ゴルフシーズンの幕開けが待ち遠しい日本国内ですが、春の訪れとともにゴルフ界にもその足音が大きくなってきました。プロツアーは、男子が3月4日、ワンアジアンツアーと共催のタイランド・オープン(タイ)、女子は3月8日からのダイキンオーキッド(沖縄・琉球)でそれぞれツアーの幕を上げます。アマチュアゴルフの動きも気になりますが、競技ゴルフの老舗(しにせ)、公益社団法人・日本パブリックゴルフ協会が、今季の日程等を発表しました。ハンディキャプがなくても、気軽に誰でも参加できるパブリックゴルフの魅力。競技ゴルフの緊張感をことしこそ味わってみませんか!!
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日本パブリックゴルフ協会・・誰でも参加できる気安いアマチュア競技を主催する協会ですが、その歴史は古く、今年で創立51周年を迎えた老舗です。男子は中嶋常幸、丸山茂樹、久保谷健一、星野英正、桑原克典、川村昌弘、伊藤誠道・・女子でも森田理香子、酒井美紀、綾田紘子、宅島美香・・と、のちに有名プロとなった面々もこのパブリックゴルフを通過していったメンバーで全日本大会の歴代優勝者たちです。プロやトップアマへの登竜門ともいうべき競技ゴルフを開催してきたパ協会は、昭和37年に創立。以来、ゴルフの普及大衆化、公平な統一ハンディキャップの普及、国民の健康保持増進、豊かな国民生活への寄与等を目的として活動してきました。メンバーシップのゴルフ場会員でないと出場が難しかったり、JGAなどの厳しい掟のあるアマチュア競技などと違って、参加資格は「男女ともハンディキャップ20.0程度以上が望ましい」というもので、広く一般ゴルファーに門戸を開いているのが最大の特徴です。ゴルフ仲間たちと「一度競技ゴルフを経験してみよう!」と思い立てば、すぐエントリーできる身近にある競技ゴルフなのです。これほどオープンでフェアな競技はほかには見当たらず、参加料は一律6000円。お手ごろな費用で競技ゴルフに腕試しできる大会です。
競技は全日本パブリック選手権(パ選)を頂点に、ミッド(30歳以上)、シニア(男子55歳以上、女子50歳以上)、ミッドシニア(65歳以上)の4部門に分かれていて、ミッドシニア以外は男子、女子部門があります。年齢に応じて適切な部門にエントリーできます。大会は東日本、中部日本、西日本の各地区と北海道・青森地区の4地区に分類され、それぞれで地区決勝を行い上位者が全日本大会(パ選・6月)へ進出します。平成23年、東日本大震災の影響を受けて応募者が落ち込んだ現実もありましたが、昨年度は全国で約7000人(東日本地区では約3300人)の参加者があり、根強いパブリックゴルフの人気を示しています。
今年開催される第47回全日本パ選は、6月19日~20日 兵庫・よみうりゴルフ ウエストコースで、第13回全日本パ選女子は、6月5日~6日 三重・アリジCC 花垣コースで行われます。東日本地区でいえば、4月13日(日)から東日本地区加盟33コースで予選会がスタートします。昨年度までの全国データによりますと、参加者のうち男子は40歳~49歳が36.5%と最も割合が多いのに比べ、女子は15歳~19歳が32.7%と最多を占めています。女子プロツアーをみるまでもなく、女子のゴルファーは、若年層が増えてきているのがここでも顕著です。今年はどんな選手が飛び出してくるのでしょうか。昨年度の全日本優勝は、男子16歳の北村聡馬選手(亀山)。女子も埼玉・栄高、16歳の保坂真由選手(新玉村)でした。
日本パブリックゴルフ協会(PGS)に加盟しているゴルフコースは、現在全国で83コース。全日本大会に進出するまでには各地区の予選にまずエントリーする必要がありますが、男女ともパ選の申し込み期間は3月1日から31日まで。競技は、予選18ホールストロークプレー。地区決勝と全日本は36ホールストロークプレーです。プロを目指している若者なら、全日本男子1~3位は、プロテストへの1次試験を免除されるので、いい目標になるでしょう。2位までに与えられる日本アマへの出場権を狙ってみる実力派アマにも、いい腕試しの舞台でしょう。親子孫3代にまたがって予選に挑戦した家族もいました。楽しい家族団らんの話題で花が咲くことでしょう。一般ゴルファーがツアープロの気分を味わえる緊張感は格別です。アマチュアならだれでもチャレンジできるパ選へ、今年こそトライしみてはいかが・・。
パ選地区予選の会場・日程、また6月のパ選後に開催されるミッドアマやシニア、ミッドシニア等の試合要項等の詳細は、日本パブリックゴルフ協会のホームページなどで確認してください。