8,000ヤード超のコース出現!日本一長い「ザ・ロイヤル ゴルフクラブ」(茨城・鹿島)に挑戦してみては!?

来春3月、完成間近かの新クラブハウスと9番ホール。
来春3月、完成間近かの新クラブハウスと9番ホール。

いま、話題のゴルフコースが脚光を浴びています。全長8,143ヤード、パー72。最長ホールは705ヤード、パー5・・。″アッ〝と驚く国内最長モンスター コースを造りあげたのは、オハヨー乳業で知られる「日本カバヤ・オハヨーホールディングス」(野津基弘社長)。元々所有していたザ・ロイヤルオーシャンを大改造中。来秋には「ザ・ロイヤルゴルフクラブ」としてグランドオープンする運びです(目下仮オープン中)。サイトは霞ヶ浦や鹿島神宮に近い茨城・鉾田市。フラットで80ヘクタールの広大な土地。中にはオハヨー乳業の工場もあるファクトリーパークの一角に広がる18ホール、文字通りのチャンピオンコースです。名匠・長渡誉一(ながと・よいち)氏が「世界と肩を並べるダイナミックなコースを作り上げること。いまをときめくプロたち、そして未来に輝くジュニアたちへ、私の設計家人生の集大成をつぎ込んで贈りたい」と語る世界基準の夢のコースです。鈴木規夫プロの監修でもある「日本一長く、美しいいコース」を探訪しました。

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コースのゲートを入ると、木々の並木をくぐってハウスへ着くまで、まずその広々とした敷地に目を見張らされます。目下、ニューハウスは建設中で、来春3月には竣工の予定ですが、営業中の仮クラブハウスが、また進化したテント文化を象徴するようなおしゃれなたたずまいで心を和ませます。フラットなコースには10個の池が配置され、戦略性を高めています。8000ヤード超の長いコースですが、各ホールは6個のティーグラウンドが用意されています。最長ホールの16番(パー5)をみても、一番長いトーナメントティーは705ヤードですが、663ヤード、607ヤード、584ヤード、536ヤード、495ヤードと6つのティーボックスが用意されています。むやみに距離を長くし、難し過ぎるコースにしたのではなく、6つのティーグラウンドを使い分けることによって、プロや上級者からアベレージゴルファーまで幅広く楽しめるコース設計になっているのはうれしいところです。シングルプレーヤーや上級者には厳しく、ビギナーやアベレージには優しく、といったコンセプト。実力に応じたチャレンジが可能で、非常にアメリカンコース的な味付けといっていいでしょう。

ザ・ロイヤルGCの最長ホール「16番、705ヤード、パー5」。グリーンはかすんで見えない!
ザ・ロイヤルGCの最長ホール「16番、705ヤード、パー5」。グリーンはかすんで見えない!
最長ホール・16番ティーグラウンドにある「705ヤード、パー5」の標識。
最長ホール・16番ティーグラウンドにある「705ヤード、パー5」の標識。

1番ティーグラウンド。誰もが緊張するスタートホールですが、「さて、どのティーグラウンドで打とうか?」と、迷います。全ホールでトーナメントティーを使用すれば、8,143ヤードになるのですが、アマチュアゴルファーにはいささか長すぎます。打ってみたいホールではトーナメントティーを使うのはいいのですが、その他はレギュラーティーか普通のバックティーでしょう。で、1番(パー4)は、 トーナメントティーは422ヤード。一番前なら252ヤードです。コースの新崎弥生プロ(副支配人)からは「大体前から3つ目のティーグラウンドがレギュラーティーと思ってください」といわれていたので、ここは3つ目の「300ヤード」を選びました。2オンしてパー発進と上々のスタートになりました。

2番に行くと、もう驚かされました。パー4のトーナメントティーは、なんと532ヤード。まるでロングホールです。しかもフェアウェイ左サイドには大きな池が続きます。後ろはやめて3つ目のティーを選びましたが、それでも454ヤード。簡単にはパーはとれない難ホールでした。

コースは従来2グリーンだったものを1グリーンに改造しました。単に1つを取っただけでなく「グリーン周辺を白紙にして1グリーンに造成し直した」(鈴木規夫プロ)とかで、グリーンの形状から周りの景色まで従来とは一変しました。各ホールに作られたバンカーの深さや粒子の細かい砂。いったんバンカーにつかまると容易には脱出できない難しさでした。フェアウェイのうねりやアンジュレーションの数々・・。改造は改造でも「徹底した改造」で、ほとんど新しいコースといってもいいでしょう。

