またしてもアマチュア旋風!18歳柏原明日架、最終組で悔しいV逸!!

2013年度のJGAアカデミック・ゴルフ・アウォード(高校生の部)最優秀賞を受けた柏原明日架(3月、東京・JGAで)

2013年度のJGAアカデミック・ゴルフ・アウォード(高校生の部)最優秀賞を受けた柏原明日架(3月、東京・JGAで)

またしても10代旋風。止まらないアマ旋風です。3月のアクサレディスで4位に入った18歳の柏原明日架(宮崎・日章学園高出)が、初日からトップに立ち、最終日最終組で5人目のアマ優勝を狙いましたが、韓国の強豪・イ・ボミ(25)に優勝は阻まれ、6位でした(ほけんの窓口レディス=福岡・福岡CC和白コース、5月16~18日)。しかし大会を通じて盛り上げたのは、この18歳のアマチュア。4試合前の4月にはKKT杯バンテリンレディスで15歳のアマ、勝みなみが並み居るプロを退けてアマ優勝を果たしたばかり。女子ツアーは、今季11試合を終えてトップ10にアマチュアが入ったのは実に8回。中でも柏原明日架は″大物〝といわれる女子プロ予備軍のひとり。今年7月に終わる最終プロテストを目指していますが、若返る女子ツアーの″波〝は怒涛のようです。

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まや韓国の″エース格〝イ・ボミ。プロの意地をみせ、勝みなみに負けたリベンジを柏原明日架で晴らした。(ホンマのクラブ発表会で今季の目標を「5勝」と書いた色紙を掲げる)

いまや韓国の”エース格”イ・ボミ。プロの意地をみせ、勝みなみに負けたリベンジを柏原明日架で晴らした。(ホンマのクラブ発表会で今季の目標を「5勝」と書いた色紙を掲げる)

アマチュアが初日から首位を守って優勝すれば、女子ツアー史上初の出来事でしたが、強心臓の柏原もさすがに最終日最終組の重圧には勝てませんでした。「朝からいつもと違う緊張感があって、それが一日中続いてしまった」(柏原)と″らしくない〝ゴルフが続きました。出だし1番のティーショットを右へ曲げてバンカーへ。何とかパーで堪えましたが、チャンスにつけたバーディーパットがいつものように入りません。4番は
3.5㍍。5番、6番はともに3㍍のバーディーパットを外し続け、8番で初めてのボギー。9番では4㍍のチャンスがきましたが、これもモノにできません。心のイライラはつのるばかり。13番で3㍍のパーパットを外して「集中力が途切れそうになった。精神的に苦しくて・・」と、アマチュアとしては百戦錬磨の明日香も、プロの優勝争いの厳しさを味わされました。

それでも前半でいったん後退しながら、10番のバーディーで再び首位を奪回するなど、12番までは同組のイと7アンダーで渡り合いました。アマチュア史上初の完全Vも決して夢ではありませんでした。13番で3㍍のパーパットが入らず、ついに首位の座をイに明け渡します。バックナインの大詰に向かうにつれて心の緊張がはち切れそうになる明日香を見透かしたように、イのスーパーショットが突き刺さりました。15番(パー4)、フェアウェイから残り156ヤード。イの8番アイアンの第2打は、ピン手前に落ちてカップに向かい、直接カップインのイーグルかと思わせましたがピンに当たって横15㌢に止まりました。グリーンをオーバーさせた明日香は、返しのチップを7㍍もショート。これも入らず3つ目のボギーで5アンダーへ。OKバーディーで8アンダーとしたイに、ここで一気に3打差をつけられて、ゲームは終わりました。

プロの強さを見せつけて今季初勝利を挙げたイ・ボミ(韓国)

プロの強さを見せつけて今季初勝利を挙げたイ・ボミ(韓国)

KKT杯バンデリンで勝みなみに1打差の2位で敗れているイ。2試合も続けてアマチュアに負けてなるものか、とするプロ根性を見せつけられました。明日香は、2日間首位を守りながら最終日75を叩いて5打差の6位タイ。今季2度目の最終日最終組で、3月末のアクサレディスは首位に4打差の3位での最終組でしたが、今回は単独首位で迎えた最終日。ともに優勝はなりませんでした。

☆2度目の最終日最終組を逃がした柏原明日架 のコメント

「短いチャンスを何度もモノにできず、自分で流れを断ち切ってしまった。パットが決まらないと話になりません。イさんはずっと同じゴルフをしていた。私もああいうプレーヤーになりたい。悔しい思いを次につなげたいですが、まだまだ上を目指していかないといけないと、再認識できました」

この春、宮崎・日章学園高を卒業したばかりの明日香。ジュニアで早くから頭角を現し、JGAのナショナルチームの″エース〝として活躍してきました。高校生になってからは数多くの海外試合も経験。12年に、16歳以下で世界一を決める「ジュニアオープンゴルフ選手権」(英国)で日本女子初の優勝。13年のネイバーズトロフィーチーム選手権(日本、台湾、韓国対抗戦)では個人・団体優勝を果たしています。2013年度のJGAアカデミック・ゴルフ・アウォード(高校生の部)で最優秀賞を受賞するなど、現在では″トップアマ”の地位にいるといっていいでしょう。

1㍍68の長身を生かした大きなスイングを身につけ、キレのいいアイアンも放ちます。パッティングも常に強めに打てるタイプなので、見ていて小気味のいいゴルフをします。この試合、大詰で失速、大魚を逃がしましたが、また一つ貴重な経験を積んだことは間違いありません。早くからプロを目指している明日香です。7月に最終プロテストが控えていますが、もしそれまでにアマとして女子ツアーで優勝すれば、LPGA規定で単年登録で即プロになることができます。それを逃がして残念がる柏原ですが、まだチャンスは残っています。今季の明日香は、ヨコハマタイヤPRGRレディスで予選落ち。アクサレディス4位。ほけんの窓口レディス6位です。次の試合は30日開幕のリゾートトラストレディスになります。

アマチュアブームの先駆者となった勝みなみ(サイバーエージェント・レディスで)

アマチュアブームの先駆者となった勝みなみ(サイバーエージェント・レディスで)

最近の女子アマチュアの活躍は目を見張るものがあります。KKT杯バンテリンでの15歳勝みなみ(鹿児島高1年)の優勝。フジサンケイでマンデーから出場した永井花奈(東京・日出高2年)が、初日68で2位スタート(予選落ち)。サイバーエージェント・レディスでは森田遥(香川・高松中央高3年)と18歳の堀琴音が2日目を終わって首位タイ。史上初めてアマ2人が最終日最終組でで回り、森田2位、堀4位。永井も6位で初のアマ3人がトップ10入り。ワールドレディス・サロンパス杯では勝が2日目、10バーディー(3ボギー)で65で回り、初日115位から予選通過。国内メジャーのアマ史上最少スコアを更新。最終33位。

今季はアマチュアがトップ10に入った試合は8回。柏原と森田遥が2度経験しています。父親らが、幼少の子供にゴルフを教えるケースが多くなり、そうした英才教育でプロを目指す年齢層もどんどん若くなっています。
今季は最終日最終組に2度もアマが入っていて、何か様相が違っている女子ツアーですが、この現象は間違いなく女子プロ界に活性を与えています。