ゴルフ界も各メーカー、秋の商戦たけなわの時期です。クラブなど新商品の発表会も相次ぎますが、有名ギタリストの「Char(チャー)」をイメージキャラクターに起用。ニューヨークに本店を持つ高級ジャズクラブ「BLUE NOTE TOKYO(ブルーノート・東京)」(東京・南青山=9月24日)で報道陣らゴルフ関係者を集めたミニライブを行ってニュークラブを発表するメーカーが現れてアッといわせました。横浜ゴムのPRGR(プロギア)がそのメーカー。10月10日発売のクラブシリーズ「iD nabla RS(アイディー・ナブラ・RS)」。Char自らが書き下ろした新曲「CHANGE(チェンジ)」を流し、ギターを弾くChar、好きなゴルフをプレーするCharが交互に登場するTVCMも制作しました。当日のライブでは、その新曲「CHANGE」を熱血ナマ演奏するCharで盛り上がりました・・。
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大のゴルフ好きとして知られるCharは、発表会のブルーノート東京のステージにドラムともう一人のギターと3人で登場。いつもと違った雰囲気にやや緊張気味でした。本名・竹中尚人(たけなか・ひさと)。東京生まれの59歳。8歳からギターを手に取り、中学生のころからプロに交じってキャリアーを積み、17歳で日本で伝説のバンドといわれるスモーキーメディスンを結成。76年にシングル「Navy Blue」でソロデビュー。「気絶するほど悩ましい」「Smoky」「闘牛士」などのヒット曲を生み出しました。ソロ活動と平行し、PINK CLOUD、PHYCHEDELIXのバンドや、アコースティックユニットBAHOなどでも活躍。09年、WEB通販を主体としたZICCA.NETレーベルを立ち上げ、自身が影響を受けたギタリストの名曲をChar独自の視点でアレンジしたDVD+CDアルバム「TRADROCK by Char」全7作を発表して精力的なツアーも続けました。かたわら、さまざまなアーティストと共演を重ね、名実ともに日本を代表するギタリスト・ロックミュージシャンのひとりとしいまも活動の幅を広げています。
「まさか、自分がゴルフクラブのCMに出るなんてびっくりです。でも、いままでのゴルフ界の常識を変えるために僕のところに依頼がきたんだろうと思って″CHANGE 〝を作りました。この新曲は、品のあるドローで飛んでいく球をイメージしました。でも、OBを出した時のような音も入っていますよ。短いライブですけど聞いてください」
と話したCharは、新曲CHANGEを中心に、全7曲40分余りのステージを熱演しました。スコットランドでもゴルフをやった経験もあるというゴルフ好きのChar。初めてクラブメーカーのイメージソングを作曲。TVCMではギターを弾く姿だけでなく、華麗なスイングとバンカーショットなどもやってみせる上級ゴルファーぶりも披露しています。
横浜ゴムPRGRの新クラブ「iD nabla RS」のRSは、Real Sports(リアルスポーツ)の意味。ゴルフをスポーツとしてとらえ、「勝つためのゴルフ」を目指す上級者向けのクラブです。「iD nabla」は、ヘッド形状、飛距離、方向性、音・打感といったクラブの完成度のこと。さらにスペックだけでないゴルファーの感性度にこだわって作ったクラブシリーズです。その意味で、音楽性、テクニックの完成度。ビジュアル、演奏、歌声、サウンドといった感性度にも強くこだわっているのがCharの音楽。「完成度×感性度」で共通するものがあるとCharのイメージキャラクター起用がき決まったそうです。
新ドライバーは、モーフィングフェース設計で薄肉エリアを広げたNEWナブラフェース。フェースのたわみエリアを大きくする新軸構造。高初速エリアを拡大するヘッド改革で他にない、飛ばすヘッドが完成しています。ドライバーは、フェースアングル4.5度のRS01、フェースアングル2.5度のRS02の2種類があります。01のシャフトはトップでタメを作り全体を加速させる設計。ハードヒッターが左へのミスを気にせず叩ける高初速、低スピンの強弾道で飛距離が出ます。RS02は、先端剛性を下げ、つかまり上がる設計。ヘッドスピードも上がり、ドローボールでキャリー、ランが伸びるクラブです。他にユーテリティー、フェアウェイウッド、フォージドアイアン、チタンフェースアイアンとシリーズは揃っています。
Charが弾くシンプルながら力強いギターのサウンドと魅力的な歌声。それはゴルフ場での空気感やゴルファーの躍動感などをイメージさせるに十分でした。報道陣やゴルフ関係者も思わずCharのギターとロックに引き込まれて、手拍子をとるものさえいました。まさにアスリートゴルファーの「勝つためのゴルフ」に応えるクラブにぴったりのイメージソングです。CMでは、全編モノクロ映像で「他には、ない」世界観を作り上げています。
全7曲のミニライブを終えたCharは「ここブルー ノートのステージは、なかなか敷居が高くて、われわれも簡単には出られません。プロギアさんのおかげできょうはブルー ノートで演奏し歌えて最高です」と、挨拶。席を埋め尽くしていたゴルフ関係者の大きな拍手を浴びていました。
プロギアが演出したこの異色イベント。「iD ナブラ RSシリーズ」ーさて、どこまで″Char効果〝でゴルファーに広まるでしょうか。