4月第3週に開幕した国内男子ツアーは、東建、つるやと2試合を終わってともにプレーオフによる決着という盛り上がりをみせています。第6戦としてスケジュールされているツアープレーヤーNO1を決定する「日本ゴルフツアー選手権」に今年は開幕してもまだ冠がなく、日本ゴルフツアー機構(JGTO)も頭痛の種でしたが、ここへきてようやくタイトルスポンサーがつきました。世界的にも有名な「シティバンク銀行」がスポンサードすることが決まり、4月22日に東京・帝国ホテルで発表されました。大会名称も晴れて「日本ゴルフツアー選手権シティバンク カップ 宍戸ヒルズ」と変更され、JGTOのホッと胸をなでおろす様子が印象的でした。シティバンクはとりあえずは単年契約ですが、複数年を見据えての参入です。冠なしでの強行となればJGTOの大変な赤字開催となるところでした・・。
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昨年まで日本ゴルフツアー選手権の冠になっていたUBSが、昨年大会を最後に4年間のタイトルスポンサーを降りました。3年の予定を1年延長してスポンサーになってくれたUBSには感謝また感謝でしたが、今年になっても新しいタイトルスポンサーが見つからずJGTOのあせり?は日を追ってつのっていました。日程発表ではとりあえず冠なしの「日本ツアー選手権 宍戸ヒルズ」としていましたが、あくまでもスポンサー待ちの仮の状態でした。
新たなスポンサーとして登場した㈱シティバンク銀行(東京・品川)の代表取締役社長兼CEOのダレン・バックりー氏は「日本の3大メジャートーナメントの一つであり名門コースでの開催となる日本ゴルフツアー選手権のタイトルスポンサーになれたことは誇りに思いますし楽しみでもあります。日本におけるわれわれのビジネスをさらに拡大する意味もあります。日本でゴルフトーナメントのスポンサーになるのは初めてですが、今回が出発点になることを期待しています」と語っています。
シティバンク銀行は、明治35年(1902年)、横浜に日本で最初の銀行支店を開設した古い歴史があります。以来100年にわたって日本市場でもっとも多様性のある外資系の金融機関として成長してきました。シティは、シティバンク銀行はじめ、日本の顧客への個人向け、法人向け銀行業務、投資銀行業務など幅広い金融商品およびサービスを提供しています。世界140ヵ国以上に約2億口座を有する世界有数の金融機関でもあります。
ただし、今大会への賞金総額は、昨年の1億5千万円(優勝賞金3000万円)から1億2000万円(優勝2400万円)と総額で3000万円減額されました。世界経済の厳しい折からこれは止むを得ないところでしょう。JGTO小泉会長も「昨年通りで維持したかったが、致し方ない。しかし1億2000万円は、JGTOツアーの平均的な金額であって決して低くなったわけではありません」と説明しています。
日本ゴルフツアー選手権は今年で11回目迎えますが、特別協賛の㈱森ビルと会場の宍戸ヒルズCCは8年連続での開催です。トーナメントに使用する宍戸ヒルズ西コースは8年間で18ホール中16ホールを改造。今年も9番ホールのグリーンを後方へ移し、63ヤード伸びて508ヤードのパー4ホールとなり、左サイドにある池がより効果的なホールとなりました。
JGTOの最大のイベントである日本ゴルフツアー選手権は、新たな強力なパートナーを得てようやくリフレッシュできました。優勝者には翌年から5年間のツアー出場資格が与えられます。また8月開催の世界ゴルフ選手権(WGC)「ブリヂストン インビテーショナル」への出場権が与えれますが、今年から新たに中国・上海で11月に行われる「HSBCチャンピオンズ」への出場権も得られることになりました。魅力ある特典が用意されているのもこの大会の特徴です。毎年、ハードなコースセッティングで選手を悩ませる本大会です。新しいタイトルスポンサーのついた今年、ツアープレーヤーNO1に輝くのはだれでしょうか?
出場選手は132人に限定され各日ワンウエー方式で行われます。NHKが今年も総合テレビと衛星第一で大会4日間、実況中継。CS放送のゴルフネットワークでもスターティングホールの生中継(3日目、最終日9:00~11:00)を行います。
◆開催日程
6月3~6日 茨城・宍戸ヒルズ CC