夢を追う日本勢29人が米国(10会場)、英国、カナダと並ぶ日本地区最終予選に挑みました。女子ツアー国内メジャー戦「ワールド・サロンパス・レデイス」が行われた茨城コース。1日36ホールの過酷な戦場。トライした池田勇太、谷原秀人、岩田寛、小平智、中島啓太、蝉川泰果、河本力、木下稜介・・と並みいる選手が次々とスコアを落として脱落する中で、石川遼のしぶといゴルフが光りました。1R目3番(パー5)、ピンへ15ヤードの3打目をチップインさせたイーグル。13番からは4連続バーディーを奪うなど、1ラウンド目は8アンダー「64」で単独トップに。第2Rは苦しみながらも72のイーブンで凌ぎ、通算8アンダーをキープしました。13.5フィートに仕上げられていた快速グリーンで「10メートル以上が3個くらい入った」(石川)と、ロングパットを入念に練習したという効果をみせての“逃げ切りでした。

この日は早朝スタートで、池田勇太、池村寛世との3人組だった石川遼。第1Rで池田勇太がスコアが伸びずまず棄権。第2Rのハーフで池村寛世も棄権リタイア―。最後の9ホールは、石川遼の一人プレーとなり「打ったら(一呼吸も置かずに)すぐ自分の番になって・・」と、難しい展開にもよく耐え抜きました。女子の「ワールド・サロンパス」で阿部未悠のバッグを担いだ佐藤賢和さんにキャデイーを依頼。コースを熟知していたその存在も大きかったという。“3人枠”に続く1打差の7アンダーには、金谷拓実、清水大成ら4人がひしめき、5アンダーには中島啓太らがつけていました。「上位3位まで」に入るには少しも息を抜けない展開に遼は負けませんでした。

舞台となる「ロサンゼルス・カントリークラブ」は1897年秋、ロサンゼルスのビジネスマンたちが集まって9ホールのコースを設立したのが始まり。1921年、2つの18ホール(ノース、サウス)を現在の場所に再設計。コース設計家ジョージ・トーマスがノースコースを再設計して現在の名コースが誕生したとされています。今年の「全米オープン」はノースコース、7421ヤード、パー70の設定。このコースでは1930年「全米女子アマ」54年「全米ジュニア」、2017年「ウォーカーカップ」とUSGAの大会が3度開催されていますが、ロサンゼルス地域で全米オープンが開催されるのは、リビエラCCで行われた1948年以来、実に75年ぶりのこと。PGAツアーでは「LAオープン」が1926年~40年の間に5度このコースを使っていますが、1940年以降はツアーから撤退していました。

★石川遼、自身7度目となる「全米オープン」の記録。

2023年 ?           「ロサンゼルスCC」(カリフォルニア州)
2021年 予選落「トーリーパインズGC」(カリフォルニア州)
2020年 51位   「ウィングドフットGC」(ニューヨーク州)
2015年 予選落「チェンバーズベイ」(ワシントン州)
1012年 予選落 「オリンピッククラブ」(カリフォルニア州)
2011年 30位    「コングレッショナルCC」(メリーランド州)
2010年 33位    「ぺブルビーチGL」 (カリフォルニア州)

今年4月「中日クラウンズ」では国内4度目、日米通算では6回目のホールインワン達成。今シーズンの好調さを証明した石川遼。自身7度目の「全米オープン」への期待が高まっている。

2013年から2017年秋まで5年間、米ツアーを本拠とした経験ももつ遼クンです。今回の開催が決まったときから「ここでやりたいとずっと憧れていた。LAカントリーは全米オープン以外じゃ一生行けないと思う。コネもないから実力でいくしかない。しかも全米オープンのセッティングでやるのはプロゴルファーとして素晴らしい経験。非常に楽しみ」と石川。国内復帰後、長年取り組んできたスイング改良にようやく成果をみせ始めている今季の遼です。ハードな全米オープンの舞台ではありますが、相応の結果が出せるのでは、と期待がかかります。なお、日本予選で1位通過はガン・チャルングン(31 タイ 22年日本ツアー賞金ランク73位)、2位は永野竜太郎(35 22年賞金ランク34位)。全体で欠場者が出た場合、繰り上げ出場ができる補欠には金谷拓実、清水大成。大会は約3週間後、6月15日開幕です。

(了)