日本ゴルフ協会(JGA)の五輪対策本部は、2024年のパリ五輪を目指し22年度の「五輪強化指定選手」男女各8人の計16人を決定、発表しました。マスターズ制覇の松山英樹(29)はじめ、東京五輪銀メダルの稲見萠寧(22)。昨季、三井住友VISA太平洋・ゴルフ日本シリーズJT杯を制した43歳の谷原秀人。2勝して賞金ランク3位の木下稜介(30)。米ツアー5勝の畑岡奈紗(23)や今季から米ツアー参戦の古江彩佳(21)に西郷真央(20)、西村優菜(21)らフレッシュな顔ぶれも選ばれました。「強化指定選手」はオリンピック選手と同等のサポートが受けられ、国からの選手強化費で宮崎フェニックス・シーガイア・リゾートのトレーニング施設や練習場・コースを自己負担なしで利用できるほか、国立スポーツ科学センターやナショナルトレーニングセンター等もほぼ負担なしで自由に利用できます(認定期間は22年度1年間)。昨年はメンバーだった石川遼、渋野日向子、原英莉花、上田桃子らは外れました。
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2024年のパリ五輪に向けてのゴルフ対策が早くも着々と進められています。各種サポートを自己負担なく受けられる「強化指定選手」になることは選手にとって憧れのシステム。選考基準は、男子は21年の最終戦「ゴルフ日本シリーズJT杯」終了時点(12月5日)の男子世界ランキング300位以内で日本国籍を持ち申請をした上位8人。女子は21年の最終戦「ツアーチャンピオンシップ・リコー杯」終了時点(11月29日)の女子世界ランキングで、申請のあった上位8人(日本国籍)となっています。パリ五輪で日本代表として「メダル獲得が期待できる選手」を強化選手指定と認定する制度です。認定は日本オリンピック委員会(JOC)が行います。
男子では昨年日本人として初めてマスターズを制覇した松山英樹が再度選出されたのに続き、金谷拓実、星野陸也、稲森佑貴、今平周吾が前年から継続。新たに木下稜介、谷原秀人、香妻陣一朗が指定選手となりました。昨年から外れたのは石川遼、川村昌弘、堀川未来夢の3人。女子は畑岡奈紗のほか、今季から米ツアー本格参戦している古江彩佳と稲見萠寧、小祝さくら、鈴木愛が継続。原英莉花、上田桃子、渋野日向子が外れ、西郷真央、西村優菜、山下美夢有の若手3人が、21年国内ツアー最終戦終了時点での世界ランク順で新たに認定されました。
「強化指定選手」になると、最先端の健康診断や体力測定、医薬品の相談のほか国立スポーツ科学センターおよびナショナルトレーニングセンターが利用できます。国からの選手強化費ではさらに宮崎フェニックス・シーガイア・リゾートのトレーニング施設や練習場・コースの使用など、航空運賃、宿泊費、プレー費等すべてを含めて年間を通しほぼ自己負担なしで賄ってもらえます。練習に励む選手にとっては夢のようなシステムです。
パリ五輪まであと2年半。代表選手の決定は大会前まで決まりませんが、「強化指定選手」と認定された選手は「メダルの獲得が期待できるもの」としてJOCが指名したプレーヤーたちです。東京五輪では稲見萠寧の銀メダリストが誕生しましたが、強化指定を励みにますます腕を磨いてくれることに期待を込めての認定。それにふさわしい“日本代表”の出現が待たれます。
◆2022年度の強化指定選手◆
<男子>
①松山英樹(世界ランク18位)
②金谷拓実(世界ランク49位)
③木下稜介(世界ランク75位)新
④星野陸也(世界ランク104位)
⑤稲森佑貴(世界ランク113位)
⑥谷原秀人(世界ランク130位)新
⑦香妻陣一朗(世界ランク134位)新
⑧今平周吾(世界ランク140位)
<女子>
①畑岡奈紗(世界ランク6位)
②古江彩佳(世界ランク14位)
③稲見萠寧(世界ランク16位)
④西郷真央(世界ランク40位)新
⑤西村優菜(世界ランク42位)新
⑥山下美夢有(世界ランク63位)新
⑦小祝さくら(世界ランク64位)
⑧鈴木愛(世界ランク65位)
【註】世界ランクは2021年国内ツアー最終戦終了時点。(了