今年も全英シニアオープンが今週22日から25日までの4日間、スコットランドのカーヌスティGLで開催されます。全英オープンの興奮がさめやらぬ翌週に、同じ英国でR&A(ロイヤル&エインシェントGC)が主催して行われるシニアメジャートーナメントの一つです。日本からは青木功、友利勝良、渡辺司はじめ芹澤信雄、奥田靖己、加瀬秀樹、高見和宏のシニアルーキーら7人が挑戦します。羽川豊、渋田昌弘がマンデー予選を受験し、合格すればさきの7人組に加えて合流します。全英オープンで頑張った石川遼らに負けず劣らず、日本のシニアも世界へ”夢”を求めて元気です!
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全英シニアオープンはこのところ毎年、全英オープンが終わった翌週に行われます。さらにその翌週(今年は7月29日から)には全米シニアオープンが開催されますから、この3週は世界のメジャーウイークとして注目が集まるのです。
全英シ二アオープンの今年の会場は、スコットランド東海岸にあるカヌースティGL。何度も全英オープンで使われ、最近では07年の全英オープン(優勝=P・ハリントン)もここでした。先週終わったセント・アンドリュースからさらに北へクルマを40分ほど走らせた北部。リンクスには変わりありませんが、適度の起伏もありインランドの風情もある美しくもあり厳しくもある難コースです。
全英シニアオープンへの出場資格のカテゴリーの一つに「50歳になった日本選手で、レギュラーツアーで1勝でもしていればその年1回だけ全英シニアオープンへの出場権が与えられる」という項目があります。今年の日本のシニアツアーはシニアルーキーの当たり年です。開幕戦のスターツシニアから12人のシニア新人が参戦。3戦目のPGAフィランスロピーシニアでは真板潔が勝利してシニア新人優勝第1号となりました。同じく奥田靖己は開幕から3試合ともベスト10に入り2、3戦はともに2位という好調な滑り出しをみせています。93年、ジャンボを逆転で破った日本オープンチャンピオンがダテじゃないゴルフを腰痛と戦いながらもみせています。全英シニアオープンでのいきなりの優勝も夢ではないかも・・。これに加瀬秀樹、芹沢信雄、高見和宏らが加わる”新人組”のひと暴れには乞うご期待です。
青木功は今年の8月31日で68歳になります。さすがにドライバーの飛距離が落ち、パッティングにも苦しんでいますが、持ち前の技で海外に強いところを今一度見せてもらいたいところです。
昨年の日本シニアオープンチャンピオンの渡辺司、いまだに欧州シニアツアーなどに挑んでいる”ヨーロッパの友利”も日本の中心選手です。全英シニアオープンは02年、ロイヤル・カウンティダウンGC(アイルランド)で須貝昇が優勝した輝かしい日本選手の戦歴もあります。
全英オープンなどよりも、日本選手への期待は大きいですが、残念なのは昨年の日本のシニア賞金王、尾崎健夫が欠場することです。ご本人に聞いたところ「本当は出たいのだけれど、最近飛行機の長旅をすると、ゴルフがぜんぜんおかしくなるから今回も自重した」と、話していました。
日本から資格を持って海を渡るのはこの7選手ですが、羽川豊と渋田昌弘の二人がマンデー予選にトライします。羽川は先週、全英オープンを実況中継したテレビ朝日の解説者としてセント・アンドリュースに行っていました。この仕事を終えたあと、すぐ翌日に当地のマンデー予選を受けるという前向きなトライです。全英オープンでつぶさに見た興奮をそのまま自分のゴルフに生かせるかどうか、注目です。
《全英シニアオープン出場予定者》
青木功、渡辺司、友利勝良、加瀬秀樹、奥田靖己、芹澤信雄、高見和宏
マンデー予選出場者
羽川豊、渋田昌弘