全英女子から米ツアーへ直行!″世界を知った〝しぶこは変わった!国内お目見えは11月?!

AIG全英女子オープン連覇を目指す渋野日向子。欧米2ヵ月の海外遠征で日本を留守にする。

今週は全英女子の前哨戦、スコットランド女子オープンで小手調べするしぶこ。

女子ゴルフの渋野日向子(21)が、いよいよ連覇のかかるAIG全英女子オープン(8.20~23 ロイヤル・トルーンGC)出場へ、英国に旅立ちました。全英の前、今週のスコットランド女子オープン(8月13日開幕)にも推薦出場できるため、しぶこの今季は実質海外からのスタート。しかも今回の渡英から一度も帰国することなく米国に飛び、9月のANAインスピレーション、10月の全米女子プロ選手権と世界のメジャー3大会出場を優先させ、帰国は早くても10月後半という2ヵ月に及ぶ欧米遠征に挑みます。その間、渋野の地元・岡山で開催の日本女子プロ選手権はじめ、昨季優勝しているデサント東海クラシックや国内最高峰の日本女子オープンまでも捨てる壮大な覚悟を決断しました。「悩みましたが、日本で戦っても世界で戦っても、私は変わらない。私の夢は世界を制すること。そういう自分をテレビの前で応援してもらえるとうれしい」と、日本のファンにメッセージを残しました。しぶこが目指すのは「世界の5大メジャー制覇」に変わったことが明確になりました。昨年、AIG全英女子オープンを制したことで新しい世界を知ったしぶこの変革といっていいでしょう。

☆★    ☆★    ☆★

今季1試合だけ行われた国内ツアー、アース・モンダミンカップでは不覚の予選落ちした渋野日向子。

しぶこの今季のプランが変わったのは、新型コロナウイルスの蔓延にもありました。当初は日本を主戦場とし、秋の米ツアー予選会(QT)を受験。21年からの米ツアー本格参戦を目指していました。ところがコロナ禍で米ツアーの予選会がなくなり(中止)、しぶこの来季の米国行きは、米ツアーでの優勝しか手段がなくなったのです。「だったら挑戦しかないと思った。いまの自分の思いは、アメリカで戦いたいんです」と、悩んだ末の決断を渋野は述懐しています。特に出身地岡山で開催の国内メジャー初戦、日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯が米ツアーのメジャー、ANAインスピレーションの日程と重なったことには頭を抱えたという。しかし、昨年AIG全英女子オープンを制して以来、しぶこの″視界〝は一変しました。〝世界を知った〝しぶこの強い意志は変えられませんでした。

再調整にたっぷりと時間をかけ、万全の準備で臨む英国シリーズに、まず注目だ。

「昨年、全英女子に勝って、多くの人にすごく影響を与えたことが分かりました。ならあとメジャーが4つ。それとプラス五輪。それらを私が達成できたら、世界にはどんな影響を与えられるのだろう。どういう新しい世界があるんだろう。そこに立ってみたい。だれもやったことのないことをやって、またみんなに喜んでもらいたい。自分のためというより、喜びを与えられるいろいろな人のために頑張りたいんです」(しぶこ)

コロナ禍の影響は大きく、日本では海外からの帰国者は帰国後14日間の隔離が必要とされてきました。出場資格のあった鈴木愛や小祝さくららは帰国後の隔離措置も考慮して全英女子オープンにはエントリしませんでした。日本に帰ってもすぐに試合に出られないのでは、というのが理由でした(その後規定改正で出場措置が緩和された)。一方、米国はすでにツアー選手の移動規制が緩和されていて、隔離なしでツアー参戦が可能でした。渋野が米国行きを早めたのはこれも理由の一つでした。

渋野日向子人気をよそに″ひっそり〝と渡英した畑岡奈紗。しぶこと同じく今週のスコットランド女子OPと来週のAIG全英女子オープンに挑戦する畑岡奈紗(21)。世界ランク5位のプライドにかけて実力発揮が注目だ。

英国での2試合のあと米国に直行する渋野は、9月10日開幕のANAインスピレーション。10月8日開幕の全米女子プロ選手権のメジャーを待ちます。昨年AIG全英女子を制したことで、今年のメジャー全大会の出場権は持っています。ただその間、米国滞在で期間が空きますが、米女子ツアーの主催者推薦枠を模索して、できるだけ多くの試合に出場できるよう調整をすすめています。

そうしたしぶこの帰国は、全米女子プロが終了したあと10月13日以降。帰国後の隔離措置は日本も緩和されてはいますが、長期海外遠征のあとですから、国内ツアーへの出場は11月にずれ込む可能性もあります。そうなれば国内ツアーの残りは5~6試合しかありません。11月6日開幕の米ツアーで日本開催のTOTOジャパン・クラシック(茨城、太平洋クラブ・美野里)が、しぶこに残された国内での大きなターゲットになるでしょう。今季の渋野日向子を日本でナマ観戦できるのは、束の間になりそうです。

(了)