ビッグサプライズ!日本で来春初開催、優勝4000万円超、欧州・日本両ツアー共催。 「ISPS」また快挙!

日本で初の欧州ツアー開催を発表するISPS半田晴久会長(中央)。リモート参加の尾崎将司を挟んで左・佐藤信人JGTO広報担当理事、右・田島創志JGTO競技担当理事(右)=東京・渋谷

ゴルフ界に何かと話題を提供するISPS(国際スポーツ振興協会・半田晴久会長)が、今度は欧州ツアーを日本に招き入れるビッグサプライズです。大会名「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」。来年4月21~24日に茨城・PGM石岡GCで行われます。「ZOZOチャンピオンシップ」など米ツアーとの共催はありましたが、欧州ツアーの日本開催は初めて。賞金総額は200万ドル(約2億3000万円)。優勝賞金は4000万円以上が予定され、共催の日本ツアーにも100%賞金加算されます。東京都内で会見したタイトルスポンサー(特別協賛)のISPS半田会長は契約期間について「とりあえず3年」と明言。「さらに継続できるようにしたい」と語りました。開催コースについても石岡GCに固定することではなく、柔軟に考えたいとしています。初めての欧州・日本共催のトーナメント、乞うご期待です。(欧州ツアーはアラブ首長国連邦=UAE=に拠点を置く港湾企業大手のDPワールドを冠スポンサーに迎え、2022年シーズンから『DPワールドツアー』に名称が変更されます)。

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東京・渋谷のセルリアンタワー東急ホテルでの記者発表会(11月24日)にはJGTOの青木功会長は不在(同日カシオワールドのプロアマ大会を優先)。JGTOからは佐藤信人広報担当理事と田島創志競技担当理事が出席。“主役”は今回の欧州ツアー招致に奔走したISPSの半田晴久会長その人でした。
「中国や韓国ではすでい欧州ツアーと共催しているのに、どうしてこれまで日本がやれなかったのか。JGTOの執行部ができなかったのか。私はこの2月から10ヵ月をかけて欧州側と交渉を続けました。さまざまな面で徹底議論を重ねて、やっと実現にこぎつけました。この試合はヨーロッパツアーですが、日本ツアー側にもZOZOを大きく上回る41人の出場(欧州83人)が認められ、賞金も100%日本ツアーに加算されることも決まりました。日本ではやっても日本側には賞金加算しない(米ツアーの)ZOZOチャンピオンシップとは決定的に違うところです。当然ワールドランクポイントも高く、日本選手にも大きなチャンスが与えられることになります」(半田会長)。

リモート参加で「ビッグサプライズだ!」とエールを送る尾崎将司と、右は聞き入る半田晴久会長。(東京・セルリアンタワー東急)

半田晴久会長はヨーロピアン・ツアーの名誉会員でもありますが、これまで10年近く同ツアーの支援もしてきました。主な大会は、ISPSハンダ・ウエールズ・オープン、ISPSハンダ・パースインターナショナル、ISPSハンダ・ワールドカップ・オブ・ゴルフ、ISPSハンダ・ワールド・スーパー6・パース、ISPSハンダ・VICオープン、ISPS・UKチャンピオンシップ、ハンダ・ワールドインビテーショナルなどです。

欧州ツアー(DPワールドツアー)は、1972年に創始されて以来(本部は英国)、欧州を拠点に南アフリカ、アラブ首長国連邦、中国など中東、アフリカ、アジア、豪州、米国(世界選手権シリーズ)など5大陸をまたにかけて行われる米ツアーに次ぐビッグツアーとなっています。今回初参加の日本は51番目のトーナメント開催国となります。2022年シーズンは今年11月25日に南アの「ヨハネスブルグ・オープン」で開幕(閉幕22年11月)。27か国、最低47イベントが予定され、年間の賞金総額は2億ドル(約225億円)。1試合あたりの総額は200万ドル(約2億2564万円)以上に設定される進化をみせています。

日本からも欧州ツアーに挑戦した選手は少なくありません。青木功や松山英樹が活躍したこともありましたが、最近では谷原秀人、宮里優作らが参戦、また世界を飛び回る“旅人ゴルファー”川村昌弘(28)は、2018年に欧州ツアーのQTを突破、現在も日本人唯一のシード選手として欧州各地を転戦中。今回ももちろん欧州ツアーの日本人としてして参戦するでしょう。

欧州ツアーの日本人唯一のシード選手、川村昌弘。“旅人ゴルファー”といわれ世界を飛び回っている。

青木功JGTO会長も「私たちが長年望んでいたDPワールドツアーとの共催実現は大変喜ばしく思います。国際スポーツ振興協会(ISPS)の全面的なご支援には感謝申し上げます。DPワールドツアーの選手のプレーを間近にで見られることは、日本のゴルフファンの喜びであるだけでなく、日本ツアーの選手も世界的な舞台への足がかりとして非常に貴重な機会となります。この機会を存分に活かしてくれることを期待します。この素晴らしい大会が開催されるまでの数か月間、私どもも鋭意準備を進めてまいります」と、長年の夢がかなった喜びを隠しきれません。

記者発表会場にリモートで会見参加したISPSインターナショナル・アンバサダーを務める尾崎将司も「これはビッグサプライズ。ヨーロッパツアーとの共催を実現させた半田晴久会長のバイタりティーは凄い。石岡のコースは日本的だし、日本勢にもチャンスはある。それを生かさなきゃダメだ。優勝でもすれば大変なことになる。ここで活躍して世界へ羽ばたく。第二のヒデキ(松山英樹)を見たいね。私が若かったら“オレガやっつけてやる!”と思ったんだけどね」と、大いなるエール発信していました。

来シーズンの日本男子ツアー日程はまだ発表されていませんが、4月は例年開幕月。来季は開幕戦の「東建ホームメイトカップ」、第2戦の「関西オープン」を1週ずつ前倒しして「ISPSー」を入れるスケジュール調整を行っているという。いずれにせよ米国のメジャー「マスターズ」明けに行われる日本でのビッグイベントは、エキサイティングなウイークにになるに違いありません。

(了)