昨年11月の国内プロテストに一発合格した馬場咲希(18)が、出場権を持つ米女子下部ツアー「エプソン・ツアー」でプロとしての新たなスタートをきります。
プロになった主戦場を日本ではなく米国と決めた馬場のデビュー戦は、今週8日開幕の「フロリダ・ナチュラル・チャリティークラシック」(ウインターヘブン)。下部ツアーであってもレギュラーツアーを目指して戦う選手たちの競争心は激しくタフなフィールドで、飛ばし屋・馬場咲希の頑張りに期待が集まります。この機を受けて馬場は飲料メーカー大手の「サントリー」(本社・大阪)と2月から所属契約を締結、全面的なサポートを受けることになりました。サントリー所属は日米通算24勝の宮里藍さん(17年現役引退)。19年、メジャー「AIG全英女子オープン」優勝の渋野日向子に続く馬場が3人目。記者発表の席ではしぶこから「チームサントリー入り、おめでとう。藍さんと“3姉妹”で頑張りましょう」と祝福のビデオメッセージが流されました。馬場はフロリダでの開幕3連戦にエントリー。下部ツアーは10月上旬まで年間20試合が組まれています。
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サントリーとは1年前のアマ時代からスポンサー契約で支援を受けていた馬場は、今回「所属プロ」となり、より心強いサポーターを得たことになります。“先輩”宮里藍さんからも「“所属”を結んでいただいたことは大きなインパクト。私もうれしい気持ちでいっぱい」と祝福を受けた。未知の米国で戦う若い馬場にとってはまたとないバックアップ体制で、これまで“チーム馬場”で行動し父・哲也さんがキャディを務めることもあったが、今回は父親も帯同せず「単身渡米」で転戦するという。「いままでは甘えていた部分もあったが、これからは自分のことは自分でできるようになっていきたい」(馬場)と強い意気込みも。そうはいっても言葉も違い、不慣れな広い米国内での移動など、何かとサントリーのサポートは大きな助けになるでしょう。
馬場は「サントリーさんにはマチュア時代からお世話になってきて、こんどは所属契約を頂いて感謝でいっぱいです。今年はエプソンツアーに挑戦し、経験を積んでより高い世界を目指します。アメリカには子供のころから憧れがあった。みなさまの応援に応えられるよう一生懸命頑張ります」とコメントしています。
馬場は22年8月、海外アマ最高峰である「全米女子アマ」に初出場し、日本勢としては37年ぶり2人目の優勝を飾って一躍世界レベルのアマゴルファーにのし上がりました。アマ時代は数々の実績を残し、国内プロテストに合格したあと、昨冬12月に挑戦した米ツアー最終予選会では62位と振るわず、「45位以内」のレギュラーツアー出場資格を取れなかったため、今季は「下部ツアー」が主戦場となりました。日本ツアーを選ぶ選択もありましたが、米国でのプロスタートを望んだ馬場。。宮里藍さんからも「米国でやりたいという思いは、私も馬場さんくらいのときにあったので理解できる。いま、馬場咲希にしかできない経験が始まりますが、必ず今後の自分に得られるものが沢山ある。行ってやってみて、いろんなことを体験、吸収して、楽しんでほしい」とエールを送っています。
大きな期待と注目を浴びて、世界へと飛び出していく馬場咲希。年間20試合が組まれている「エプソンツアー」で、年間賞金ランキング上位10人に入れば、翌年の米ツアー出場権が与えられます!
(了)