アマチュアの勝みなみ(17=鹿児島高3年)が、3アンダーで今季初のトップテンに入り、久々注目を浴びました。今季10戦目の女子ツアー「ほけんの窓口レディス」(福岡・福岡CC和白コース)に出場した勝は、3日間ともアンダーパーで回り、最終日首位に7打差の14位から出て一気に6位タイに食い込みました。今季プロのツアー出場6戦で予選落ちはなく、仮想賞金では772万円で賞金ランクでは30位相当。シード権内(50位内)で楽々プレーし、実力を備えたプロ予備軍ぶりをみせています。2年前(14年)「KKT杯バンテリンレディス」を史上最年少の15歳293日で制した勝は、″ツアー2勝を果たせばプロ転向”を宣言しており、念願のツアー2勝目は刻々と近づいています。
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韓国の″3強”申ジエ、イ・ボミ、キム・ハヌルが激しい優勝争いをする中で、17歳のマチュア、勝がピカピカの存在感をみせてくれました。オーバーパーなしで2日間を戦い、最終日も5つのバーディーを奪うチャージ(70)で上位に食い込みました。最終ホール(パー5)は、約4㍍のバーディーパット。これが入れば、昨年9月のミヤギテレビ杯2日目以来の60台が出るところでしたが、フックラインに乗ったボールは惜しくもカップに蹴られて69は成らず。
「残念。17番でもグリーン奥にいってドロップしたのが入った″ガッツ・パー”だったので、18番ではバーディーがくるかなって・・。思ったとこに打てたので、入ったと思いましたけど、ちょっとだけ強かった分、蹴られましたね」(みなみ)
それでも3日間、アンダーパーで走り抜け、韓国3強(優勝=申ジエ)に食い下がった日本人2番目の6位タイはお見事。アマチュアで賞金はもらえませんが、今大会の6位タイの賞金は420万円。6戦で予選落ちのない勝は今季これまで計772万円を稼いだことになり、賞金ランクは30位に相当します。アマチュアながら飛距離もあり、小技もそこそここなす勝のゴルフは、勝負強さを加えてすでにプロでも通用するレベルに達しているといえるでしょう。
☆2年前のプロツアー優勝後3度目のトップ10に入った勝みなみのコメント
「最終日は7番(パー3)をダブルボギーにして、ちょっと弱気になって気持ちがキレそうになった。でも次の8番でティーショットが左に行って、セカンドもグリーン手前で乗らなかったんですけど。2㍍のパーパットが入って気持ちを切り替えられた。9番も右に飛び、一番奥に乗って7㍍くらいショートしたのが入って・・。粘って粘ってなんとかやっていました。もったいないボギーやダボがあったけど、とれるところはしっかりパーをとっていかないと″優勝”には届かないのが分かりました。(韓国勢が強いけど)正確性やコースマネージメントの仕方が違う。風とかの計算もちゃんとしないと・・。でも、いままで4つが最高だったのに、今日は5つ、バーディーがとれている。やはり優勝するにはバーディーも必要ですね。あとは一番問題の気持ちの切り替えをしっかりして、やっていきたいです」
アマチュアでありながら、みなみの頭の中にあるのは常に「優勝」の2文字。6月の日本女子アマも今年はパスするなど、アマチュア競技からの″卒業”を宣言。みなみはプロ転向へ一直線に進みます。来春、高校卒業後は7月のプロテスト受験を予定していますが、それ以前にアマチュアで2勝目を挙げることが夢。昨年15試合に出場した以上にプロツアー出場を増やしていくプラン。今週も20日開幕の中京テレビ・ブリヂストンレディスからリゾートトラストレディスと3連戦。1週はさんで6月9日からサントリー、ニチレイ2連戦と、みなみの挑戦は続きます。女子プロツアーをさらに盛り上げる夢の高校生プロの誕生が成るかどうかー。