Daily Archives: 2025 年 4 月 7 日

何が変わったのか。米ツアー2試合でグリーン上“大変身。19歳・馬場咲希!?

オーガスタ女子アマに出場した馬場咲希(23年、オーガスタ)=大会提供=

米女子ツアーはアジアシリーズ3戦を終えて、再び米本土での本格戦が始まりました。その第1戦、フェニックス近郊で行われた「フォード選手権」。出場した日本勢13人のうち、最上位につけたのは、今季米ツアー出場権を得た19歳の馬場咲希(さき)。4日間60台で回り、最終日は米ツアー自己最高の「66」。グリーン上で長短パットをポンポンと入れ、通算18アンダーも自己ベストの6位の“大変身”。ツアールーキー馬場の米ツアー転戦から目を離せなくなりました。優勝はプレーオフを制したキム・ヒョージュ(29韓国=ツアー7勝)

☆★      ☆★      ☆★

馬場の米ツアー本格参戦デビュー戦は3月はじめ中国での「ブルーベイLPGA」。17位のスタートでしたが、それに続く第2戦が「フォード選手権6位」。最終日は7バーディー、1ボギー「66」を叩きだし、「最終日に一番いいスコアを出せたのはよかったゎ」と、前日の14位から6位へ順位を上げてのフィニッシュでした。
176cmの長身から繰り出す長打力が咲希の武器とされていますが、今回米国での好調の秘密は、グリーン上でのパッティングです。面白いようにカップに吸い込まれていくパットの数は奇跡に近いほど。「ブルーベイLPGA」でのパット数は25、24、22、22で4日間合計では「93」という信じられないような数字をはじき出しています。中国から米国に移った「フォード選手権」でも、グリーン上の魔術は変わらず、4日間の合計パット数は105。出場した2試合の1ラウンドの平均パット数は「24.75」になるのだから凄い。もちろん部門トップの数字です。馬場はパーオン率は139位とむしろ悪い方なのに、バーディー率は1位という魔訶ふしぎな記録。いかに難しいパットを入れ続けたかが分かりますが、この秘密兵器をバックに「フォード選手権」6位のポジションに食い込んでいます。
昨年参戦した米下部のエプソンツアーのデータでは、1ラウンド平均が29.85で部門13位。パーオンホールが1.81で部門38位というごく平凡なものでしたからこの大変身を支えているのは何だろうか。一方で馬場が悩みを抱えるショットの復調が叶えば、馬場のゴルフは“鬼に金棒”となるのだが。

※馬場咲希の主な足取り※

★2022年「全米女子アマ選手権」に17歳・高2で優勝。馬場咲希の新しいゴルフ人生が始まる。
★23年国内プロテストに18歳・高3で一発合格。
★24年12月。米女子ツアー最終予選会。最終日最終ホールで8㍍のバーディーパットを入れ、 枠内「24位」ギリギリ」で通過。悲願の米ツアーカードを取得。
★24年は米下部ツアーで過ごす。
★25年2月。米ツアー開幕2戦目の「ファウンダース・カップ」(フロリダ)は補欠1番目で現地フロリダ入りして出場を待ったが、協会の手続きミスで出場できず涙を飲む。、
★25年3月「ブルーベイLPGA」で米ツアー初出場が巡ってきた。17位。
★25年3月「フォード選手権」で米ツア2戦目。6位。パット開眼。

(了)