プラヤド・マークセン(56、タイ)の7戦連続優勝は成らず!シニアツアー最終戦が終了、マークセンは最終日一時トップに立つなど優勝争いに加わりましたが後半に失速。9アンダー、4位タイにとどまりました。しかし、今季はメジャー2冠を含む6勝、圧倒的な強さで16、17、18年に次ぐ4度目のシニア賞金王に輝きました。獲得賞金は6128万1632円。2位藤田寛之を2135万1299円引き離す独走でした。最終戦の舞台は「いわさき白露シニア」(鹿児島・いぶすきGC開聞コース)。シニアルーキーの渡部光洋(50)が、トータル11アンダーでシニア2年目の飯島宏明(51)をプレーオフで下してツアー初優勝。優勝賞金1200万円を手にしました。賞金ランキングシードは32位までに決定。来季は永久シード選手・片山晋呉らが新たにシニア参入します。「ストップ マークセン!」が大きなテーマになりそうです。
☆★ ☆★ ☆★
今季の国内シニアは全14試合。うち13試合にエントリーしたマークセンは、9月の「日本シニアオープン」で勝ってから6試合連続優勝。これを含めて10試合がトップ10に入る“無敵”の強さでした。6勝目「コスモヘルス」から2週間の空き週のあと、最終戦の「いわさき白露」に舞い戻って“7試合連続”にトライ。最終ラウンドは8位から出て前半は5バーディーを重ねて一気に優勝争いに加わりましたが、後半に入ってティーショットを曲げるなどのミスが続発。15番、16番ではボギー、ダブルボギーを連発してスコアを崩しました。“7連続”を目前にしての珍しい乱れ。それでも3アンダー「69」で回りましたが、トップフィニッシュには2打不足。が、最終戦も“シニアの鬼”の存在感は示した1戦でした。
「4回目の賞金王がとれてとても嬉しいです。シーズン後半からパターを変えたりしてグリーンでの調子が上がって、プレー全体の流れがよくなった。3パットもなくなってボギーも少なくなった。3勝目(10月中旬「佐世保シニア」)のころから賞金王を狙ってました。きょう(最終日)は後半になってドライバーのコントロールが変わってしまった。でも今年1年、調子がよかったのは、体のどこにもに痛いところがなかったから。来年に向けても体調を整えていい状態でシーズンを迎えるのが目標です」(マークセン)
来年1月30日に57歳。しかし、鍛え抜いた強靭な足腰は、まだまだ衰えを知らないマークセンです。163㌢と小柄ですが、ティーアップを高くして飛ばすドライバーは、300ヤード級を保っています。「打倒マークセン」はまだ当分は日本勢の旗印になるでしょう。
2023年にシニア入り(50歳)する主な選手には、今季レギュラーツアー賞金ランク40位(11月27日現在)にいる片山晋呉はじめ、今野康晴、上田諭尉、高橋竜彦らが控えています。中でも、まだまだレギュラーが主体になると思われる永久シード選手、片山晋呉の参入はシニアの雰囲気を一変させそうです。“マークセンVS片山晋呉”の一騎打ちは、いまから楽しみです。打倒マークセンの急先鋒にと、晋呉には大きな期待がかかります。
<シニアの賞金ランキングシード>
賞金ランキングの上位30位には「翌年1年間シード権」が与えられます。ただし今年の出場義務試合(年間総試合数の60%)「9試合」に達していない選手は除外されるため、谷口徹(8試合)、手嶋多一(8試合)が外されます。その分、2つ繰り下がって来季は「32位まで」がシード選手となり出場権を得ます。一方、篠崎紀夫、田村尚之、横尾要、丸山大輔、水巻善典、河村雅之、川岸良兼、宮瀬博文、羽川豊らがシードを落としました。(32位から50位までは、2023シニア最終予選会に出場できます)。
(了)