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「日本プロゴルフ協会」会長に明神正嗣氏(64)。「日本ゴルフツアー機構」のニューリーダーは誰の手に?! 男子ツアー2団体会長交代!

退任記者会見に臨んだPGA青木功会長(左)。右は理事の野村修也氏(東京・ANAコンチネンタル東京)

男子ゴルフツアーを支える「日本ゴルフツアー機構」(JGTO)と「日本プロゴルフ協会」(PGA)両団体の会長がこの春揃って退任。3月8日に社員総会を開いたPGAは吉村金八会長の後任に明神正嗣(みょうじん・まさつぐ=64、高知県出身)氏を選出。任期は2024年3月から2年間。一方、JGTOは3月19日の社員総会・理事会で青木功会長に代わる新会長が決まりますが、“本命”と見られていた元PGA会長、倉本昌弘プロ(68)が会長職を固辞する意向を示しているため、後任は混沌として成りゆきが注視されています。

 

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国内男子ツアーを統括する日本ゴルフツアー機構では4期8年を務めた青木功会長(81)が任期満了で3月4日に退任会見。「この8年間、力の限り男子ゴルフの発展のために働いてきたので、悔いはありません。80歳を過ぎて年齢的にも少し休みたかった」と話す一方で、最後のシーズンとなった今季は、会長就任時は「26」だったツアー試合数が3試合減の「23」と過去最少となったのには無念の思いをにじませました。会長としては試合数を増やすことは大きな課題ですが「本当に悔しい。私がいる限り増やしたかった」と、思うように運ばなかった“難題”のクリアには悔いが残ったのでしょう。

4期8年の長期政権にピリオドを打ち「精一杯働いたので悔いはありません」と語りながらも、試合数を増やせなかったことには「本当に悔しい」と、無念さをにじませた青木功氏。

青木氏は2016年3月、当時の宮里優作選手会長にも推される形で第4代JGTO会長に就任。ツアー人気回復への“切り札”としての登場でした。8O年~90年代には青木功、尾崎将司、中嶋常幸の3強で「AON時代」と謳われ、日本のゴルフ界をリード。5度の賞金王。80年、全米オープンはジャック・ニクラウス(米)との優勝争いで2位。83年、ハワイアン・オープンでは米ツアー日本男子初優勝。50歳を過ぎてからは、米シニアに参戦。9勝を挙げるなど、日米欧通算53勝と世界レベルで活躍した人気プレーヤーだったレジェンドにも、男子のスター不足や低調続きだった景気には手を焼きました。

近年は、昨季賞金王となった新鋭・中島啓太(23)はじめ蝉川泰果(23)、金谷拓実(25)らを先頭にした若手選手の活躍が相次ぎ、低迷続きだった男子ツアーに活性が蘇りつつあります。青木会長も「2、3年前から若い選手が育ってきたのはせめてもの成果」と、この点については誇らしげに語り「今後も陰ながらゴルフ界の発展に力をかしたい」としました。

で、青木氏を継ぐ後任会長はだれになるのか?日本ツアー通算30勝で永久シード保持。ゴルフ殿堂入りも果たした倉本昌弘氏(68)が最有力視され、同じ広島出身で倉本氏とは親しい谷原秀人選手会長からも後押しされていたにもかかわらず、倉本氏は会長職は固辞するとの意向を示しています。2月には選手会の「アドバイザー」にも就任した倉本氏は「シニアとしてツアーでもまだ頑張りたいし、エージシュートをだすのも喜びで、70歳までは多くの試合に出たい。ただ選手会とJGTOとをつなぐ役割を果たすのには力をつくすつもり」と、現在の心境をもらしています。

日本プロゴルフ殿堂入りの表彰式で倉本昌弘。

一説によればJGTOの専務理事に就くのには異存はないとされますが、今回の会長選に出ないことは決定的となっています。
これまでJGTOには小泉直氏(2008年~11年トヨタ自動車OB)、海老沢勝二氏(2012~15年NHK会長)といった外部から招いた会長もいましたが、今回もプロゴルファー以外からの会長招へいも視野に入れ、新会長招致は大詰めとみられます。3月19日(火)の社員(選手)総会・理事会によって男子ツアーを引っ張る新リーダーが決まります。注目しましょう。

会長就任を固辞するという倉本昌弘プロ。

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「日本プロゴルフ協会」の会長選は、立候補した槙岡充浩氏(東京地区、65)と明神正嗣氏(中四国地区)と2人の争いとなり、出席した88人の代議員の投票で60票を得た明神氏が次期会長に選出されました。

PGAの新会長に選出された明神正嗣氏。5800人のPGA会員を引っ張る“手腕”に注目!

明神新会長は高知県出身で1992年にプロテスト合格しPGAに入会。ツアーでの活躍はなかったものの17年にティーチングプロA級、ジュニア資格を取得。22年からは中四国プロゴルフ会の会長を務める傍らレッスン活動でゴルファー育成に尽力してきました。地元ではゴルフコースの立ち上げなどにも携わり、吉村金八前会長のもとではPGA副会長を2年間務めました。スポンサーが縮小するなど財政面では厳しい中での就任で新会長は「約5800人の会員全員がPGAのセールスマンなってもらいたい」と新体制への意気込みを語りました。
また新会長が推薦する会員外理事に、元巨人投手の宮本和知氏(60)を加えました。PGAの理事に他競技の関係者が入るのは初めてのこと。外部からの知見を広めるのが狙いということです。ツアーで名をなした有名プロではありませんが、その会長手腕に期待の目が集まっています。

(了)