Daily Archives: 2025 年 7 月 7 日

「佐藤快斗(東北福祉大2年)」が初のアマチュアゴルフ日本一に。ライバル・15歳の長﨑大星は猛追及ばず2位!

11番の“バウンスバック”が光った(JGA提供)

日本男子アマゴルフ今年の“NO1”は、19歳・東北福祉大2年の佐藤快斗と決まりました。第109回「日本アマチュアゴルフ選手権」最終ラウンドは7月4日、横浜CC・西コース(パー70 神奈川)でおこなわれ、4バーディー、2ボギーの「68」をマークした佐藤がトータル15アンダーで、2位・長﨑大星(勇志学園高)を2打引き離して“アマ日本一”をつかみました。埼玉県出身で8歳からゴルフを始めた佐藤は、埼玉高から東北福祉大に進みましたが、これまで全国規模の競技では意外にも無冠で日本アマも22年から4年連続の出場ながら過去最高は昨年の10位タイどまり。しかし、24年から日本ゴルフ協会(JGA)のナショナルチームに所属し、日本アマゴルフランキングでは松山茉生(まお)、長崎大星に次ぐ3位につけ好スコアを出して活動していました。将来の日本男子ゴルフをになう新しいヒーローの誕生といってよさそうです。

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佐藤は第3ラウンドを終わってトップ。しかも2位に6打の大差をつけて初優勝に王手をかけて周囲を驚かせました。勝負を左右した3日目。1イーグル、7バーディー、1ボギーの「62」の8アンダー。大会史に残るような快スコアを出している快斗ですが、タフなホールとされる10番(パー4)でこの日唯一のボギーをたたいた直後の11番パー4。グリーン手前から打ち上げの約15㍍を決めるチップインバーディーが光っていました。

「そう、あのホールを落としていたら、この試合は危なかったかなと思います」

と自ら振り返る“バウンスバック”を自画自賛しました。ここというときのナイスショットが打てるかどうかによって、ゴルフの明暗は分かれるものですから。

左から2位の長﨑大星、佐藤快斗、3位の小林匠(JGA提供)

ライバルの長﨑大星とのカラミも快斗の一段の成長を物語るものでした。長﨑兄弟の弟・大星は強敵手の一人。ナショナルチームの僚友で、先日の国別対抗戦「トヨタジュニアW杯」で個人・団体戦を制したばかりの弱冠15歳。大会最年少優勝、24年の「日本ジュニア」(12歳~14歳の部)などの2冠を目指した精鋭。最終日、1組前で6打差2位から快斗を追い、前半アウトだけで5連続を含む7バーディーを量産。「64」を出してトップに並びかけましたが、快斗はこのプレッシャーにも耐え、バックナインでも一つ伸ばして負けなかったゴルフには大きな自信が身についたことでしょう。

優勝が決まると仲間からウォーターシャワーを浴び「最高に気持ちよかった。これからはPGAツアーに行きたいし、いろんな試合に出てマネジメントもしっかりしてステップアップしていきたい。マスターズで優勝するのが夢かな」と、将来の大きな思いを語るまでに佐藤快斗は大きくなって、“日本一”の称号を手にしました。