米女子ツアー開幕!第2戦から登場の宮里美香、ウエア、クラブ一新に続きユナイテッド航空とスポンサー契約!!

米ツアー4年目の宮里美香(22)。今季は米ユナイテッド航空とスポンサー契約。クラブ、ウエアも一新して米ツアー初Vを目指す。今週開幕第2戦のタイから出場!
米ツアー4年目の宮里美香(22)。今季は米ユナイテッド航空とスポンサー契約。クラブ、ウエアも一新して米ツアー初Vを目指す。今週開幕第2戦のタイから出場!

 長いシーズンオフにどっぷりの日本ゴルフ界をよそに、海の向こうからは続々と新しいシーズンの情報が入ってきています。すでに米男子ツアーは6週を終えていますが、米女子ツアーが豪州でスタートしました。今年も昨年と同様、アジアで7試合を行う米女子ツアーは、開幕から3試合を豪州、タイ、シンガポールと海外で幕をあけます。これは日本選手にとっては絶好のチャンス! 時差も少ないアジア地区での大会で、最終調整にもってこいの舞台になるからです。宮里藍、宮里美香、上田桃子、諸見里しのぶらの日本勢は、今週第2戦のホンダLPGAタイランド(2月16~19日、タイ・サイアムCC)から参戦、今シーズンの腕試し!です。米ユナイテッド航空と2年間のスポンサー契約をした美香は、大きなバックボーンを得て注目です。
 
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今年6月で27歳になる宮里藍。一昨年(2010年)は開幕戦Vを成し遂げた大会で昨季の足踏みを、返上するシーズンにできるかどうか。
今年6月で27歳になる宮里藍。一昨年(2010年)は開幕戦Vを成し遂げた大会で昨季の足踏みを、返上するシーズンにできるかどうか。

 豪州・メルボルンで9日に開幕したISPSハンダ豪州女子オープン(ロイヤルメルボルンGC)は米ツアーと共催の新設大会。12日に終わったこの試合は、何と、通算3アンダーで並んだ6人のプレーオフとなり、3日目にトップに立っていた18歳のジェシカ・コルダ(米国)が、プレー・オフ2ホール目のバーディーで大激戦を制し、劇的な米ツアー初勝利をモノにしました。コルダは、1998年にテニスの全豪オープン男子シングルスを制したペトル・コルダの娘。父親が栄冠を勝ち取った同じメルボルンでの快挙です。プレーオフには昨年の全米女子オープン勝者のユ・ソ・ヨン(柳簫然=韓国)や飛ばし屋のブリタニー・リンシコム(米)もいましたし、プレーオフには加われませんでしたが、昨年の米賞金女王、ヤニツェン(台湾)も8位タイにいました。並みいる強豪を向こうに回しての若者の快挙。海外での開幕とはいえ、米女子ツアーはいきなり大変な盛り上がりでした。
 

今季は、開幕第2戦、ホンダLPGAタイランドから始動する上田桃子。昨秋、2年ぶりに勝ったミズノクラシックの余韻を残しての好スタートをきれるか?
今季は、開幕第2戦、ホンダLPGAタイランドから始動する上田桃子。昨秋、2年ぶりに勝ったミズノクラシックの余韻を残しての好スタートをきれるか?

 この試合、日本人選手は野村敏京と金子絢香(あやか)の2人。残念ながら2人とも予選落ちで決勝に進めませんでした。上田桃子も一度はエントリーしたものの、第2戦からにずらしました。そのホンダLPGAタイランドは、昨年の開幕戦。今年は開幕第2戦として今週16日から始まります。宮里藍、宮里美香、諸見里しのぶらの日本勢がいよいよここから始動するので注目です。一昨年(2010年)は宮里藍が開幕戦Vを成し遂げた大会。開幕2連覇を狙った昨年の同大会は振るわず29位タイ(通算4オーバー)。エビアンマスターズで辛うじて1勝(米賞金ランク8位)しかできなかった昨季の足踏みを、返上するシーズンにできるかどうか。今年6月で27歳になる藍を占う1戦といってもいいでしょう。
 
 充実したオフを過ごした上田桃子の今年のゴルフも見どころのひとつ。昨年11月、日米ツアー共催のミズノクラシックで2年ぶりのツアー優勝。「(不調が長かったので)やっと再スタートが切れたという感じ。2012年につながるシーズンにできた」と、久々の優勝の味をかみしめたシーンが強く残ります。
「12年は勝ちにこだわりたい。自分らしく攻めて頂点を目指したい」と意を決した抱負を語り、1月は谷口徹らと宮崎、さらに米ハワイで合宿練習を積みシーズンに備えています。
 
 宮里藍、美香の両宮里と上田桃子はホンダ・タイの後、第3戦のHSBC女子チャンピオンズ(23日~26日、シンガポール、タナ・メラCC)にも参戦する予定ですが、 中でも美香は今年米ツアー4年目。昨年のホンダでは日本人トップの13位に入りましたが、最終日が74。次のHSBCでも最終日に75と崩れて16位。ともに優勝さえあらそえる位置にいながら“詰めの甘さ”が問題でした。今年は米ユナイテッド航空とスポンサー契約をむすび、米国での移動には万全のサポートも受けられるようになりました。クラブやウエアも一新した美香。フロリダ合宿でどこまで力をつけているでしょうか。米国女子ツアーは日本の3日間と違って、4日間大会が多いのですが、アジアでの開幕3試合も全て4日間。日本の女子に集中力をキープできるかどうかですが、アジアでの残る開幕2試合で日本人のVが実現できれば、大いに盛り上がる2012年になるのですが・・。
 

米ツアーの開幕シリーズはスキップした横峯さくらは、国内開幕1週間前のアジアン女子ツアー「宮崎女子オープン」で最後の仕上げ予定。
米ツアーの開幕シリーズはスキップした横峯さくらは、国内開幕1週間前のアジアン女子ツアー「宮崎女子オープン」で最後の仕上げ予定。

 米女子ツアーとは別に、アジアン女子ツアーも2月8日にタイオープンで開幕。悲願のツアー初Vを目指す青山加織が2月下旬からタイでキャンプを張り、そのまま試合でオフ最後の調整を図るそうです。同じアジアン女子ツアーで最終調整を狙っているのが横峯さくら。昨年も同じアジアン女子ツアーの夢屋ドリームカップに出て優勝。その勢いでダイキンオーキッドに入りましたが、今年も宮崎女子オープン(2月23日~24日、宮崎レイクサイドGC)に出場の予定。ダイキンオーキッドが3月2日開幕ですから、ちょうど1週間前の実践練習になるわけで効果抜群!になりそうです。
 
 男子ツアーより開幕が6週間早い国内女子ツアー。開幕戦まであと3週間に迫りました。選手たちは待ち遠しい開幕に向けて、海外や沖縄など温暖な地を求めて最後の仕上げに励んでいます。一冬越すとガラリと変貌して登場してくるのは、男子より女子の方がより顕著です。さて、今年はどんな人にどんなドラマが待っているのでしょうか?