Daily Archives: 2016 年 2 月 8 日

3タックに角刈りを返上した池田勇太、 イメチェンの意味は?? 矢野東、アルバトロスで復調アピール!男子ツアー開幕

3年間の選手会長を辞した池田勇太。3タックを返上して細身のパンツにイメチェン。(ヤンゴン・ロイヤルミンガラドン・クラブ)=提供JGTO
3年間の選手会長を辞した池田勇太。3タックを返上して細身のパンツにイメチェン。(ヤンゴン・ロイヤルミンガラドン・クラブ)=提供JGTO

今年の男子ゴルフツアーが、アジアンツアーを兼ねたシンガポール(第1戦)とミャンマー(第2戦)で始まりました。1月28日開幕のSMBCシンガポールOPでは、招待選手で参加した世界ランキング1位のジョーダン・スピース(米)を1打差で抑えて韓国の宋永漢(ソン・ヨン・ハン=24)が嬉しい日本ツアー初優勝。2戦目のレオパレス21ミャンマーOPでは、矢野東(38)が3日目の14番(パー5)でアルバトロスを達成するなどで優勝争いに加わり、最終日も4つスコアを伸ばし2位タイ。13年9月のVanaH杯KBC以来となるトップフィニッシュでベテラン復活の意気をみせました。しかし、この2試合とも40人以上が参加した日本勢は、トップ10には2人(シンガポール)と3人(ミャンマー)しか入れず、未調整が目立ちました。また、選手会長を辞した池田勇太(30)の3タック・角刈り返上の意味は?次戦の″国内開幕〝は、4月14日からの東建ホームメイト杯です。

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アジアンツアーと共催しての日本ツアーの開幕。2試合とも日本人枠は60人で、それぞれ40人を上回る日本選手が参加しました。優勝は成りませんでしたが、第2戦で38歳のベテラン矢野東が自身初体験のアルバトロスを達成するなど6年ぶりの2位で日本勢最高の成績を残しました。3位、5位と好調なスタートをみせた矢野の″奇跡〝は、3日目の14番(パー5)で起こりました。残り194ヤードの第2打目を7番アイアンで直接沈め、本人も「鳥肌が立った。生まれて初めてのことだから」と、ガッツポーズでした。この日66で2位に浮上。最終日も4アンダーの68で回って追い上げ、08年以来8季ぶりの優勝を目指しましたが、トップを走るショーン・ノリス(南ア)の通算24アンダーには4打及びませんでした。

38歳矢野東、ミャンマー3日目に生涯初のアルバトロス達成して喜ぶ(ミャンマー・ヤンゴン・ロイヤルミンガラドン・クラブ)=提供JGTO
38歳矢野東、ミャンマー3日目に生涯初のアルバトロス達成して喜ぶ(ミャンマー・ヤンゴン・ロイヤルミンガラドン・クラブ)=提供JGTO
(提供:JGTO)
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ツアー3勝の矢野もここ2年間はシード確保に苦しみ、15年は賞金64位で辛うじて賞金シード復帰して今シーズンに臨んでいます。今季はアジアンツアーとの共催2試合から参戦。開幕のシンガポールOPでは予選落ちでした。第2戦では初日から「ショットもパットも芯に当たってる」と復調の兆しがありましたが、3日目の″奇跡〝で文字通りよみがえりました。「雑草交じりの右ラフからで追い風もあって、距離の計算が難しかった。乗れば十分のショットだったけど、思い通りの球が出た。一生に一度出るか出ないかのこと。バーディー3つ分ですからね」(矢野東)。まさに奇跡に近いショットを生み出した矢野のご機嫌は最高でした。最終日は7打差を追いかける展開でしたが、68を出して「自分としてはベストフィニッシュだった」と、充実感を漂わせていました。

かつては日大ゴルフ部の主将としてプリ入り。きれのいいショットを身上とし、センスのいいファッションとも相まって人気選手の一角を担ったこともあります。その矢野ももう38歳ですが、このあたりでもう一花咲かせたいでしょう。その今季は、シーズン序盤で2位賞金774万円をゲットしたのは大きい。シード確保には貴重な賞金で「これで今年は優勝を目指してのびのびとゴルフができる」と、自信回復への大きな収穫。この2戦のあとは国内に戻って4月14日からの東建ホームメイト杯。「また2ヵ月あまり空くので、課題をしっかり練習して臨みたい」と、カムバックへの意気込みを語っていました。

シンガポール28位タイ、ミャンマー15位タイで今季をスタートした宮里優作(提供:JGTO)
シンガポール28位タイ、ミャンマー15位タイで今季をスタートした宮里優作(提供:JGTO)

アジアシリーズ、もう一人の話題の人は池田勇太(30)。昨季まで3年間選手会長を務めた池田。今季はバトンを宮里優作に渡して4年ぶりにプレーに没頭できます。開幕のシンガポールOPは通算2アンダーで23位タイ。第2戦のミャンマーOPは4日間とも60台で回って通算15アンダー。8位タイに食い込む健闘をみせました。昨年12月に30歳になり30代初年度としてはまずまずのスタート。今年は初の賞金王獲りを目指す勇太ですが、もう一つ、アマチュア時代から世話になってきたブリヂストン社との用具契約を変更するのではーとの情報が流れています。

これまで、幅広で3タックのズボンに角刈りスタイルが勇太の代名詞でしたが、アジアンツアーとの共催による開幕シリーズでは、一気にイメチェンで登場しました。今風のノータックで細身のパンツ。髪も角刈りをやめて、いま長髪へ変身中。すっかりイメージを変えての登場で、″スポンサー変更〝のうわさがもっぱら。
「いやいや、30歳になったということでね。若づくりだよ」と、ご本人はうわさを煙に巻いていますが、クラブ契約もキャロウェイ、ホンマ、あるいはスリクソン(ダンロップ)などのメーカーが水面下で争奪戦を演じているのでは、との観測が広まっています。

とにかく選手会長も辞した勇太が、30歳を機に再出発する意欲に燃えていることは確か。アジアシリーズでは、アイアンはまだ「勇太」と刻印した従来のブリヂストン製のものを使っていましたが、4月の国内開幕へ向けて、ニュー勇太がお披露目する可能性が強くなっています。要注目!です。

(了)