湯原信光、全米シニアOPハワイ予選でまたも1位通過。室田淳の全米プロシニア3位に続くか!?

3年連続で全米OPハワイ予選に挑戦。一昨年に続き2度目のトップ通過を果たした湯原信光。
3年連続で全米OPハワイ予選に挑戦。一昨年に続き2度目のトップ通過を果たした湯原信光。

 シニアの湯原信光(53)がまたやりました! 2年前に続き全米シニアオープン・ハワイ予選でまたもトップ通過。見事全米シニアオープンへの2度目の出場権をつかんだのです。全米29ヵ所で行っている米国国内予選。ハワイ地区は6月28日、オアフ島のパールCCで18ホール競技で開催、“一人枠”しかないその狭き門を見事にクリアする1位通過。スコアは「72」、1打差の2位には日本でもおなじみのデービッド・イシイがいました。出場選手は23人。日本からは森茂則ら計4人でしたが、湯原以外は落選でした。今年の全米シニアオープンは7月28日から4日間、オハイオ州のインバネスクラブで開催され、日本からは昨年のシニア賞金ランク1、2位の倉本昌弘、室田淳が招待され、米シニア(チャンピオンズツアー)から尾崎直道、そして予選突破の湯原信光の計4人がトライします。ところで日本国内のシニアツアーは、遅まきながら7月6日、トータルエネルギーCUP・PGAフィランスロピーシニア(埼玉・森林公園GC)で開幕。第2戦のファンケルクラシック(8月19日から)も、東日本大震災にもめげず、第11回大会を今年も例年通り静岡・裾野CCで行うと発表しました。
 
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ブリヂストンゴルフプラザ広尾の開設(6月)でトークする湯原信光(右)。左はブリヂストンスポーツ 嶋崎平人ブランド・コミュニケーション部長。
ブリヂストンゴルフプラザ広尾の開設(6月)でトークする湯原信光(右)。左はブリヂストンスポーツ 嶋崎平人ブランド・コミュニケーション部長。

 湯原はシニア入りした2007年から、国内ツアーを戦いながらも「米国のシニアにトライしたい」という強い意欲を示していました。08年には米シニアツアーのQT(予選会)を初受験したが失敗。09年6月には全米シニアオープンのハワイ地区予選(オアフ島エバビーチのハワイプリンスGC)に初めて挑戦。さきに述べたように1位通過して“一人枠”の予選を突破しましたが、本戦では振るいませんでした。10年にも全米シニアオープン・ハワイ予選にトライしましたが、惜しくも2位で出場権は逸機。3年連続挑戦の今年は、再び1位通過で本戦切符をつかんだのです。
 
 今年の湯原は8月14日に54歳になります。シニア5年目ですが、昨年8月、皇潤シニアで待望のシニア初優勝を果たしました。美しいスイングで安定したショットの持ち主ですが、レギュラー時代の終わりころから強度の腰のヘルニアを引きずり、何とか手術だけは回避して、懸命なリハビリやトレーニングでしのいできました。湯原を変えたもうひとつの出来事は、中嶋常幸や倉本昌弘らに薦められて、パターのシャフトを昨年の初めから長くしたことです。「目線は変えない中尺にしたのですが、球を打ち出す神経を使わずに距離感だけに集中できるようになって結果がよくなった」(湯原)と、一番の弱点だったパッティングに変化が出始めたのです。その結果が、昨年8月のシニア初優勝ですから、今年は生まれ変わった湯原に期待が膨らんでいます。
 

美しいスイングには定評のある湯原信光のドライバーショット(10年8月、シニア初優勝した皇潤クラシック=福岡センチュリーGC)
美しいスイングには定評のある湯原信光のドライバーショット(10年8月、シニア初優勝した皇潤クラシック=福岡センチュリーGC)

 今年の全米シニアオープンはオハイオ州のインバネスクラブ。7月は14日~17日に全英オープン。翌週の7月21日~24日は全英シニアオープン。さらに翌週の7月28日~31日が全米シニアオープンと、3週続きでメジャーが開催されます。
 ちなみに、全英シニアオープン(ウォルトンヒースゴルフクラブ)は尾崎直道、倉本昌弘、加瀬秀樹、須貝昇とシニアルーキーの横山明仁らに出場資格がありますが、この英国が終わった後に全米シニアオープンがやってきます。全英シニアオープンでは02年に須貝昇がアイルランドのロイヤル・カウンティダウンGCで優勝した快挙が残っています。また、さきの5月には全米プロシニア選手権で室田淳が1打差でプレーオフに参加できず、無念の3位に惜敗したばかりです。今度は全米シニアオープンでショットメーカーの湯原が、長年の執念をぶつけて優勝争いでもしてくれれば、日本のシニア陣に大きな「喝」が入るのですが・・。
 
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「ファンケルクラシック2011」開催の記者発表後、池森賢二会長、松井功会長を中央に写真に納まる選手たち(4日、東京・芝の東京プリンスホテル)
「ファンケルクラシック2011」開催の記者発表後、池森賢二会長、松井功会長を中央に写真に納まる選手たち(4日、東京・芝の東京プリンスホテル)

 今年で11回目を迎える老舗シニアトーナメントの「ファンケル クラシック」(大会会長:池森賢二ファンケル名誉会長)は、予定通り8月19日から3日間、静岡・裾野市の裾野CCで開催されることが決まりました。「東日本大震災でどうしようかと考えてきましたが、自粛ムードを打破しなくてはいけないと思い、日本に元気を与えるように盛り上げた大会にして継続していくことに決めました」と、池森賢二名誉会長は7月4日、記者発表で大会の継続を明言しました。
 第1回大会(2001年)では2,219人だったギャラリーが年々増え続け、第10回の昨年は2万2,135人と国内シニアトーナメント日本記録を更新する勢いをみせた大会です。東京・港区の東京プリンスホテルで行われた記者発表にはディフェンディング・チャンピオンの高見和宏はじめ、高橋勝成、室田淳、尾崎健夫、中嶋常幸、倉本昌弘、芹澤信雄の7選手も出席して盛り上げ、それぞれ大会への抱負を語りました。
 
 池森名誉会長は以前から“シニアの元気を応援したい”との思いをこめて大会を開催してきましたが、今年は東日本大震災の復興・復旧への願いから、新たに「みんなの元気が日本の元気!!」を特別スローガンに掲げ、復興支援チャリティトーナメントとしての開催です。大会期間中、出場プロの愛用品オークション。プロ愛用品のチャリティバザール。トーナメント参加プロのゴルフクリニック。パターゴルフ。美と健康に関するカウンセリング体験コーナー。ファンケルドリンクコーナー。優勝あてクイズ。こども広場。ギャラリーガーデン・レストラン。託児所等々、数多くのチャリティイベントも用意されています。JR東海道線三島駅北口から無料シャトルバスもあるので便利です。
 
 賞金総額は6,000万円(優勝賞金:1,500万円)は昨年と同額。出場選手は90人(プロ80人、アマ10人)のフィールドです。大会10回中、8人のファンケル優勝者がその年のシニアツアー賞金王になっています。10試合から今年8試合に減ったシニアツアーですが、賞金王を占うファンケルクラシックでもあるようです。