国内女子ツアー24勝、米女子ツアー2勝、2度の国内賞金女王にも輝いている福嶋晃子(38)の結婚披露宴が、15日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪・国際館パミールで開かれました。新郎は電機関係の会社を経営している青年実業家・北山秀典さん(37)で、すでに昨年7月3日に入籍、7月6日には和歌山・那智神社で挙式。都内のマンションで新婚生活をスタートさせています。会見した晃子は、肝心のゴルフへの心構えはそっちのけで「早く子供が欲しいので、そちらが先です・・」と、高齢結婚カップルらしく出産願望をあらわに披露する“異例”のお披露目でしたー。
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披露宴会場には安西孝之日本ゴルフ協会会長、青木功プロ、小林浩美女子プロ協会会長、森口祐子プロ夫妻らのゴルフ関係者はじめ、プロ野球の王貞治さん、参議院議員の片山虎之助氏、遠藤信博NEC社長ら各界から400人を超える人たちが集まって祝福。父親の久晃さんが元プロ野球選手だったたけに、プロ野球関係の顔もちらほら見えるなど、“アッコ”と福嶋家の交友の広さをうかがわせました。
昨年7月の熊野・那智神社での厳粛な挙式の模様を収めたビデオが何度も流れる中、素敵な純白のドレス姿でご主人と腕を組んで入場したアッコは、緊張のなかにも幸せいっぱいの表情があふれていました。早くから結婚願望の強かった晃子は、昨年春には「婚活」を周囲に宣言。しかし、北山さんとは約2年前、2009年の12月に運命の出会いをしていたのです。母親・しず江さんが仲をとりもち「ぎょうざ屋さんで初めて会った」のがきっかけでした。その年は、晃子プロが春に胆石除去手術を受けたあとで優勝のないシーズンだっただけに、北山さんからのサポートは力になったようです。1年後の2010年の暮れには、プロポーズに近い交際が始まり、そこから約半年後にはゴールインという、とんとん拍子の階段を登りつめたのでした。
熱望した結婚を実現してくれた伴侶は、大阪・追手門(おうてもん)大卒。一つ年下の37歳の若手実業家です。ゴルフにはあまり縁がなく趣味でたしなむ程度とか。それよりも草野球が小さいときから大好き人間で、バットを振り回していたそうです。ほかにもバンド活動をやったり、小型クレーン車の運転資格、アマチュア無線技師の資格などを持っている変り種? 家電やアンテナ、照明器具など大手、中小企業の中で幅広く営む若き社長さんです。
「婚活」からアツアツの「カップル」になった晃子の昨シーズン。試合数は22試合(国内)と抑えましたが、トップテンには4回。過去4勝しているお得意のNEC軽井沢では、5度目の優勝を目前にしながらアン・ソンジュにプレーオフ負けするなど、結局はまた優勝に恵まれない1年を過ごしました。「今後も家庭とゴルフを両立させて頑張りたい」というアッコが、精神的な大きな支えを得て今年は大張り切りかと思いきや、会見ではもっぱら「子作り」の話ばかり。
晃子
「年齢的にも早く子供がほしいので、そのことばかりで、シーズンのことはまだなんにも考えていないいんです。オフも披露宴の準備が大変だったので練習もしていません。開幕戦(3月2日からのダイキンオーキッド)も出るか出ないか、まだ決めてませんし、今年何試合くらいに出るかもまだ・・。ただヒデさんはゴルフに対しては応援してくれているんで・・これからも・・」といった具合です。
昨年7月から二人で一緒に住んでいますが、妊娠の兆候はまだないそうで「披露宴が終わったら、病院にいってお医者さんと相談してやっていきたいです。子供は、できたら2人はほしいです」という。つまり、挙式半年で兆候のない妊娠に関して、一日も早い“子作りプラン”を医者と相談するというのですから、徹底した新婚生活がうかがい知れます。
今年6月には39歳になる晃子です。若手が次々と台頭してくるいまの女子プロツアー。まだまだ人には負けない飛距離を持っているアッコですから、若手に負けずカムバックへの期待は大きいのはいうまでもありません。
来賓として2人目に指名された小林浩美会長のスピーチを紹介しましょう。
「私と福嶋さんは同じ時代日米で一緒にツアーを戦いました。アメリカではメジャーリーグも一緒に観戦したりもしましたが、日本を離れて、厳しい競争の中で同じ苦労を味わった仲です。アメリカに渡って1年目に2勝したのも福嶋さんだけでしょう。(アメリカ独特の芝での)ロブショットの感覚の素晴らしさ。高速グリーンでのタッチの素晴らしさは、いまでも鮮明に覚えています。いいときも悪いときもありましたが、今度は苦しいときも受け止めてくれる人が現れたのです。ゴルフも大事ですが、二人の時間も楽しんでほしいです。いま日本には約900人の女子プロがいます。独身も多いですが、調べてみたら実は3割の人が結婚しているのです。福嶋さんは301人目の既婚プロでしょうか(笑い)。ホントにおめでとうございます」
1998年秋の米Qスクールを5位で通過。翌99年から5年と6ヵ月の米国ツアー生活を経験した晃子です。渡米以降、腰痛や足首痛など数々の故障にも悩まされ、2勝したあとは勝利に恵まれませんでしたが、04年シーズン途中で米ツアーを撤退帰国して以来、国内で再び8勝を挙げて計24勝。永久シード権を得る30勝まで″あと6勝〝のところまできています。
子煩悩の晃子は、英国にいる妹の子供たちもわが子のように可愛がってきました。今度は自分も愛する夫を得て、二人の人生設計を立てていく番です。40歳に手が届きかかる年齢は、ゴルフにも出産にも厳しい年代です。
二つの“難題”を抱えることになった福嶋晃子は、皮肉デス!!