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マスターズ”5人目のアマチュア”、日本人がゲットできるか?! 夢かけた「アジアアマチュア選手権」霞ヶ関で開催。

アジアアマ日本代表に選ばれた選手たち(左から伊藤誠道、浅地洋佑、川田太三JGA国際委員長、コリン・フィリップスアジア太平洋ゴルフ連盟名誉書記)、原口豪霞ヶ関CC総支配人、川村昌弘、小西健太各選手=霞ヶ関CCで。(写真提供:日本ゴルフ協会)
アジアアマ日本代表に選ばれた選手たち(左から伊藤誠道、浅地洋佑、川田太三JGA国際委員長、コリン・フィリップスアジア太平洋ゴルフ連盟名誉書記)、原口豪霞ヶ関CC総支配人、川村昌弘、小西健太各選手=霞ヶ関CCで。(写真提供:日本ゴルフ協会)

 優勝者には憧れのマスターズ出場権が与えられるー夢のようなアマチュアの大会があるのをご存知でしょうか? 「アジアアマチュア選手権」(AAC)がそれですが、今年は10月に日本の名門、霞ヶ関カンツリー倶楽部西コースで開催されます。この大会、昨年中国で行われた第1回に続く今年が2回目。ゴルフの総本山でアマチュアの世界ランキングも仕切る英国R&Aと、米国マスターズを主催するオーガスタ・ナショナルゴルフクラブが、アジア太平洋ゴルフ連盟(APGC)にもちかけて昨年実現したビッグトーナメントです。今年の優勝者には2011年のマスターズ出場資格、2011年全英オープン国際最終予選会への出場資格が与えられるという大変な試合です。先日、R&A広報のマルコム・ブース、オーガスタ・ナショナル広報のスティーブ・イーサン両氏が来日、日本のゴルフメディアとの発表懇親会も行われました。日本から出場する注目の10選手も決定しました。
 
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来日したR&A、マルコス・ブース(左)、オーガスタナショナル、スティーブ・イーサン両広報担当(東京・帝国ホテル)
来日したR&A、マルコス・ブース(左)、オーガスタナショナル、スティーブ・イーサン両広報担当(東京・帝国ホテル)

 石川遼も池田勇太も「小さいころからの夢」と口をそろえていたマスターズ出場。二人は超人的なプロデビューで、早々とその夢をかなえましたが、プロゴルファーのだれもが夢見ているのがマスターズです。そんな夢のイベントにアマチュアが出られるなんて、日本人としては考えも及ばない話です。マスターズはアマチュアにも門戸を開いていますが、その出場権は「全米アマ1、2位」「全米ミッドアマ1位」「全英アマ1位」の4人だけとされていました。その”5人目をアジアから”と極東に目を向けてきたのです。同じくR&Aは、全英オープンの最終予選に出場させるというのです。 世界のメジャートーナメントが、いかにアジアのゴルフを評価し、目を向けているかが分かります。
 
 この大会、実は昨年創設された試合ですが、その第1回大会は10月下旬、中国・広東省のミッションヒルズゴルフクラブ ワールドカップコースで開催されました。この日程が日本の学生ゴルフ連盟の試合と重複し、日本の学生トップアマたちはAAC出場を辞退。日本ゴルフ協会(JGA)はランクを繰り下げて5人を出場させましたが、日本人の最上位は3アンダーで8位。優勝は韓国のハン・チャン・ウォン(CW・ハン)に12アンダーで奪われました。
 

マルコス・ブース、スティーブ・イーサン両広報を迎え日本のゴルフメデイアとのアフタヌーンティー会合(東京・帝国ホテル)
マルコス・ブース、スティーブ・イーサン両広報を迎え日本のゴルフメデイアとのアフタヌーンティー会合(東京・帝国ホテル)

 大会は第2回以降も中国でしばらく開催したい意向もあったようですが、日本の熱意ある交渉も実り、今年は日本がホスト国となりました。日程問題もクリアして、トッププロの参加も今年は問題ありません。
 参加選手はアジア太平洋ゴルフ連盟の33の加盟国を代表する120選手。7月31日現在のR&A世界アマチュアランキングから各国・地域の上位原則2人ずつとなっていますが、強豪の多いところ、ホスト国などはプラスアルファの枠が与えられ、その国から最大6人となっています。今年のホスト国日本からは例外の10人が出場することになりました。
 
 この「アジアアマチュア選手権」は、男子個人戦です。オーガスタナショナルゴルフクラブとロイヤル&エインシェント(R&A)の協力の下、アジア太平洋ゴルフ連盟が主催し、日程は10月7日(木)~10日(日)の4日間、埼玉県の霞ヶ関CC・西コースで72ホールストロークプレーによって競技が行われます。歴史は浅いですが、男子チーム戦のノムラカップアジア太平洋アマチュアゴルフチーム選手権と並び、アジア太平洋地区最大のアマチュアゴルフ選手権となりました。
 

アジアアマチュア選手権、今年10月の会場に決まった埼玉・霞ヶ関CC
アジアアマチュア選手権、今年10月の会場に決まった埼玉・霞ヶ関CC

 思い起こせば、会場となる霞ヶ関CCは、1957年(昭和32年)カナダカップ(現W杯)で中村寅吉、小野光一ペアが団体優勝、個人でも中村寅吉が優勝、日本に第一期のゴルフブームを生んだゆかりの舞台でもあります。先日来日、霞ヶ関をつぶさに視察したR&A、マルコス・ブース、オーガスタナショナル、スティーブ・イーサン両広報担当は「霞ヶ関はとてもフェアなコース」と口をそろえて賛辞を送っていました。
 
 アジアの強豪を退けて、日本のアマチュアが夢のマスターズ出場権を勝ち取れるかどうか。歴史的なこの1戦は見逃せません! 昨年大会の模様は150以上の国々に放映されましたが、今年のテレビ放映については後日発表されます。日本ではTBSの放映が予定されています。
 

 《2010年アジアアマチュア選手権出場日本選手》
 
☆藤本佳則(東北福祉大3年)=R&A世界アマランキング 111位。
☆浅地洋佑(杉並学院高2年)=同292位。
☆大田和桂介(日本大4年)=同414位。
☆宇佐美祐樹(鷹)=同810位。
☆伊藤誠道(湘洋中3年)=同984位。
☆川村昌弘(福井工大付属福井高2年)=同1032位。
☆松山英樹(東北福祉大1年)=同1381位。
☆阿部裕樹(日本大4年)=同1391位。
☆小平智(鷹)=同1507位。
☆小西健太(瀬戸内高1年)=ジュニアオープン優勝によるホスト協会推薦。
 
註⇒出場選手は7月31日時点でのR&A世界アマチュアランキングから上位6人。残り4人はホスト協会推薦。
 
◆「R&Aアマチュア世界ランキング」とは。
 
 2007年に創設。R&Aが仕切っているランク付けで、基本的にプロの世界ランキングに準じている。日本の競技では日本アマなど主要年間30試合前後がポイントの対象になっている。