「コロナに喝!」とISPS・半田晴久会長、JGTOと共催の2大会を10月に開催!来季はツアーにも参入!

エキシビション大会など新規試合を手ぶりを交えて発表するISPS半田晴久会長。(東京新宿・京王プラザホテル)

国際スポーツ振興協会(ISPS)半田晴久会長(69)は、このほど「ぎくしゃくしていたJGTO(日本ゴルフツアー機構・青木功会長)との関係を水に流し、新たな関係を築くことにした」として、来季は男子レギュラーツアー2試合、2部のチャレンジツアー1試合をメドにスポンサーに復帰することを明言しました。また、今季はまだ1試合しか行われていない男子ツアーの危機的な状況には、ISPSと日本ゴルフツアー機構が共催で10月にエキシビションながら男子ゴルフ2大会の開催を正式決定しました。今夏に開催したシニアツアー2試合(朝霧と赤城)はPGAとの共催、今回発表の2試合はJGTOとの共催。このオフには男子、女子、シニアの3ツアーの選手を集めたチャリティ―大会も計画中だという。新型コロナ禍で次々と試合が中止になっている男子ツアーなどの窮地を救おうと半田晴久会長が差し伸べる手は、選手にとって生きがいを呼び戻すものとなっています。

【10月の新規2大会】
★「ISPS HANDA コロナに喝!!チャリティー・レギュラートーナメント」10月29~31日(福島・五浦庭園CC)賞金総額:5300万円(優勝:1000万円)
★2部ツアー「ISPS HANDA コロナに喝!!チャリティー・チャレンジトーナメント」10月14~16日(茨城・ロックヒルGCレイク)賞金総額2300万円(優勝:360万円)

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JGTO・ISPSの共催試合を発表会見する左から選手会を代表した市原弘大プロ、半田晴久会長、浦山豊JGTO競技部統括部長(東京・京王プラザ)

新型コロナウイルス禍で悲惨な状態となっているゴルフ界に手を差し伸べるISPS半田晴久会長。男子も女子もツアーとしては形をなさない日々が続いているからです。女子はそれでも7試合を消化しましたが、男子ツアーはまだ1試合のみ。9月にようやく開催したフジサンケイ・クラシックも無観客での試合でした。2部ツアーのチャレンジ(AbemaTVツアー)もほぼ同じ状況です。このままいけば今年の男子レギュラーツアーは「全部で5試合でしょう」(半田会長)というのがほぼ当たっています。かつては男子にも女子にもスポンサーしていたISPSですが、17年~18年に冠になっていた「ISPSハンダ・マッチプレー」にまつわり、半田会長の不信感を買ういくつかの問題がJGTOとの間に起き、19年以降はスポンサーを降り大会が中止になっていました。しかしそのトラブルも、最近になって「JGTOからの謝罪があって解決した」(半田会長談)といういきさつがあります。

ISPS独特の兜とヨロイ。優勝者が身に着ける。

「で、スポンサーを離れたとき、男子ツアーが年間10試合を割ったら、また私がスポンサーすると約束していたのです。その約束を果たすためにも今回またサポートします。人生を賭けて、ひたむきに練習する選手のことを思えば、気の毒でなりません。選手に賞金を稼ぐ場を与えたいのです。賞金のかかったプロだけの試合をしないと、プロも試合の感覚が鈍ります。それに才能ある男子が、業界の未来に絶望してプロゴルファーになる道を諦めることを危惧します。新規試合を開催するもう一つの理由です」(半田会長)

新規大会としては今年度の予定にはなかったもので、しかもシード選手のうち約4割の外国人選手が入国できないいま、ツアーではなくエキシビション形式のチャリティトーナメントにしたという。
そうはいってもISPSもコロナの
影響で協賛企業や団体からの賛助金が激減しているのも事実。従って日本や世界で高額な契約金を払っている契約プロに、アンバサダーフィーやスポンサーフィーの軽減をお願いし、快く応じてもらったそうです。また今年北アイルランドで開催を予定していた「ISPSハンダ・ワールドインビテーショナル」がコロナ禍で中止になりました。

「こうした皆さんのご好意と、試合中止で浮いた予算を、男子ゴルフ界の活性化のために還元します」(半田会長)という。ISPSの活動趣旨に基づき、大会の賞金10%(税引後)をチャリティに供出してもらい、コロナで切迫する地元医療機関に寄付することも決めているそうです。

記者発表する3人(左から市原弘大プロ、半田晴久会長、浦山JGTO競技総括部長)=東京・京王プラザホテル

今回新設する2試合は、ともにギャラリーを入れて行います。ツアー並みの102選手が出場予定でレギュラー部門では大会前日にプロアマ大会も開催します。プロアマ参加のアマチュアも入れた全員のPCR検査を実施し、費用はISPSが負担、検査体制も手配するそうです。大会は無料で制限を設けずに観客を入れますが、検温、消毒はもちろんマスクやフェースシールドなども配布。ウイルス感染対策は万全を期すとされています。

「コロナ禍でゴルフ界が沈んでいるので、明るく盛り上げたい」という主旨でハロウインキャンペーンを行い、ギャラリーには焼き芋、みかんの食べ放題。先着1000人(チャレンジでは500人)のギャラリーに毎日違う弁当をだします。オリジナルラーメン、カレー、焼きそば、たこ焼き、にゅう麺、コーヒー等の模擬店も出店されます。

プロゴルファーにはトーナメントの3日間、ハウス近くにISPS恒例で大好評の「いけす釣り堀」が用意され、1日1人3匹まで釣ることができます。魚は真鯛、カンパチ、シマアジ、イサキ、豊後サバ、ヒラメ、カワハギ、伊勢えび、うなぎ、アワビ等の高級魚が揃います。釣った魚は「魚さばき隊」の専門スタッフがその場でさばき、クーラーボックスで持ち帰るか、クール宅急便で家へ送ることもできます。

ハロウイン・キャンペーンでハロウインの格好をしたスタッフも登場(東京・京王プラザ)

ゴルフ大会を開催すれば、いつも独特のイベントが盛り沢山のISPSです。さらには、半田会長主催の劇団団員が、ピエロの曲芸やジャグリングをみせたり、今回は全日本チンドンコンクールに出場する本格的な「チンドン屋」が登場します。コロナで沈みがちな中、選手やギャラリー達にゴルフを楽しみ、ざまざまなイベントも満喫してもらおうという試みです。ISPS・半田晴久会長の一大演出は、まさに見ものとなるでしょう。

(了)