4番、パー3にきました。トーナメントティーでは287ヤードです。アベレージのアマチュアではドライバーでも届きません。3つ目、192ヤードのティーボックスを使ってみてもワンオンはできなかった長いパー3でした。6番はフェアウェイ右サイドにクロスバンカーが縦に並んでいて見るからに″いいホール〝。9番は左サイドにあるビーチバンカーがとても美しいパー4。グリーン左手前には大きなケヤキがあり、その奥に広いグリーンが待ち構えています。グリーンは3つのうねりがあってフロントナインではもっとも美しいが、最も難しいホールでした。

18ホール中、ドッグレッグホールはほとんどなく、唯一の左ドッグレッグホールは15番、パー4。トーナメントティーは490ヤードですが、左に曲がるあたりから右サイドには大きな池が横たわっていてプレッシャーを与えます。奥行きのある長いグリーンでここも難易度の高いパー4です。続く16番がこのコース象徴的な最長ホール、パー5です。トーナメントティーはなんと705ヤード。ティーからグリーンは遠くかすんで見えないほどです。一番前のティーでも495ヤードですが、″ここは試し〝と、トーナメントティーにトライしました。ストレートに打っていくホールですが「飛行場の滑走路みたい」と仲間がつぶやいていました。左サイドのラフの幅が広く、フェアウェイを外してここへ入れると、打てども打てどもグリーンは遠く、ついに5オンでした。グリーンも馬の背になっていて難解。3パットして「8」の洗礼を受けました。ここはパー5ではなく、パー6か7のホールと思えば、アマチュアでも気楽に回れそう。もし「5」で上がれば、バーディーどころか、イーグルでもとった気分になれるでしょう。

名物ホールの一つ、池越えの美しい17番、パー3。
名物ホールの一つ、池越えの美しい17番、パー3。

17番、池とビーチバンカー越えの美しい景観を楽しめるパー3のあと、18ホールを終わってズシリと疲れました。分厚いステーキを食べ終わった感覚です。コースは広く思い切って振れるし、戦略性にも富んだ18ホール。なにか充実感、達成感が体中に漂っていました。
時代は大きく変わり「技術も体力も、ギアも進化しています。これからもさらに進化し続けるでしょう。私はその先の未来を見通して大改造に取り組みました」(設計家・長渡誉一氏)。まさに、すべてに将来を見据えたコースといえるでしょう。鈴木規夫プロも「日本のアスリートたちが世界に羽ばたくための学び舎です。そして一般のゴルファーにもグローバルな時代を生きるヒントが得られる場所です」と話しています。プロトーナメントの開催も視野に入れ、ミズノトーナメントの会場になるのではとの情報もあります。「成田空港も近いし、東京オリンピックには最適なんですがね・・」(鈴木規夫プロ)。
敷地内にはオハヨー乳業の乳製品工場もあるファクトリー・パークでもあり、ハウスレストランやコース売店ではオハヨー乳業の出来たてのヨーグルト類や焼プリンなどが食べ放題という嬉しいサ-ビスもあります。一度はレッツトライ!!間違いなく印象に残るゴルフコースです。

≪アクセス≫
車では東関道・潮来ICから鹿島経由で約22km(約30分)。東京からは東京駅八重洲南口より高速バス鹿島神宮行き~水郷潮来下車。クラブカーが迎えにきてくれます(約30分)。

[ザ・ロイヤル ゴルフクラブ]=℡0291‐39-7511
≪今季、日本男子ツアー(国内)のヤーデージトップ3≫

①フジサンケイ・クラシック(山梨・富士桜CC)=7,524ヤード、パー72

②ミズノオープン(岡山・JFE瀬戸内海GC)=7,415ヤード、パー72

③日本ゴルフツアー選手権森ビル杯(茨城・宍戸ヒルズCC西)=7,384ヤード、パー71

≪今季、女子ツアートップ3≫

①日本女子プロ・コニカミノルタ杯(北海道・登別CC)=6,750ヤード、パー72

②CATレディス(神奈川・大箱根CC)=6,704ヤード、 パー72

③ダイキンオーキッド(沖縄・琉球GC)=6,649ヤード、パー72

(了)