ハンディ20程度ならだれでもトライできるパブリックゴルフ選手権!ことしこそ腕試しはいかが!!

パ選では常連だった酒井美紀。プロ5年目の昨季は、プロ初優勝と2勝して賞金ランク6位に入る大ブレーク。
パ選では常連だった酒井美紀。プロ5年目の昨季は、プロ初優勝と2勝して賞金ランク6位に入る大ブレーク。

ゴルフ界の春の息吹が、あちこちで感じられます。アマチュアゴルファーの祭典「第49回全日本パブリックアマチュアゴルフ選手権」と「第15回全日本女子パブリックアマチュアゴルフ選手権」の開催要項と日程が、主催の公益社団法人・日本パブリックゴルフ協会から発表されました。パブリックアマ(男子)は、今年49回目を迎える競技ゴルフの老舗大会です。女子も15回目を迎えました。男女ともトッププロで活躍している人達が歴代優勝者に名を連ねている注目のビッグイベント。トップアマへの登竜門としてもゴルファーなら一度は挑戦してみたくなる競技会です。前年度は全国で約6000人(東日本地区は約2800人)の参加者がありましたが、今年はさらに多くの参加者が見込まれていて、4月から始まる各地区での予選会が待たれます。最終の全日本パブリックアマ選手権は、紫香楽国際CC(滋賀県甲賀市)で6月17日(水)、18日(木)の2日間、全日本女子は八千代GC(千葉県八千代市)で6月4日(木)、5日(金)の2日間でそれぞれ行われます。予選への競技参加料は、男女とも6480円(消費税含む)。参加資格は「ハンディキャップ20程度以上が望ましい」と、さほど厳格ではないので、今年こそわれと思わんゴルファー諸氏のトライに期待しましょう!

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一昨年の賞金女王、森田理香子。昨年は1勝にとどまり賞金ランク16位だったが、パブリック時代から華があった。
一昨年の賞金女王、森田理香子。昨年は1勝にとどまり賞金ランク16位だったが、パブリック時代から華があった。

昨季のプロゴルフツアーは、若手の活躍が大きな話題になりました。特に女子ツアーで若い世代が巻き起こした大旋風は目を見張りました。アマチュアで15歳の勝みなみ(鹿児島高1年)がプロツアーで優勝(4月のKKT杯バンテリン)したのを筆頭に、アマチュア勢も大暴れ。昨季1年間で女子ツアーのトップ10に入ったアマは、過去最多の14人を数えました。
一昨年の賞金女王になった森田理香子もパ選女子の″卒業生〝ですし、昨季プロ5年目で初優勝を含む2勝で大ブレーク、賞金ランク6位の酒井美紀もパ選女子では常連。10年には全日本女子を制するなど強い選手でした。昨季ツアー3勝して1億円近くを稼ぎ賞金ランクでは日本選手最上位の5位に入った成田美寿々は、10年の東日本女子優勝者。11年の東日本女子で勝った渡辺彩香(あやか)は、昨季のツアー、イーグル数1位(8個)に輝いた飛ばし屋。最終ホールの逆転イーグルで派手なプロ初勝利(アクサレディス)を挙げ、スポンサーの日本トーナメント振興協会が選ぶ新人賞までゲットする成長をみせました。他にも若林舞衣子や、優勝争いにまではまだ出てきませんが、台頭の兆しをみせてきた西木裕紀子、桜井有希、青木瀬令奈らもパ選女子で活躍した″卵〝たちです。

最近の男子ではパブリック出身の出世頭、川村昌弘。昨年からアジアツアーにも守備範囲を広げてトッププロを目指す。
最近の男子ではパブリック出身の出世頭、川村昌弘。昨年からアジアツアーにも守備範囲を広げてトッププロを目指す。

男子ではプロ2年目の一昨年、初優勝して賞金ランク11位に入った川村昌弘もパ選の常連でした。10年には全日本を制してプロ入りした″卒業生〝です。昨季は資格を得たアジアツアーを転戦する修業を積み、今年も先週のアジアツアー「タイ・クラシック」で今年の幕開けにしています。男子の歴代優勝者では中嶋常幸、丸山茂樹、久保谷健一、星野英正、永野竜太郎、伊藤誠道、・・とそうそうたる顔ぶれが記録に残っています。

まさにトッププロへの登竜門になる大会。パブリックアマゴルフを経験することで競技ゴルフの多くのことを学ぶ絶好の場になります。ここを通っていった多くの選手が、のちのトッププロになっていることを思えばそれがよく分かります。しかし、プロを目指す人ばかりというわけではありません。ゴルフを楽しむアマチュアゴルファーたちが、友人と誘い合って「一度競技ゴルフに出てみよう」と、気楽にエントリーできる競技会でもあるのです。

飛ばし屋・渡辺彩香、昨季はプロ初優勝してスポンサーが選ぶルーキー・オブ・ザ・イヤーも受賞した。11年の東日本パブリックアマのチャンピオン。
飛ばし屋・渡辺彩香、昨季はプロ初優勝してスポンサーが選ぶルーキー・オブ・ザ・イヤーも受賞した。11年の東日本パブリックアマのチャンピオン。

日本パブリックゴルフ協会(PGS)に加盟しているゴルフ場は、全国で82コース(2月現在)。パ選に使うコースはこの中で毎年変わります。毎年挑戦している人は、さまざまな違ったコースを体験できるのも楽しいことです。今年の全日本の決勝は滋賀県の紫香楽国際。全日本の女子は千葉の老舗コース、八千代GCが舞台です。全日本大会に進出までには各地区の予選にエントリーする必要がありますが、コースは自分で選べますから、地区の予選開催コースをチェックしてください。 競技は、予選は18ホールストロークプレー。地区決勝と全日本は36ホールストロークプレー。今年度から「東日本女子パブリック選手権」が2日間36ホール競技に変更され、よりハイレベルで実力が問われる大会になりました。

大会の特典として、全日本1~3位は、PGAプロテストの1次試験が免除されます。4位~10位はPGAプロテスト1次試験からの受験資格をもらえます。プロを目指しているものならうれしいご褒美です。また1、2位は、本年度アマゴルフの最高峰、日本アマチュアゴルフ選手権(日本ゴルフ協会主催)への出場資格が与えられますから、トップアマを目指す人にはまたとない特典です。

2012年にはスポンサーが選ぶルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞した成田美寿々(写真)。14年は3勝して賞金ランク、日本人1位の5位に入る大ブレークだった。東日本パブリックアマ10年の優勝者。
2012年にはスポンサーが選ぶルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞した成田美寿々(写真)。14年は3勝して賞金ランク、日本人1位の5位に入る大ブレークだった。東日本パブリックアマ10年の優勝者。

今年の申し込み期間は3月1日から31日まで。東日本地区でいえば、予選は4月14日(火)から地区加盟35コースで開催されます。われと思われる方は、予選出場希望コースへ申し込んでください(協会事務局では受け付けは行いません)。今年はどんな逸材が出現するのでしょうか。
(公益社団・日本パブリックゴルフ協会事務局=℡.03・3563・2388)